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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


10.2.7 TAMファイル

〈この項の構成〉

(1) TAM FRCの手順

TAMファイルに障害が発生すると,障害メッセージが表示され,TAMファイルは閉塞します。この場合ユーザは,次の手順でTAM FRCを実行してください。

  1. tamrmコマンドを実行して,障害が発生したTAMファイルに対応するTAMテーブルをOpenTP1から切り離します。

  2. jnlswpfg,およびjnlunlfgコマンドを実行して,TAMファイルの回復に必要なジャーナルを準備します。

  3. オンライン開始前,またはオンライン中に取得したバックアップファイルをtamrstrコマンドでリストアして,TAMファイルをオンライン開始前,またはオンラインバックアップ実施時の状態に回復します。このとき,tamdelコマンドで障害が発生したTAMファイルを削除するか,または障害が発生したパーティションとは異なるパーティションにTAMファイルを割り当てます。TAMファイルの名称は,オンライン時と同じ名称にする必要はありません。

  4. tamfrcコマンドでTAM FRCを実行します。

  5. tamaddコマンドを実行して,回復処理が終了したTAMファイルをOpenTP1に追加登録します。

  6. tamrlesコマンドを実行して,TAMテーブルの閉塞状態を解除します。TAMテーブルの閉塞状態を解除すると,障害回復したTAMファイルを各トランザクションでアクセスできるようになります。

(2) TAM FRCが障害などで中断されたとき

複数のアンロードジャーナルファイルを使用してTAM FRCを実行中に,障害などによって処理が中断された場合には,tamfrcコマンドを再び実行してください。OpenTP1が引き継ぎファイルを参照し,処理済み以降のアンロードジャーナルファイルを使用してTAM FRCを実行します。ただし,-sオプションを指定すると引き継ぎファイルを参照しないため,-sオプションは指定しないでください。処理済みのアンロードジャーナルファイルがない場合,ジャーナルファイル不正で処理が中断されます。この場合は,-sオプションを指定してtamfrcコマンドを再び実行してください。

(3) I/O障害処理続行型テーブル使用時

(a) オンライン異常終了後の回復処理

I/O障害処理続行型テーブルを使用して更新処理を続行しているときにオンラインが異常終了した場合,該当するTAMファイルを回復する手順を次に示します。

  1. 該当するTAMファイルのバックアップファイルを,tamrstrコマンドでリストアします。

  2. バックアップ取得以降,オンライン異常終了までのジャーナルを,jnlunlfgコマンドでアンロードします。

  3. アンロードジャーナルファイルとリストアしたTAMファイルを指定して,tamfrcコマンドを実行します。

  4. 回復済みのTAMファイルを指定したtamaddコマンドを実行して,オンラインにTAMテーブルを追加登録します。

  5. tamrlesコマンドで論理閉塞を解除します。

(b) オンライン処理中の回復処理

I/O障害処理続行型テーブルを使用して更新処理を続行しているときに,オンラインを終了しないでTAMファイルを回復する手順を次に示します。

  1. 該当するI/O障害処理続行型テーブルに対するアクセスが終了した時点で,該当するTAMテーブルをtamholdコマンドで論理閉塞します。

  2. TAMテーブルをtamrmコマンドでオンラインから切り離します。または,-oオプション指定のtambkupコマンドを実行してオンライン状態でTAMファイルをバックアップしたあと,tamrmコマンドを実行してオンラインから切り離します。

  3. 該当するTAMファイルに対するバックアップファイルを,tamrstrコマンドでリストアします。

  4. バックアップ取得以降,オンライン異常終了までのジャーナルを,jnlunlfgコマンドでアンロードします。ただし,2.で-oオプション指定のtambkupコマンドを実行した場合,jnlunlfgコマンドを実行する必要はありません。

  5. アンロードジャーナルファイルとリストアしたTAMファイルを指定して,tamfrcコマンドを実行します。ただし,2.で-oオプション指定のtambkupコマンドを実行した場合,tamfrcコマンドを実行する必要はありません。

  6. 回復済みのTAMファイルを指定して,tamaddコマンドでTAMテーブルをオンラインに追加登録します。tamaddコマンド実行後,tamrlesコマンドでTAMテーブルの閉塞状態を解除します。

(c) オンライン正常終了後の回復処理

I/O障害処理続行型テーブルを使用して更新処理を続行し,オンラインを正常終了した場合,該当するTAMファイルをオフラインで回復してください。回復しないと,TAMファイルの状態がオンラインでアクセスした状態と異なるため,次回のオンラインでは使用できません。

  1. 該当するTAMファイルに対するバックアップファイルを,tamrstrコマンドでリストアします。

  2. バックアップ取得以降,オンライン正常終了までのジャーナルを,jnlunlfgコマンドでアンロードします。

  3. アンロードジャーナルファイルとリストアしたTAMファイルを指定して,tamfrcコマンドを実行します。