Dynamic Link Manager Software ユーザーズガイド(AIX®用)

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3.14.1 MISSCOUNTとDISKTIMEOUTの設定

ホストとOracle RACの投票ディスク(Voting Disk)を複数のパスで接続しているとき,それらのパスの一部でI/Oタイムアウトが発生すると通常のパスと同様にHDLMはフェイルオーバ処理を実行します。

ただし,Oracle RACの設定状態によっては,HDLMのフェイルオーバ処理が完了する前にOracle RAC側でノード障害が発生したと見なし,クラスタを再構成してしまうおそれがあります。

したがって,Oracle RACの投票ディスクに接続したパスをHDLMが管理する場合,使用しているOracle RACのバージョンに応じて,次に示す設定値を変更してください。

Oracle RAC 10g 10.1.0.3.0以降,またはOracle RAC 11gを使用している場合
ストレージシステムの種別に応じて,「MISSCOUNT」の値を変更してください。設定する値は,次に示す表に従って計算してください。算出した値以上に変更してください。

表3-22 「MISSCOUNT」の計算式

ストレージシステム種別 「MISSCOUNT」に設定する値の計算式
  • Hitachi AMS2000/AMS/TMS/WMS/SMSシリーズ
  • HUS100シリーズ
  • SANRISE9500Vシリーズ
投票ディスクへ接続するパスの数×30秒
  • Hitachi USPシリーズ
  • SANRISE2000シリーズ
  • SANRISE9900Vシリーズ
  • Universal Storage Platform V/VMシリーズ
  • Virtual Storage Platformシリーズ
  • HUS VM
投票ディスクへ接続するパスの数×60秒

Oracle RAC 10g 10.2.0.2.0以降,またはOracle RAC 11gを使用している場合
上記の「MISSCOUNT」の値の変更に加え,「DISKTIMEOUT」の値も変更してください。「DISKTIMEOUT」に設定する値は,「MISSCOUNT」の値の変更と同様,ストレージシステムの種別に応じて異なります。設定する値は,次に示す表に従って計算してください。算出した値以上に変更してください。

表3-23 「DISKTIMEOUT」の計算式

ストレージシステム種別 投票ディスクへ接続するパスの数 「DISKTIMEOUT」に設定する値の計算式
  • Hitachi AMS2000/AMS/TMS/WMS/SMSシリーズ
  • HUS100シリーズ
  • SANRISE9500Vシリーズ
6以下 「DISKTIMEOUT」の値を変更する必要はありません。
7以上 投票ディスクへ接続するパスの数×30秒
  • Hitachi USPシリーズ
  • SANRISE2000シリーズ
  • SANRISE9900Vシリーズ
  • Universal Storage Platform V/VMシリーズ
  • Virtual Storage Platformシリーズ
  • HUS VM
3以下 「DISKTIMEOUT」の値を変更する必要はありません。
4以上 投票ディスクへ接続するパスの数×60秒

「MISSCOUNT」および「DISKTIMEOUT」の変更方法については,Oracleサポートサービスを契約した会社へお問い合わせください。

なお,上記の構成からHDLMをアンインストールする場合,変更した「MISSCOUNT」や「DISKTIMEOUT」の設定値を元の値に戻す必要があるため,変更する前のそれぞれの設定値を控えておいてください。

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