はじめに
このマニュアルは,バッチジョブ分散実行システムの機能,環境設定,運用方法,および操作方法について説明したものです。
- 〈はじめにの構成〉
■ 対象読者
バッチジョブ分散実行システムを使用して,バッチジョブ実行時間を短縮するシステムを構築・運用する,次のような方を対象としています。
-
バッチジョブ分散実行システムを構築・運用するシステム管理者
-
グリッドジョブネットを定義する開発者や,GUIを使ってジョブを監視・操作するオペレータ
なお,UNIX,Windows,およびJP1/AJS3の知識があることを前提としています。
■ マニュアルの構成
このマニュアルは,次に示す章と付録から構成されています。
- 第1章 概要
-
バッチジョブ分散実行システムの導入の目的,特長,およびシステム構成について説明しています。
- 第2章 機能
-
バッチジョブ分散実行システムの機能について説明しています。
- 第3章 システム設計
-
バッチジョブ分散実行システムを構築する前に検討する,システム構成および運用方法について説明しています。
- 第4章 セットアップ
-
バッチジョブ分散実行システムのセットアップについて説明しています。
- 第5章 運用
-
バッチジョブ分散実行システムの運用方法について説明しています。
- 第6章 操作
-
ビューホストでの操作手順について説明しています。
- 第7章 画面
-
ビューホストで使用する画面の一覧と表示項目の詳細について説明しています。
- 第8章 コマンド
-
バッチジョブ分散実行システムで実行するコマンドの一覧と詳細について説明しています。
- 第9章 メッセージと終了コード
-
バッチジョブ分散実行システムが出力するメッセージおよび終了コードについて説明しています。
- 付録A 自動分散で使用するスクリプトのカスタマイズ
-
単体グリッドジョブに自動分散を適用する場合に,デフォルトのスクリプトをカスタマイズする方法について説明しています。
- 付録B 環境変数
-
グリッドクライアントに渡す環境変数について説明しています。
- 付録C OpenTP1が出力するメッセージ
-
OpenTP1が出力するメッセージについて説明しています。
- 付録D RPCで使用する関数の戻り値
-
RPCで使用する関数の戻り値を関数ごとに示しています。
- 付録E 環境定義ファイル(BETRAN.INI)のカスタマイズおよび留意点
-
ビューホストで環境定義ファイル(BETRAN.INI)をカスタマイズする場合に,変更できるオペランドについて説明しています。また,ビューホスト,管理ホスト,または実行ノードでTP1/Client/Pを使用したUAPを動作させる場合の制限事項および注意事項についても説明しています。
- 付録F システムサーバのプロセス構造
-
システムサーバのプロセスを示しています。
- 付録G このマニュアルの参考情報
-
このマニュアルを読むに当たっての参考情報(関連マニュアル,このマニュアルでの表記など)について説明しています。
- 付録H 用語解説
-
このマニュアルで使用する用語について説明しています。
■ 読書手順
このマニュアルは,利用目的に合わせて章を選択して読むことができます。次の案内に従ってお読みいただくことをお勧めします。
目的 |
参照個所 |
---|---|
バッチジョブ分散実行システムの全体像,機能を知りたい |
1章 概要 2章 機能 付録A |
システム構築前の検討項目を知りたい |
3章 システム設計 |
システムを構築したい |
4章 セットアップ 8章 コマンド 付録B 付録D 付録E 付録F |
システムを運用・メンテナンスしたい |
5章 運用 9章 メッセージと終了コード 付録C |
GUIを操作したい |
6章 操作 7章 画面 |
コマンドについて知りたい |
8章 コマンド |
出力されるメッセージの意味と対処を知りたい |
9章 メッセージと終了コード 付録C |
このマニュアルで使用する用語の意味や参考情報を知りたい |
付録G 付録H |
■ 図中で使用する記号
このマニュアルの図中で使用する記号を次のように定義します。
■ このマニュアルで使用する記号
このマニュアルで使用する記号を次の表に示します。
記号 |
意味 |
---|---|
[ ] |
メニュー項目,ダイアログボックス,ボタンなどを示します。 (例)[ファイル]−[新規作成]を選択する。 上記の例では,メニューバーの[ファイル]を選択したあと,プルダウンメニューの[新規作成]を選択することを示します。 |
■ 文法で使用する記号
コマンドとパラメータの説明で使用する記号を,次のように定義します。
記号 |
意味 |
---|---|
| |
横に並べられた複数の項目に対する項目間の区切りを示し,「または」を意味します。 (例)A|B AまたはBを指定することを示します。 |
{ } |
この記号で囲まれている複数の項目のうちから1つを選択することを示します。項目が横に並べられ,記号|で区切られている場合は,そのうちの1つを選択します。 (例){A|B|C} A,BまたはCのどれかを指定することを示します。 |
[ ] |
この記号で囲まれている項目は省略してもよいことを示します。複数の項目が横に並べて記述されている場合には,すべてを省略するか,記号{ }と同じくどれか1つを選択します。 (例1)[A] 「何も指定しない」か「Aを指定する」ことを示します。 (例2)[B|C] 「何も指定しない」か「BまたはCを指定する」ことを示します。 |
… |
記述が省略されていることを示します。 (例)ABC… ABCの後ろに記述があり,その記述が省略されていることを示します。 |
(下線) |
この記号で示す項目は,該当オプションまたはコマンド引数を省略した場合の仮定値を示します。 (例)filcopy [-{c|r|f}] オプションの指定を省略した場合,-cオプションを仮定することを示します。 |
△ |
空白を示します。 △0:0byte以上の空白文字を指定します。空白文字は省略できます。 △1:1byte以上の空白文字を必ず指定します。空白文字は省略できません。 |
■ オペランドで使用する記号
オペランドの説明で使用する記号を,次のように定義します。
記号 |
意味 |
---|---|
〜 |
この記号の前に示された項目が,記号〜に続く< >,(( )),《 》などの規則に従わなければならないことを示します。 |
< > |
項目を記述するとき従わなければならない構文要素を示します。 (例) <1〜2桁の10進数> |
<英字> |
大文字および小文字のアルファベット(A〜Z,a〜z)を指定します。 |
<符号なし整数> |
0〜9の数字を指定します。 |
<パス名> |
UNIXまたはWindowsのファイルパス名規則に従った文字列を指定します。 |
(( )) |
項目で指定できる値の範囲を示します。 (例) ((1〜30文字)) |
《 》 |
項目を指定しなかったときシステムが取るデフォルト値を示します。 |