分散トランザクション処理機能 OpenTP1 システム定義

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4.2 定義の種類

<この節の構成>
(1) MCFマネジャ定義の内容
(2) MCF通信構成定義の内容
(3) MCFアプリケーション定義の内容
(4) MCF性能検証用トレース定義の内容
(5) システムサービス情報定義の内容
(6) システムサービス共通情報定義の内容

(1) MCFマネジャ定義の内容

MCFマネジャ定義の内容を,次の表に示します。

表4-5 MCFマネジャ定義の内容

形式 コマンド オプション オペランド 定義内容 指定値
コマンド mcfmenv -m id MCFマネジャプロセス識別子 〈英字〉
((A〜Z,a〜z))《A》
name MCFマネジャ名 〈1〜8文字の識別子〉
mcfmcomn -n 出力通番を使用する論理端末数 〈符号なし整数〉
((0〜2048))《0》
-p MCF作業領域長 〈符号なし整数〉
((100〜1945599))
(単位:キロバイト)
-j MCFマネジャプロセスのジャーナルバッファの大きさ 〈符号なし整数〉
((4096〜4000000の4の倍数))《4096》
(単位:バイト)
-o cmdsvname MCFオンラインコマンドサービス名 〈1〜8文字の英数字〉
-w stats MCF稼働統計情報を取得するかどうかを指定 yes|《no》
mcfmcname -s mcfsvname MCF通信サービス名 〈1〜8文字の英数字〉
syssvname システムサービス情報定義ファイル名 〈1〜8文字の識別子〉
mcfmuap -d 通信関数の発行回数の上限値 〈符号なし整数〉
((0〜65535))《0》
(単位:回)
-t sndtim 同期型送信監視時間 〈符号なし整数〉
((0〜65535))《0》
(単位:秒)
sndrcvtim 同期型送受信監視時間 〈符号なし整数〉
((0〜65535))《0》
(単位:秒)
recvtim 同期型受信監視時間 〈符号なし整数〉
((0〜65535))《0》
(単位:秒)
-j ユーザサービスのジャーナルバッファの大きさ 〈符号なし整数〉
((4096〜4000000の4の倍数))《32768》
(単位:バイト)
-e segsize エラーイベント処理用MHP起動時,またはアプリケーション起動機能使用時の最大セグメント長 〈符号なし整数〉
((512〜2147483647))《512》
(単位:バイト)
-l initseq 出力通番の初期値 〈符号なし整数〉
((0〜2147483647))《1》
maxseq ラップ時の出力通番の最大値 〈符号なし整数〉
((0〜2147483647))《65535》
minseq ラップ後の出力通番の開始値 〈符号なし整数〉
((0〜1))《1》
-u ntmetim 非トランザクションMHP限界経過時間 〈符号なし整数〉
((0〜65535))《0》
(単位:秒)
-a delaytim アプリケーション起動時の遅延許容時間 〈符号なし整数〉
((0〜360))《0》
(単位:分)
-c order メッセージ送信順序および再送順序ならびにアプリケーション起動順序の選択 《function》|commit
noansreply 非応答型のMHPからの問い合わせ応答をするかどうかを指定 yes|《no》
commitdml データ操作言語のCOMMIT文を使用するかどうかを指定 yes|《no》
-r reschedulecnt アプリケーション異常終了時の再スケジュール回数 〈符号なし整数〉
((0〜3))《0》
(単位:回)
rescheduleint アプリケーション異常終了時の再スケジュール間隔 〈符号なし整数〉
((0〜3))《0》
(単位:秒)
reschedulelog 異常終了したアプリケーションを再スケジュールするときに,ログメッセージを出力するかどうかを指定 yes|《no》
mcfmqgid -q quekind キューの種別を指定 itq|otq
quegrpid キューグループID 〈1〜8文字の識別子〉
mcfmexp -g サービスグループの登録数 〈符号なし整数〉
((サービスグループの総数〜2147483647))
-l 論理端末の登録数 〈符号なし整数〉
((論理端末の総数〜2147483647))
-I 入力用ディスクキューが使用できないときに縮退運転するかどうかを指定 dg|《ndg》
-o 出力用ディスクキューが使用できないときに縮退運転するかどうかを指定 dg|《ndg》
mcfmsts -g サービスグループ数上限値 〈符号なし整数〉
((1〜1044480))
-v サービス数上限値 〈符号なし整数〉
((1〜1044480))
mcfmsmsg -m ログファイルへの出力を抑止するメッセージID 〈符号なし整数〉
((10000〜19999,28000〜29999))
mcfmsvg -g servgrpn サービスグループ名 〈1〜31文字の識別子〉
-w watchcnt 入力キューの滞留監視数 〈符号なし整数〉
((0〜65535))《0》
watchint 入力キューの滞留監視インタバル時間 〈符号なし整数〉
((5〜3600))《10》
(単位:秒)
expectcnt MHPに期待するサービス要求の処理数 〈符号なし整数〉
((1〜65535))
abort MHPの処理能力不足時のOpenTP1システムのダウン可否 yes|《no》

(2) MCF通信構成定義の内容

MCF通信構成定義の内容を,次の表に示します。

表4-6 MCF通信構成定義の内容

形式 コマンド オプション オペランド 定義内容 指定値
コマンド mcftenv -s MCF通信プロセス識別子,またはアプリケーション起動プロセス識別子 〈数字(0〜9),a〜f〉
((01〜ef))
-m MCFマネジャ識別子 〈英字〉
((A〜Z,a〜z))《A》
-a MCFアプリケーション定義オブジェクトファイル名 〈1〜8文字の識別子〉
-q diskitq 入力キューにディスクキューを使用するかどうかを指定 《yes》|no
mcftcomn -j MCF通信プロセス,またはアプリケーション起動プロセスのジャーナルバッファの大きさ 〈符号なし整数〉
((4096〜4000000の4の倍数))《32768》
(単位:バイト)
mcfttred -m 最大処理多重度 〈符号なし整数〉
((1〜1000))《10》
mcfttim -t btim 時間監視間隔 〈符号なし整数〉
((1〜60))《1》
(単位:秒)
mtim 未処理送信メッセージ滞留時間 〈符号なし整数〉
((60〜65535))《180》
(単位:秒)
rmtim 未処理受信メッセージ滞留時間 〈符号なし整数〉
((0〜65535))《0》
(単位:秒)
-p usertime ユーザタイマ監視機能を使用するかどうかを指定 yes|《no》
timereqno 最大タイマ監視要求数 〈符号なし整数〉
((1〜10000))《16》
msgsize 最大メッセージ長 〈符号なし整数〉
((0〜256))《0》
(単位:バイト)
msgout メッセージを出力するかどうかを指定 yes|《no》
mcfttrc -t size MCFトレースバッファの大きさ 〈符号なし整数〉
((4096〜15728640の4の倍数))《204800》
(単位:バイト)
disk MCFトレースディスク出力機能を使用するかどうかを指定 《yes》|no
bufcnt MCFトレースバッファの数 〈符号なし整数〉
((10〜2147483647))《100》
trccnt MCFトレースファイルの数 〈符号なし整数〉
((3〜99))《3》
msgsize トレースとして取得する送受信メッセージの最大サイズ 〈符号なし整数〉
((0〜1073741824))《128》
(単位:バイト)
-m MCFトレースファイルの数を超えたときの処置を指定 《del》|off
mcftsts -a アプリケーション数上限値 〈符号なし整数〉
((1〜65535))
-l 論理端末数上限値 〈符号なし整数〉
((1〜65535))
mcftbuf -g groupno メッセージ送受信用,およびメッセージ編集用バッファグループ番号 〈符号なし整数〉
((1〜512))
length メッセージ送受信用,およびメッセージ編集用バッファ長 〈符号なし整数〉
((512〜1073741824))
(単位:バイト)
count メッセージ送受信用,およびメッセージ編集用バッファ数 〈符号なし整数〉
((1〜65535))
extend 拡張するバッファ数 〈符号なし整数〉
((0〜65535))《0》
mcftpsvr -c 内部通信路名 〈1〜8文字の識別子〉
-o reruntm リラン時のタイマ起動を引き継ぐかどうかを指定 yes|《no》
mcftalcle -l 論理端末名称 〈1〜8文字の識別子〉
-t この論理端末の端末タイプを指定 send|request
-m mmsgcnt メモリ内の出力メッセージの最大格納数 〈符号なし整数〉
((0〜65535))《0》
dmsgcnt ディスク内の出力メッセージの最大格納数 〈符号なし整数〉
((0〜65535))《0》
-k quekind 出力キューの媒体の種類を指定 《memory》|disk
quegrpid キューグループID 〈1〜8文字の識別子〉
mcftped アプリケーション起動環境定義の終了 なし

(3) MCFアプリケーション定義の内容

MCFアプリケーション定義の内容を,次の表に示します。

表4-7 MCFアプリケーション定義の内容

形式 コマンド オプション オペランド 定義内容 指定値
コマンド mcfaenv -a MCFアプリケーション定義識別子 〈1〜8文字の識別子〉
-p アプリケーション起動プロセス識別子 〈数字(0〜9),a〜f〉
((01〜ef))
mcfaalcap -n name アプリケーション名,またはMCFイベント名 〈1〜8文字の識別子〉
kind アプリケーションの種別を指定 《user》|mcf
type アプリケーションの型を指定 ans|《noans》|cont
aplihold アプリケーション異常終了時のアプリケーションの処置を指定 《m》|a|s
msgcnt 入力メッセージの最大格納数 〈符号なし整数〉
((0〜65535))《0》
lname 論理端末名称 〈1〜8文字の識別子〉
cname 内部通信路名 〈1〜8文字の識別子〉
tempsize 継続問い合わせ応答用一時記憶データ格納用領域サイズ 〈符号なし整数〉
((1〜32000))《4096》
(単位:バイト)
trnmode アプリケーションのトランザクション属性を指定 《trn》|nontrn
errevt エラーイベント通知の有無を指定 yes|《no》
-N modelname アプリケーション名,またはMCFイベント名を指定 モデルアプリケーション名|モデルMCFイベント名
-g servgrpn このアプリケーションのサービスグループ名 〈1〜31文字の識別子〉
quegrpid キューグループID 〈1〜8文字の識別子〉
quekind 入力キューの媒体の種類を指定 《memory》|disk
srvghold アプリケーション異常終了時のサービスグループの処置を指定 《m》|s
recvmsg 異常終了したUAPの受信メッセージの扱いを指定 《e》|r
-v servname 追加アプリケーション名に対応するサービス名 〈1〜31文字の識別子〉
servhold アプリケーション異常終了時のサービスの処置を指定 《m》|a|s
ntmetim 非トランザクションMHP限界経過時間 〈符号なし整数〉
((0〜65535))
(単位:秒)
-d holdlimit アプリケーション異常終了限界回数 〈符号なし整数〉
((1〜65535))《1》
(単位:回)
holdlmtyp アプリケーション異常終了回数のカウント方法を指定 sum|《cont》
reschedulecnt アプリケーション異常終了時の再スケジュール回数 〈符号なし整数〉
((0〜3))
(単位:回)
rescheduleint アプリケーション異常終了時の再スケジュール間隔 〈符号なし整数〉
((0〜3))
(単位:秒)
reschedulelog 異常終了したアプリケーションを再スケジュールするときに,ログメッセージを出力するかどうかを指定 yes|no
-j ij 他システムから受信したメッセージの入力キュー登録時に,履歴情報を取得するかどうかを指定 yes|《no》
oj UAPからのメッセージ送信要求時に,履歴情報を取得するかどうかを指定 yes|《no》
gj UAPからのメッセージ受信要求時に,履歴情報を取得するかどうかを指定 yes|《no》
-e evtlogout ERREVT1〜ERREVT4を起動するとき,ログメッセージを出力するかどうかを指定 yes|《no》

(4) MCF性能検証用トレース定義の内容

MCF性能検証用トレース定義の内容を,次の表に示します。

表4-8 MCF性能検証用トレース定義の内容

形式 オペランド 定義内容 指定値
set prf_file_size MCF性能検証用トレース情報ファイルのサイズ 〈符号なし整数〉
((1024〜1048576))《1024》
(単位:キロバイト)
prf_file_count MCF性能検証用トレース情報ファイルの世代数 〈符号なし整数〉
((3〜256))《3》

(5) システムサービス情報定義の内容

システムサービス情報定義の内容を,次の表に示します。

表4-9 システムサービス情報定義の内容

形式 オペランド 定義内容 指定値
set module MCF通信サービスを起動するためのMCF実行形式プログラム名 〈1〜8文字の識別子〉
mcf_prf_trace MCF通信サービスごとにMCF性能検証用トレース情報を取得するかどうかを指定 《Y》|N

(6) システムサービス共通情報定義の内容

システムサービス共通情報定義の内容を,次の表に示します。

表4-10 システムサービス共通情報定義の内容

形式 オペランド 定義内容 指定値
set max_socket_descriptors ソケット用ファイル記述子の最大数 〈符号なし整数〉
((64〜2047))
max_open_fds MCF通信プロセスでアクセスするファイルの最大数 〈符号なし整数〉
((100〜2016))《500》
thdlock_sleep_time スレッド間で排他が競合した場合のスレッドの待ち時間 〈符号なし整数〉
((1〜32767))《15》
(単位:ミリ秒)
mcf_prf_trace_level MCF性能検証用トレース情報の取得レベル ((00000000〜00000001))
《00000000》
putenv DCMCFQUEBAK MCF構成変更準備停止時のバックアップファイル名 〈パス名〉
《$DCDIR/spool/mcf/mcfquebak》