3.4.6 ダミーファイル
ダミーファイルとは,不要なデータの出力先とするファイルである。出力したデータは破棄される。また,ダミーファイルは,入力データがないファイルである。入力すると,実際のファイルの終わり(EOF)が報告される。
(1) ダミーファイルの主な用途
ダミーファイルは,次に示す用途で利用する。
-
プログラムが出力するデータが,不要である場合,DD要素にダミーファイルを指定する。
-
プロシジャ中のDD要素を毎回呼び出すごとに変更するようなプロシジャで,デフォルト値としてそのDD要素にダミーファイルを指定する。
-
プロシジャ中のDD要素を無効にしたい場合,プロシジャ内のDD要素の修正機能でダミーファイルに修正する。
(3) ダミーファイル入出力要求
ダミーファイルのオープン,クローズは一般のファイルと同様に行われるが,入出力要求は次に示すようになる。
(a) 設定ファイルでDUMMY_FILE_TYPEパラメータにDEVNULLを指定している場合
ダミーファイルとして,/dev/nullを割り当てる。
-
入力要求
ダミーファイルへの入力要求があると,システムは直ちにファイルの終わりを報告する。
-
出力要求
ファイルへの出力要求を受け付けるが,出力データを破棄する。
(b) 設定ファイルでDUMMY_FILE_TYPEパラメータにTEMPを指定している場合
ダミーファイルとして,一時ファイルを割り当てる。
-
入力要求
入力要求の前にデータを出力していなければ,ダミーファイルへの入力要求に,システムは直ちにファイルの終わりを報告する。
入力要求の前にデータを出力していれば,ダミーファイルへの入力要求に,システムは入力要求の前に出力したデータを渡すことがある。
-
出力要求
ファイルへの出力要求を受け付け,実際に出力する。
(4) 注意事項
-
ダミーファイルをCOBOLプログラムまたはSORT EEに入力する場合,索引順ファイルおよび可変長順ファイルは指定できない。指定した場合はCOBOLプログラムおよびSORT EEでエラーとなる。
-
ダミーファイルに対してCOBOLプログラムまたはSORT EEからデータを出力する場合,索引順ファイルは指定できない。指定した場合はCOBOLプログラムおよびSORT EEでエラーとなる。