2.2.1 グリッドジョブネットと単体グリッドジョブを使い分ける目安
バッチジョブ分散実行システムでは,グリッドジョブの定義に関する機能をJP1/AJS3と連携して使用します。
1つのプログラムとそれが処理するデータ群を一まとめにして,1つの処理を行うことをジョブと呼びます。通常,1つのジョブでは必要な処理が完了しないで,幾つかの段階に分かれます。JP1/AJS3では,この幾つかの段階を一まとめにして作業の順序を定義したものをジョブネットと呼んでいます。なお,バッチジョブ分散実行システムでは,複数のシステムに分散させるジョブをグリッドジョブと呼びます。
一方,一連の処理を1つのジョブとして定義する,単体グリッドジョブを定義して,グリッドジョブネットに代替することもできます。
グリッドジョブネットと単体グリッドジョブを使い分ける目安を次に示します。
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グリッドジョブネット
処理対象のデータ群を分割して並列実行する場合,または,分割した単位で処理を連続実行する場合に適用します。
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単体グリッドジョブ
処理対象のデータ群を分割して並列実行しない場合や,データ群を分割しても1つのジョブで処理が完了する場合に適用します。定義済みのジョブネットで,PCジョブなどのJP1/AJS3標準ジョブを使用している場合は,そのジョブを単体グリッドジョブに移行できます。
また,GUIからデータ分割数や入出力ファイル名を指定するだけで,サブジョブを自動的に分散実行できる自動分散機能を使用したい場合に適用します。