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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 解説


8.6.3 TP1/Server Baseのノード追加

Kubernetesのスケール制御を使用したTP1/Server Baseのノード追加はできません。

新たにTP1/Server Baseのノードを追加する場合は,別のPodを作成してください。

ネームサービス機能を使用した場合のノード追加手順の概要を次に示します。

追加するノードの設定方法

TP1/Server Baseのノードを追加する場合,追加するノードでは,既存TP1/Server Baseノードの指定値と一致しないユニークな値を設定する必要があります。

表8‒26 ユニークな値を設定する項目

#

項目

定義オペランド(システム共通定義)

1

OpenTP1識別子

system_id

2

ノード識別子

node_id

3

ネームサービスのポート番号

name_port

上記に従い,新たに作成するPodでOpenTP1システム定義を作成してください。

次に,追加するノードのall_nodeまたはドメイン定義ファイルに,既存のTP1/Server Baseノードのホスト名とポート番号をすべて記載後,必要に応じPod作成前にノード固有の定義を設定してください。

すべての定義設定が完了後,Podを作成します。

既存ノードの設定方法

既存ノードのPodを停止し,all_nodeまたはドメイン定義ファイルに,追加するTP1/Server Baseノードのホスト名とポート番号を設定し,Podを再作成します。

定義の作成はConfigMapでもできます。ConfigMapを使用した定義ファイルの作成方法やPodの作成および停止方法については,取扱説明書を参照してください。

ネームサービス機能を使用するシステムで,ConfigMapを使用してノードを追加する手順を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) ネームサービス機能を使用するシステム構成でのノード追加手順

次の構成例を基に,ノードを追加する手順を示します。

(a) ノード追加前のシステム構成

図8‒13 ノード追加前のOpenTP1システム構成

[図データ]

図8‒14 ノード追加後のOpenTP1システム構成

[図データ]

(b) ノード追加手順

既存ノードで行う作業
  1. 既存ノード(node-A,node-B)のPodを停止する。

  2. システム共通定義のall_nodeオペランドに,追加するTP1/Server Baseのホスト名またはIPアドレス(図node-C)を設定する。

  3. ConfigMap(図①ConfigMap,②ConfigMap)を作成する。

  4. 既存ノード(node-A,node-B)のPodを起動する。作成したConfigMapの名称は,起動するPodのspec.volumes.configMap.nameに指定してください。

追加するノードで行う作業
  1. 追加するノードのシステム共通定義を作成する。

    ・ノード識別子,OpenTP1識別子,ネームサービスのポート番号に,既存ノードとは別のOpenTP1システム内でユニークな値を設定する。

    ・all_nodeオペランドに,既存ノード(node-A,node-B)を設定する。

  2. ConfigMap(図③ConfigMap)を作成する。

  3. ネームサービスのポート番号と同じポート番号をServiceのspec.ports.targetPortに設定し,Service(図④Service)を作成する。

  4. 追加するノード(node-C)のPodを起動する。作成したConfigMapの名称は,起動するPodのspec.volumes.configMap.nameに指定してください。

(2) ネームサービス機能を使用するその他のシステム構成

(a) all_node_ex定義を使用する場合

all_node_ex定義に宛先ノードを追加する場合は,「8.6.3(1) ネームサービス機能を使用するシステム構成でのノード追加手順」と同様の方法でホスト名を追加してください。

(b) ドメイン定義ファイルを使用する場合

ドメイン定義ファイルを使用する場合は,all_nodeのドメイン定義ファイル,およびall_node_exのドメイン定義ファイルに追加を行い,「8.6.3(1) ネームサービス機能を使用するシステム構成でのノード追加手順」と同様の方法でホスト名を追加してください。