2.10.2 排他の種類
排他制御では,TP1/EEプロセス内で固有の資源名称と排他の条件(排他制御モード)を指定します。排他制御モードには,次の2種類があります。
- 参照目的の排他(PRモード Protected Retrieve)
-
UAPは排他指定した資源の参照だけできます。ほかのUAPには参照だけを許可し,更新を禁止します。
- 更新目的の排他(EXモード EXclusive)
-
UAPは排他指定した資源の参照,更新ができます。ほかのUAPには参照と更新の両方を禁止します。
排他を指定しようとした資源が,ほかのUAPですでに排他指定をされていた場合,互いの排他モードの内容によって,資源を共用できる場合とできない場合があります。
一つの資源に対して複数のUAPから排他制御の指定があった場合の,共用の可否を次の表に示します。資源を共用できない場合に,エラーリターンするか,資源の解放待ちにするかはUAPで指定できます。
資源を確保中のUAPのモード |
排他要求したUAPのモード |
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参照目的の排他(PRモード) |
更新目的の排他(EXモード) |
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参照目的の排他(PRモード) |
共用できます。 |
共用できません。 |
更新目的の排他(EXモード) |
共用できません。 |
共用できません。 |