Dynamic Link Manager EX Software ユーザーズガイド(AIX®用)
ロードバランス機能を使用したときに適用されるパスについて,ストレージシステムごとに説明します。
- この項の構成
- (1) SANRISE9500Vシリーズ,またはHitachi AMS/TMS/WMSシリーズを使用している場合
- (2) SANRISE9500Vシリーズ,またはHitachi AMS/TMS/WMSシリーズ以外を使用している場合
(1) SANRISE9500Vシリーズ,またはHitachi AMS/TMS/WMSシリーズを使用している場合
ロードバランスはオーナパス同士,またはノンオーナパス同士で行われます。オーナパスとは,ストレージシステム側のLUのオーナコントローラに設定した,CHAを経由するパスです。オーナコントローラはLUごとに異なるので,オーナパスもLUごとに異なります。ノンオーナパスとは,オーナコントローラ以外のCHA(ノンオーナコントローラ)を経由するパスです。使用するパスは,オーナパス,ノンオーナパスの順で選択されます。システム全体の性能劣化を避けるために,オーナパスとノンオーナパスとの間でのロードバランスは行いません。障害などで,一部のオーナパスが使用できなくなった場合,残りの使用できるオーナパスの間でロードバランスが行われます。すべてのオーナパスが使用できなくなった場合,ノンオーナパスの間でロードバランスが行われます。
「図2-7 ロードバランス」の例で,LUのオーナコントローラがCHA0であるとします。このとき,LUにアクセスする場合のロードバランスは,(A)と(B)のパスの間(オーナパス同士)で行われます。障害などで,(A)のパスが使用できなくなった場合,(B)のパスだけでLUにアクセスします。(A)と(B)のパスが使用できなくなった場合,(C)と(D)のパスの間(ノンオーナパス同士)で行われます。
(2) SANRISE9500Vシリーズ,またはHitachi AMS/TMS/WMSシリーズ以外を使用している場合
すべてのパスがオーナパスになります。したがって,同じLUにアクセスするすべてのパスの間でロードバランスが行われます。障害などで,一部のパスが使用できなくなった場合,残りの使用できるパスの間でロードバランスが行われます。
「図2-6 ロードバランス機能を使用している場合のI/Oの流れ」の例で,LUにアクセスする場合のロードバランスは,(A),(B),(C),(D)のパスの間で行われます。障害などで,どれかのパスが使用できなくなった場合,残りのパスの間でロードバランスが行われます。
- 注
- 対象となるストレージシステムを次に示します。
- SANRISE9900Vシリーズ
- Hitachi USPシリーズ
- Universal Storage Platform V/VMシリーズ
- Virtual Storage Platformシリーズ
- Hitachi AMS2000シリーズ※
- Hitachi SMSシリーズ※
- HUS100シリーズ※
- HUS VM
- 注※ ダイナミックI/Oパスコントロール機能を無効にしているときに対象になります。
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