3.9 ユーザオウンコーディング(UOC)
OpenTP1でメッセージ送受信形態の通信をする場合に,UAPのメッセージ処理を補助するために作成するプログラムをユーザオウンコーディング(UOC User Own Coding)といいます。UOCは,業務に合わせて任意に作成してください。
UOCのコーディングには,C言語またはC++言語を使います。C言語の場合は,ANSI Cの形式またはANSI準拠前のK&Rの形式のどちらかに従ってコーディングします。C++言語の場合は,C++言語の仕様でコーディングします。
メッセージ送受信の処理とユーザオウンコーディングの位置を次の図に示します。
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OpenTP1で使えるユーザオウンコーディング
OpenTP1で使えるUOCの一覧を次の表に示します。
表3‒12 OpenTP1で使えるユーザオウンコーディング UOCの種類
UOCでできる処理
UOCを使わないときの処理
入力メッセージの編集,
アプリケーション名決定UOC
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受信したメッセージを編集します。
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メッセージを処理するMHPのアプリケーション名を決定します。
先頭セグメントの,最初の空白までの先頭8文字をアプリケーション名とします。
送信メッセージの通番編集UOC
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送信するセグメントに出力通番を付けます。
メッセージを編集しないで出力キューに書き込みます。
タイマ起動引き継ぎ決定UOC
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再開始(リラン)後のタイマ起動のアプリケーション起動機能の条件を変更できます。
定義の指定によって,引き継ぐかどうかが決まります。
出力メッセージの編集UOC
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出力するメッセージを編集します。
出力するメッセージを編集しないで送信します。
この表に示すUOCは,MCFで使う通信プロトコル対応製品によって文法が異なります。また,この表に示すUOC以外にも,通信プロトコル対応製品で固有のUOCが使える場合があります。UOCの文法については,マニュアル「OpenTP1 プロトコル」の該当するプロトコル編を参照してください。
この表に示すUOCのうち,タイマ起動引き継ぎ決定UOCは通信プロトコル対応製品に依存しないUOCです。タイマ起動引き継ぎ決定UOCの文法については,マニュアル「OpenTP1 プログラム作成リファレンス C言語編」を参照してください。
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