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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


4.7.10 TAMファイルの回復

TAMファイルの回復をTAM FRCといいます。

TAM FRCは,tamfrcコマンドで実行します。tamfrcコマンドを実行すると,TAMファイルのバックアップと,指定したアンロードジャーナルファイル,または集積ジャーナルファイルを使用して,障害が発生した直前の状態にまでTAMファイルを回復します。

tamfrcコマンドを実行すると,TAM FRCで使用する引き継ぎファイルをOpenTP1が作成します。引き継ぎファイルは,TAM FRCを複数回に分けて実行するときに使用されます。引き継ぎファイルには,引き継がなければならないジャーナル情報が取得されます。OpenTP1は,-eオプション指定時のTAM FRC完了後,引き継ぎファイルを削除します。

tamfrcコマンドで-fオプションを指定すると,複数のTAMファイルを回復できます。テキストエディタで回復対象定義ファイルを作成してください。回復対象定義ファイルに複数のTAMファイルを指定します。tamfrcコマンド実行時に-fオプションと作成した回復対象定義ファイルを指定します。

TAM FRC実行の手順については,「10.2.7 TAMファイル」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) TAM FRCを1回で実行するとき

一度でTAM FRCが完了する場合は,tamfrcコマンドに-s,-eオプションを両方とも指定します。-sオプションを指定すると,前回のTAM FRCを引き継ぎません。

(2) TAM FRCを複数回に分けて実行するとき

複数のアンロードジャーナルファイルがある場合,TAM FRCを複数回に分けて実行できます。この場合,最初に実行するtamfrcコマンドには-sオプションを,最後に実行するtamfrcコマンドには-eオプションを指定します。

(3) 集積ジャーナルファイルを使用してTAM FRCを実行するとき

jnlcolcコマンドで作成済みの集積ジャーナルファイルを使用してTAM FRCを実行すると,TAM FRCの処理時間を短縮できます。この場合,tamfrcコマンドに-jオプションを指定します。