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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Financial Service Platform 使用の手引


30.1.1 eesdhchg

機能

オン中SDBデータベース定義変更用の各種処理を行います。

形式

SDBデータベース定義情報の事前取得を行う場合

eesdhchg -g サービスグループ名 [-o 対象サービスグループ名 [-n ノード識別子[:ノード識別子…]]] -b [-t SDBデータベース定義情報の事前取得完了までの監視時間]

SDBデータベース定義情報の正副切り替えを行う場合

eesdhchg -g サービスグループ名 [-o 対象サービスグループ名 [-n ノード識別子[:ノード識別子…]]] -c [-d] [-f] [-z]

SDBデータベース定義情報の状態表示を行う場合

eesdhchg -g サービスグループ名 -l

オプション

-g サービスグループ名 〜〈1〜31文字の識別子〉

コマンドを実行するサーバのサービスグループ名を指定します。

-o 対象サービスグループ名 〜〈1〜31文字の識別子〉

他ノードで実行する場合の対象サービスグループ名を指定します。

本オプションを省略した場合,または「-g」で指定したサービスグループ名と同一の場合,自ノードで処理を実行します。

本コマンドを他ノードで実行する場合は,RPC関連定義のrpc_nowait_cntに相手側ノードの数より大きな値を設定してください。

本オプションは-bまたは-cを指定した場合だけ指定可能です。

-n ノード識別子 〜〈4文字の識別子〉

他ノードでのSDBデータベース定義情報の事前取得およびSDBデータベース定義情報の正副切り替えの対象とするサーバをTP1/SBのノード識別子で指定します。

ノード識別子は512個まで指定できます。

-nを省略した場合はコマンド実行時点でネームサーバに登録されているサービス情報のノード(-oで指定したサービスグループ名に該当するノードすべて)が対象となります。

本オプションは-oを指定した場合だけ指定可能です。

-b

SDBデータベース定義情報の事前取得を行う場合に指定します。

-c

SDBデータベース定義情報の正副切り替えを行う場合に指定します。

-l

SDBデータベース定義情報の状態表示を行う場合に指定します。

-t SDBデータベース定義情報の事前取得完了までの監視時間 〜((1〜300))《10》(単位:秒)

SDBデータベース定義情報の事前取得が完了するまでの監視時間を秒単位で指定します。監視時間内に処理が完了しない場合,エラーリターンします。なお,エラーリターンしても取得処理は継続するので,終了したかどうかは,本コマンドの-lオプション指定で実行し,確認してください。

SDBデータベース定義情報の事前取得以外で-tを指定すると無視します。

-d

SDBデータベース定義情報の正副切り替えと同時にSDBデータベース定義情報領域(副)をクリアする場合に指定します。

SDBデータベース定義情報の正副切り替え以外で-dを指定すると無視します。

-z

他ノード実行で正常終了と異常終了の実行ノードが混在した場合,正常終了した実行ノードは処理をスキップし,異常終了した実行ノードでだけ処理を行うときに指定します。スキップする条件を次に示します。

SDBデータベース定義情報の正副切り替え時

  • SDBデータベース定義情報領域(副)が未使用

  • SDBデータベース定義情報領域(副)の取得日時が,SDBデータベース定義情報領域(正)の取得日時より古い

-f

次の条件を満たす場合,強制的に処理を行うときに指定します。

SDBデータベース定義情報の正副切り替え時

  • SDBデータベース定義情報領域(副)の取得日時が,SDBデータベース定義情報領域(正)の取得日時より古い

-zオプションとともに指定し,両オプションの条件を満たした場合は,-fオプションが優先されます。

-lオプション指定時の出力形式

日本語の出力形式

SDBデータベース情報格納領域(正):状態=aaaaaa 領域サイズ=bb…bb 空きサイズ=cc…cc 取得日時=dd…dd
RM名                        SDBディレクトリ情報整合性チェック日時情報
ee…ee                       gg…gg(ff…ff)
:
:
SDBデータベース情報格納領域(副):状態=aaaaaa 領域サイズ=bb…bb 空きサイズ=cc…cc 取得日時=dd…dd
RM名                        SDBディレクトリ情報整合性チェック日時情報
ee…ee                       gg…gg(ff…ff)
:
:

英語の出力形式

PRIMARY  :Status = aaaaaa Area size = bb…bb Free size = cc…cc Acquisition date = dd…dd
RM name                      SDB directory check date information
ee…ee                       gg…gg(ff…ff)
:
:
SECONDARY:Status = aaaaaa Area size = bb…bb Free size = cc…cc Acquisition date = dd…dd
RM name                      SDB directory check date information
ee…ee                       gg…gg(ff…ff)
:
:

注※

 状態が使用中の場合だけ表示します。

aaaaaa

SDBデータベース情報格納領域の状態

USE:使用中

UNUSE:未使用

CREATE:作成中

bb…bb

SDBデータベース情報格納領域サイズ(Kバイト単位)

cc…cc

SDBデータベース情報格納領域の空きサイズ(Kバイト単位)

dd…dd

SDBデータベース定義情報の取得開始日時(yyyy/mm/dd hh:mm:ss.ssssss形式)。未使用の場合は「xxxx/xx/xx xx:xx:xx.xxxxxx」を表示

ee…ee

RM名(trnstringオペランドの-nオプション指定値。-iオプションを指定している場合は,続けてRM識別子も表示)

ff…ff

SDBデータベース定義最終更新日時(yyyymmddhhmmssss形式)

gg…gg

SDBディレクトリ最終更新日時(yyyymmddhhmmssss形式)

注※

詳細は,マニュアル「HiRDB Version 9 Structured Data Access Edition」の「pdsdbarc(SDBディレクトリ情報の常駐化および最終更新日時のチェック)」のpdsdbarcコマンドの実行結果の出力内容を参照してください。

出力メッセージ

メッセージID

内容

出力先

KFSB94301-E

領域の確保に失敗しました。

標準エラー出力

KFSB94302-E

通信障害が発生しました。

標準エラー出力

KFSB94303-E

コマンドの形式が不正です。

標準エラー出力

KFSB94304-E

フラグ引数が不正です。

標準エラー出力

KFSB94305-E

コマンド処理でエラーが発生しました。

標準エラー出力

KFSB94306-E

内部矛盾が発生しました。

標準エラー出力

KFSB94307-E

オプションフラグの組み合わせが不正です。

標準エラー出力

KFSB94308-I

ヘルプメッセージです。

標準出力

KFSB94309-I

オン中SDBデータベース定義変更のコマンドが成功しました。

標準出力

KFSB94310-E

オン中SDBデータベース定義変更のコマンドが失敗しました。

標準エラー出力

exitコード

exitコード

内容

0

正常終了

1

コマンド不正

定義不正

[11〜20]

一部失敗系(別々の要因が同時に発生した場合は,数値の小さいexitコードを設定します)

11

一部サーバの応答タイムアウト検知

12

一部サーバのSDBデータベース定義情報の事前取得または正副切り替え未完了

14

一部サーバですでにeesdhchgコマンドが実行中

15

一部サーバへのRPC送信失敗

[21〜30]

全部失敗系(自ノード失敗もここに含まれます)

21

全サーバの応答タイムアウト検知

22

全サーバのSDBデータベース定義情報の事前取得,または,正副切り替え未完了

24

全サーバですでにeesdhchgコマンドが実行中

25

全サーバへのRPC送信失敗

99

内部矛盾