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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 解説


4.4.4 ISAMファイル(ISAM,ISAM/B)

索引順編成ファイルを管理する,ISAMファイルサービスについて説明します。機能については,マニュアル「索引順編成ファイル管理 ISAM」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) ISAMファイルの概要

索引順編成ファイルは,キーを管理するインデクス部と,データを格納するデータファイル部から構成されます。キーを使用して,順処理(シーケンシャルアクセス)乱処理(ランダムアクセス)ができます。

ISAMファイルの操作には,ライブラリ関数をUAPから呼び出す方法と,ユティリティコマンドを実行して管理する方法があります。

(2) ISAMサービスの種類

OpenTP1のUAPから処理できるISAMを次に示します。

(a) ISAM

ISAMファイルを,通常のファイルとして使います。OpenTP1のトランザクション処理とは同期しません。

(b) ISAM/B

ISAMファイルをOpenTP1トランザクション処理と同期して使う機能です。ISAM/Bを使用すると,トランザクション処理のコミット,またはロールバックで,ファイルの整合性が保てるようになります。

  • ISAM/Bの前提となる製品

    ISAMファイルをISAM/Bとして使用する場合は,ISAMに加えて,ISAMトランザクション機能(ISAM/B)が前提となります。

  • ファイルを作成する領域

    ISAM/Bで使用するISAMファイルは,OpenTP1ファイルシステムとして割り当てた領域に作成します。

  • OpenTP1のファイルサービス(TP1/FS/xxx)との違い

    ISAM/Bでは,ロックサービスを使用しません。そのため,デッドロックが起こっても,OpenTP1のロックサービス機能(優先順位による縮退やデッドロック情報の出力)は使用できません。