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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Server Base Enterprise Option プログラム作成の手引


1.1.1 クライアント/サーバ形態のユーザアプリケーションプログラム

クライアント/サーバ形態のUAPでは,ほかのUAPの処理を呼び出して業務処理を実行できます。呼び出して利用できるプログラムの単位をサービス,サービスを提供するプロセスをサーバといいます。UAPのサーバをユーザサーバといいます。

クライアント/サーバ形態の通信では,サービスを要求するUAP(クライアントUAP)とサービスを提供するUAP(サーバUAP)で一つの業務になります。サーバUAPのサービスは,複数のクライアントUAPで共用できます。

TP1/EEは,TP1/Server BaseのサーバUAPとして動作します。

サービスを要求するときは,リモートプロシジャコールRPC)を使います。RPCでは,サーバUAPに論理的に付けた名称(サービス名)でサービスを要求できます。

TP1/EEを使用する場合,クライアント/サーバ形態の通信プロトコルにTCP/IPを使えます。UAPでノード間の通信プロトコルを意識する必要はありません。

ノードについて:

このマニュアルで意味する「ノード」とは,ネットワークにつながれた,TP1/EEが稼働する一つの計算機(マシン)のことです。ただし,マルチTP1/EEの場合は,複数のTP1/EEから構成される一つのノードになります。

クライアント/サーバ形態のUAPの概要を次の図に示します。

図1‒2 クライアント/サーバ形態のUAPの概要

[図データ]