5.6.3 クラスタ運用の環境設定
- 〈この項の構成〉
(1) 事前準備
(a) 共有ディスク上への共有ディレクトリの作成
実行系，待機系への系切り替え時に情報を共有するために，共有ディスク上に作成が必要なディレクトリの種別を次の表に示します。
|
対象 |
種別 |
|---|---|
|
グリッドジョブ管理ホスト |
ジョブマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ |
|
グリッドプロパティ管理ホスト |
データマネージャが管理するデータ格納ディレクトリ |
(b) クラスタソフトへの登録
LinuxまたはAIX環境での，クラスタソフトに登録する機能と使用するコマンド例を次の表に示します。
なお，クラスタソフトとしてHAモニタを使用する場合，モニタモードで使用する必要があります。
|
対象 |
登録する機能 |
説明 |
コマンド例 |
|---|---|---|---|
|
グリッドジョブ管理ホスト |
起動 |
ジョブマネージャSPPの起動 |
su - uGPS管理者 -c “/opt/hitachi/ugpsm/bin/gpstart -n” |
|
ジョブマネージャデーモンの起動 |
/opt/hitachi/ugpsm/bin/gpjmdctl start |
||
|
ジョブマネージャ回復コマンド実行 |
su - uGPS管理者 -c “/opt/hitachi/ugpsm/bin/gpjmrcv” |
||
|
停止 |
ジョブマネージャSPPの停止 |
su - uGPS管理者 -c “/opt/hitachi/ugpsm/bin/gpstop -f” |
|
|
ジョブマネージャデーモンの停止 |
/opt/hitachi/ugpsm/bin/gpjmdctl stop |
||
|
監視 |
ジョブマネージャSPPが正常に動作していることを確認 |
su - uGPS管理者 -c “/opt/hitachi/ugpsm/bin/gpsvls -s UGPSMjbm” |
|
|
ジョブマネージャデーモンが正常に動作していることを確認 |
/opt/hitachi/ugpsm/bin/gpjmdctl status |
||
|
グリッドプロパティ管理ホスト |
起動 |
データマネージャSPPの起動 |
su - uGPS管理者 -c “/opt/hitachi/ugpsm/bin/gpstart -n” |
|
データマネージャ回復コマンド実行 |
su - uGPS管理者 -c “/opt/hitachi/ugpsm/bin/gpdmrcv” |
||
|
停止 |
データマネージャSPPの停止 |
su - uGPS管理者 -c “/opt/hitachi/ugpsm/bin/gpstop -f” |
|
|
監視 |
データマネージャSPPが正常に動作していることを確認 |
su - uGPS管理者 -c “/opt/hitachi/ugpsm/bin/gpsvls -s UGPSMdtm” |
(2) セットアップ
実行系と待機系の論理ホスト上に，バッチジョブ分散実行システムのセットアップを行います。なお，セットアップ方法は，クラスタ運用でない場合と同じです。
管理ホストのサーバ定義時に，システム共通定義（betranrc）のdcbindht定義コマンドで，論理ホスト名を指定してください。
LinuxまたはAIXの場合，物理ホスト名を指定してgpmgrsetupコマンドを実行することで，実行系と待機系を同時にセットアップできます。同時にセットアップする場合，両方の系から共有ディスクにアクセスできる状態にしておく必要があります。ただし，ほかの製品の制約などで両方の系からのアクセスを許可できない場合は，どちらかの系から1つずつ，セットアップする必要があります。
- 注意事項
-
グリッドジョブ定義でのグリッドジョブ管理ホスト名は，セットアップした論理ホスト名を指定してください。