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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/EE/Message Control Extension 使用の手引


2.1.5 無通信状態監視

無通信状態とは,任意のコネクションに,相手システムとの間で,メッセージの送信または受信がない状態です。MCPは,この無通信状態を監視します。無通信状態の監視時間は,MCP構成定義のコネクション定義eemcpcnオペランドの-kオプションのnotrftimeで指定します。指定した時間を超過した場合,何らかの障害が発生しているものとして,コネクションを強制解放します。

コネクション障害を検出する機能としてキープアライブがあります。キープアライブがソケットオプション「SO_KEEPALIVE」を使用して一定間隔でパケットを送信しながらコネクションの状態を監視するのに対し,無通信状態監視機能はパケットを送信しないでコネクションの状態を監視します。

なお,無通信状態の監視時間がタイムアウトした場合は,KFSB41481-Eが出力されます。

MCPは,各コネクションに対して該当の論理端末が閉塞解除された時点から,論理端末の閉塞またはTP1/EEの終了(正常終了/計画停止A/計画停止B)までを監視します。また,メッセージを受信,または送信すると,状態監視をリセットし,改めて次のメッセージの受信または送信までの監視を開始します。

無通信状態監視タイマは,ほかの各種タイマ(後続メッセージタイマやメッセージ送信完了待ちタイマ,メッセージ送受信完了タイマなど)と並行して,無通信状態を監視します。

無通信状態を監視する範囲を,一方受信メッセージを受信,一方送信メッセージを送信,同期メッセージを送受信した場合を例に,次の図に示します。

図2‒8 無通信状態監視タイマ(TCP/IP)

[図データ]