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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/TCP/IP編


10.2.4 KFCA14816-Eメッセージが出力された場合

KFCA14816-Eメッセージが出力された場合の調査手順,および対処について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 現象

次のメッセージが出力されて,コネクションが解放されました。

KFCA14816-E mmm メッセージの受信に失敗しました。

コネクション名=aa....aa 論理端末名称=bb....bb 詳細エラーコード=cc....cc

(凡例)

mmm:MCF通信プロセス識別子

aa....aa:コネクション名

bb....bb:論理端末名称

cc....cc:詳細エラーコード

(2) 現象発生時の確認事項

(3) 取得情報

(4) 原因の調査と対処

この障害の主な原因を次に示します。

相手システムから受信したメッセージの内容は,パケットトレースで確認してください。パケットトレースを取得していない場合,MCFトレースを取得してサポートセンタへ問い合わせてください。

次に示すフローに従って原因の調査と対処をしてください。

図10‒11 KFCA14816-Eが出力された場合の調査手順(ステップ1)

[図データ]

対処

内容

対処1

受信メッセージの組み立て機能を使用(mcftalccn -u masm=yes)している場合に,メッセージ長(メッセージの先頭4バイト)が4バイト以下に設定されたメッセージを相手システムから受信したことが原因です。

相手システムの動作を調査してください。

対処2

メッセージ送達確認機能を使用((mcftalccn -u delichk)にnouse以外の値を指定)している場合に,送達確認メッセージ(応答専用データ)の送信処理中に相手システムから一方送信メッセージを受信したことが原因です。

相手システムの動作を調査してください。

対処3

情報を取得してサポートセンタへ問い合わせてください。

注※

メッセージ長に負の値が設定されている場合も該当します。

メッセージ長はビックエンディアンで設定する必要があります。相手システムがリトルエンディアンのOS(WindowsやLinuxなど)の場合,メッセージ長をビックエンディアンに変換して設定しているか確認してください。

図10‒12 KFCA14816-Eが出力された場合の調査手順(ステップ2)

[図データ]

注※

KFCA14865-Iは,TP1/NET/TCP/IP 07-02以降の場合に出力されます。

TP1/NET/TCP/IP 07-01以前の場合,受信メッセージの組み立て機能(mcftalccn -u masm)の使用の有無,およびMCF通信サービスのメイン関数を参照し,メッセージの組み立て方式を確認してください。

対処

内容

対処4

受信バッファのバッファ長不足が原因です。

バッファグループ定義のバッファ長(mcftbuf -g length)を見直してください。

対処5

メッセージ長(メッセージの先頭4バイト)に受信バッファ長を超える値が設定されたメッセージを相手システムから受信したことが原因です。

相手システムの動作を調査してください。

対処6

TP1/NET/TCP/IPの受信済みメッセージと,入力セグメント判定UOCで設定した残っている該当メッセージのサイズ(dctcp_sguoc_protのrest_data_size)の和が,受信バッファ長を超えていることが原因です。

入力セグメント判定UOCおよび相手システムの動作を調査してください。

注※

メッセージ長はビックエンディアンで設定する必要があります。相手システムがリトルエンディアンのOS(WindowsやLinuxなど)の場合,メッセージ長をビックエンディアンに変換して設定しているか確認してください。