Dynamic Link Manager EX Software ユーザーズガイド(AIX®用)
HDLMのアンインストール時にKAPL09019-E,KAPL09020-Eのメッセージが出力された場合は,「3.14.3 Hitachi Network Objectplazaトレース共通ライブラリ(HNTRLib2)のアンインストール」の手順に従って,HNTRLib2をアンインストールしてください。ただし,KAPL09026-Iのメッセージが出力された場合は,HDLM以外のプログラムがHitachi Network Objectplazaトレース共通ライブラリ(HNTRLib2)を使用しているので,HDLMだけがアンインストールされます。
HDLMは,installpコマンドまたはSMITを使用してアンインストールできます。ここでは,installpコマンドを使ったアンインストールの手順を説明します。SMITを使用する場合は,AIXのマニュアルを参照してください。
バーチャルI/Oサーバ,またはブートディスク環境の場合は,次で説明する必要な手順を実行してください。
- この項の構成
- (1) ローカルブートディスク環境からアンインストールする場合
- (2) ブートディスク環境からアンインストールする場合
(1) ローカルブートディスク環境からアンインストールする場合
- AIXにroot権限を持つユーザでログインします。
バーチャルI/Oサーバを使用している場合は,バーチャルI/Oサーバのマニュアルを参照してAIXにログインしてください。
バーチャルI/Oサーバを使用していない場合は,手順9に進んでください。- 次のコマンドを実行して,HDLM管理対象hdiskの仮想SCSIディスクを使用しているボリュームグループを活動化します。
# varyonvg ボリュームグループ名- 次のコマンドを実行して,クライアント論理区画上でボリュームグループを構成しているファイルシステムをマウントします。
# mount ファイルシステムのマウントポイント- 次のコマンドを実行して,クライアント論理区画上でボリュームグループをバックアップします。
# savevg -i -f 任意のファイル名またはデバイス名 ボリュームグループ名- 次のコマンドを実行して,クライアント論理区画上でファイルシステムをアンマウントします。
# umount ファイルシステムのマウントポイント- 次のコマンドを実行して,クライアント論理区画上でボリュームグループを削除します。
# reducevg -df ボリュームグループ名 hdisk名- 次のコマンドを実行して,クライアント論理区画上の仮想SCSIディスクを削除します。
# rmdev -dl hdisk名- 次のコマンドを実行して,バーチャルI/Oサーバ上の仮想ターゲットデバイスを削除します。
$ rmdev -dev vtscsin- HDLMの管理対象パスを使用しているプロセスおよびサービスをすべて停止します。
DBMSなどの各種アプリケーションのプロセスおよびサービスが,HDLMの管理対象パスを使用している場合,それらのプロセスおよびサービスをすべて停止してください。停止方法については,各アプリケーションのマニュアルを参照してください。- 必要に応じて,HDLMドライバ削除ユティリティ(dlmrmdev)に-Aパラメタを指定し,ユティリティを実行します。
dlmrmdevユティリティに-Aパラメタを指定して実行すると,手順11から手順14を省略できます。dlmrmdevユティリティを実行すると,処理を続行するかどうか確認するメッセージが表示されます。
このメッセージに対して「y」を入力し,処理を継続させてください。# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmrmdev -A KAPL10528-I The volume group will be made inactive, and the file system that is using HDLM will be unmounted. Is this OK? [y/n]:y hdisk3 を削除しました KAPL09012-I All HDLM drivers were removed.
- この手順を実行した場合は,手順16に進んでください。
- この手順を実行しない場合は次の手順に進んでください。
- 次に示すコマンドを実行して,HDLMで使用しているファイルシステムをアンマウントします。
# umount ファイルシステムのマウントポイント- 次に示すコマンドを実行して,活動化状態のボリュームグループをすべて表示します。
# lsvg -o- 次に示すコマンドを実行して,手順12で表示されたボリュームグループのうち,HDLMが管理しているボリュームグループを非活動化します。
# varyoffvg ボリュームグループ名- 次に示すコマンドを実行して,HDLM管理対象デバイスとして認識されているhdiskを,動作中のカーネルから削除し,HDLMマネージャを停止します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmrmdevKAPL09012-Iのメッセージが表示されます。
KAPL09012-Iのメッセージが表示されない場合,HDLMドライバが削除されていないか,HDLMマネージャが停止していません。その場合は,HDLMの管理対象パスを使用しているプロセス,サービス,ファイルシステム,およびボリュームグループがないことを確認してから,上記のコマンドを再実行してください。- 次に示すコマンドを実行して,HDLM管理対象予定デバイスとして認識されているhdiskが削除されていることを確認します。
# lsdev -Cc disk- GPFS+RVSDを使用していた場合,/etc/vsd/oemdisktypes.lstファイルから設定情報を削除します。
- Hitachi USP Hシリーズ,またはXPシリーズを使用していた場合,次の行を削除してください。
disk/fcp/HP fscsi disk/fcp- SANRISE 9500Vシリーズ,SANRISE 9900Vシリーズ(Hitachi USP HシリーズおよびXPシリーズを除く),Hitachi USPシリーズ(Hitachi USP HシリーズおよびXPシリーズを除く),Universal Storage Platform V/VMシリーズ(H20000,H24000,XP20000およびXP24000を除く),Hitachi Virtual Storage Platform,Hitachi AMS2000/AMS/TMS/WMS/SMSシリーズ,HUS100シリーズ,またはHUS VMを使用していた場合,次の行を削除してください。
disk/fcp/Hitachi fscsi disk/fcp- GPFSまたはGPFS+RVSDを使用していた場合,次のユティリティを実行してLUN RESETオプションをoffに設定します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmodmset -r off- VCSを使用し,VCS用スクリプトを登録していた場合,VCS用スクリプトの登録を削除します。
preonlineスクリプトに追記した次の行を削除してください。system("/usr/DynamicLinkManager/cluster/dlm_vcs_pgr_release $ARGV[1]");- VCSの起動時にpreonlineスクリプトを起動する必要がない場合は,preonlineスクリプトを削除してpreonlineが起動しない設定にします。
設定方法の詳細はVCSのマニュアルを参照してください。
VCSの起動時にpreonlineスクリプトが起動しないように設定する方法について,次に例を示します。# rm /opt/VRTSvcs/bin/triggers/preonline # haconf -makerw # hagrp -modify サービスグループ PreOnline 0 # haconf -dump -makero- 次に示すコマンドを実行します。
# installp -u DLManager.mpioバーチャルI/Oサーバを使用していない場合,これでHDLMのアンインストールは完了です。以降の手順は不要です。
KAPL09022-Eのメッセージが出力された場合は,HDLM管理対象デバイスのhdiskが残っています。手順14から再実行してください。- バーチャルI/Oサーバを使用している場合は,hdiskを仮想ターゲットデバイスとして定義します。
バーチャルI/Oサーバで,次のコマンドを実行します。
- hdiskを仮想ターゲットデバイスとして作成する場合
$ mkvdev -vdev hdisk名 -vadapter 仮想SCSIサーバ・アダプタ名- 論理ボリュームを仮想ターゲットデバイスとして作成する場合
$ mkvdev -vdev 論理ボリューム名 -vadapter 仮想SCSIサーバ・アダプタ名- クライアント論理区画で次のコマンドを実行して,デバイスを再構成します。
# cfgmgr- クライアント論理区画で次のコマンドを実行して,物理ボリュームがhdiskとして認識されていることを確認します。
# lsdev -Cc disk実行結果が次のように表示されることを確認してください。hdisk1 Available Virtual SCSI Disk Drive- 次のコマンドを実行して,バックアップしたボリュームグループをリストアします。
# restvg -f 任意のファイル名またはデバイス名 hdisk名
- AIXにroot権限を持つユーザでログインします。
バーチャルI/Oサーバを使用している場合は,バーチャルI/Oサーバのマニュアルを参照してAIXにログインしてください。
バーチャルI/Oサーバを使用していない場合は,手順9に進んでください。- 次のコマンドを実行して,HDLM管理対象hdiskの仮想SCSIディスクを使用しているボリュームグループを活動化します。
# varyonvg ボリュームグループ名- 次のコマンドを実行して,クライアント論理区画上でボリュームグループを構成しているファイルシステムをマウントします。
# mount ファイルシステムのマウントポイント- 次のコマンドを実行して,クライアント論理区画上でボリュームグループをバックアップします。
# savevg -i -f 任意のファイル名またはデバイス名 ボリュームグループ名- 次のコマンドを実行して,クライアント論理区画上でファイルシステムをアンマウントします。
# umount ファイルシステムのマウントポイント- 次のコマンドを実行して,クライアント論理区画上でボリュームグループを削除します。
# reducevg -df ボリュームグループ名 hdisk名- 次のコマンドを実行して,クライアント論理区画上の仮想SCSIディスクを削除します。
# rmdev -dl hdisk名- 次のコマンドを実行して,バーチャルI/Oサーバ上の仮想ターゲットデバイスを削除します。
$ rmdev -dev vtscsinブートディスクがシングルパス構成の場合は,手順12に進んでください。- ブートディスクがマルチパス構成の場合は,次のコマンドを実行してホストをシャットダウンします。
# shutdown -F- ホストとストレージシステムをシングルパス構成にします。
- ホストをブートします。
- 次に示すコマンドを実行して,HDLMで使用しているファイルシステムをアンマウントします。
# umount ファイルシステムのマウントポイント- 次に示すコマンドを実行して,rootvg以外のボリュームグループを非活動化します。
# varyoffvg ボリュームグループ名- 次に示すコマンドを実行して,動作中のカーネルからHDLM管理対象デバイスとして認識されているhdiskを削除し,HDLMマネージャを停止します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmrmdevKAPL09012-Iのメッセージが表示されます。
KAPL09012-Iのメッセージが表示されない場合,HDLM管理対象デバイスとして認識されているhdiskが削除されていないか,HDLMマネージャが停止していません。
KAPL09012-Iのメッセージが表示されなかった場合は,HDLMの管理対象パスを使用しているプロセス,サービス,ファイルシステム,およびボリュームグループがないことを確認してから,上記のコマンドを再実行してください。- 次に示すコマンドを実行して,HDLM管理対象予定デバイスとして認識されているhdiskが削除されていることを確認します。
# lsdev -Cc disk- HDLMアンインストール事前実行ユティリティ(dlmpreremove)を実行します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmpreremovedlmpreremoveユティリティを実行すると,ブートディスクとして認識されているhdiskをHDLMの管理対象外にします。正常に終了すると,次のメッセージが表示されます。KAPL13103-I HDLM can be removed after rebooting the host. KAPL13101-I The dlmpreremove utility completed successfully.KAPL13108-Eのメッセージが出力された場合は,HDLM管理対象デバイスのhdiskが残っています。手順14から再実行してください。
KAPL13110-Eのメッセージが出力された場合は,マルチパス構成のままになっています。手順9から再実行してください。- ホストを再起動します。
# shutdown -Fr- GPFS+RVSDを使用していた場合,/etc/vsd/oemdisktypes.lstファイルから設定情報を削除します。
- Hitachi USP Hシリーズ,またはXPシリーズを使用していた場合,次の行を削除してください。
disk/fcp/HP fscsi disk/fcp- SANRISE 9500Vシリーズ,SANRISE 9900Vシリーズ(Hitachi USP HシリーズおよびXPシリーズを除く),Hitachi USPシリーズ(Hitachi USP HシリーズおよびXPシリーズを除く),Universal Storage Platform V/VMシリーズ(H20000,H24000,XP20000およびXP24000を除く),Hitachi Virtual Storage Platform,Hitachi AMS2000/AMS/TMS/WMS/SMSシリーズ,HUS100シリーズ,またはHUS VMを使用していた場合,次の行を削除してください。
disk/fcp/Hitachi fscsi disk/fcp- GPFSまたはGPFS+RVSDを使用していた場合,次のユティリティを実行してLUN RESETオプションをoffに設定します。
# /usr/DynamicLinkManager/bin/dlmodmset -r off- VCSを使用し,VCS用スクリプトを登録していた場合,VCS用スクリプトの登録を削除します。
preonlineスクリプトに追記した次の行を削除してください。system("/usr/DynamicLinkManager/cluster/dlm_vcs_pgr_release $ARGV[1]");- VCSの起動時にpreonlineスクリプトを起動する必要がない場合は,preonlineスクリプトを削除してpreonlineが起動しない設定にします。
設定方法の詳細はVCSのマニュアルを参照してください。
VCSの起動時にpreonlineスクリプトが起動しないように設定する方法について,次に例を示します。# rm /opt/VRTSvcs/bin/triggers/preonline # haconf -makerw # hagrp -modify サービスグループ PreOnline 0 # haconf -dump -makero- 次に示すコマンドを実行します。
# installp -u DLManager.mpio- 使用するホストの環境に合わせ,ブートデバイスのリストを修正します。
バーチャルI/Oサーバを使用していない場合,これでHDLMのアンインストールは完了です。以降の手順は不要です。- バーチャルI/Oサーバを使用している場合は,hdiskを仮想ターゲットデバイスとして定義します。
バーチャルI/Oサーバで,次のコマンドを実行します。
- hdiskを仮想ターゲットデバイスとして作成する場合
$ mkvdev -vdev hdisk名 -vadapter 仮想SCSIサーバ・アダプタ名- 論理ボリュームを仮想ターゲットデバイスとして作成する場合
$ mkvdev -vdev 論理ボリューム名 -vadapter 仮想SCSIサーバ・アダプタ名- クライアント論理区画で次のコマンドを実行して,デバイスを再構成します。
# cfgmgr- クライアント論理区画で次のコマンドを実行して,物理ボリュームがhdiskとして認識されていることを確認します。
# lsdev -Cc disk実行結果が次のように表示されることを確認してください。hdisk1 Available Virtual SCSI Disk Drive- 次のコマンドを実行して,バックアップしたボリュームグループをリストアします。
# restvg -f 任意のファイル名またはデバイス名 hdisk名
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