3.4.1 ファイルの準備
バッチジョブ実行システムでは,ファイル使用時のファイルのファイル名,パス名,および使用後のファイルの処置などをあらかじめジョブ定義XMLファイルに記述する必要がある。
なお,この章以降の一時ファイルの記述は,特に断りのないかぎり一時ISAMファイルにも該当する。
ジョブコントローラは,次の表に示すようにこれらの情報を基にして,ジョブステッププロセスの実行に先立ちファイルを割り当てる。ジョブステッププロセス終了後は,不要となった資源を解放し,ほかのジョブで使用できるようにするための後処理をする。
DISP属性値 |
ファイルの確認 |
ファイルの前処理 |
ファイルの準備 |
---|---|---|---|
NEWパラメータ |
確認する。 |
既存ファイルまたはディレクトリがあれば割り当てエラーとなる。 |
0バイトファイルまたは新規ディレクトリを作成する。 |
RNWパラメータ※1 |
既存ファイルまたはディレクトリがあれば削除する。 |
||
SHRパラメータ |
「表3-6 DISP属性がSHRまたはOLDの場合の,ファイルの確認と前処理」を参照のこと。※2 |
なし。 |
|
OLDパラメータ |
|||
MODパラメータ※3※4 |
確認する。※5 |
既存ファイルがなく,かつ,DISPMOD_NOFILEパラメータにNEWを指定していればファイルを準備する。 |
既存ファイルがなければ0バイトファイルを作成する。 |
既存ファイルがなく,かつ,DISPMOD_NOFILEパラメータにERRORを指定していればエラーとなる。 |
なし。 |
注※1 ディレクトリに対してこの属性値を指定した場合は,ジョブの実行時にエラーとなり,ジョブが終了する。
注※2 世代ファイルの場合,登録先世代群名が存在していない場合や,世代管理ファイルに未登録の相対世代番号を指定した場合は,割り当てエラーとなる。
注※3 プログラム検索ディレクトリ,PRESTファイルに対してこの属性値を指定した場合は,SHR指定として動作する。ディレクトリに対してこの属性値を指定した場合は,ジョブ定義XMLファイル解析エラーとなる。
注※4 MOD属性値の指定は,既存の世代ファイル(既存の相対世代番号)指定の場合,世代管理ファイルに登録されていないと割り当てエラーとなる。
- 注※5 一時ファイルに対してこの属性値を指定した場合は,先行ステップでPASS指定された一時ファイルの確認をする。
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表3‒6 DISP属性がSHRまたはOLDの場合の,ファイルの確認と前処理 存在確認対象ファイル
ファイルの確認
ファイルの前処理
一時ファイル
先行ジョブステップでPASS指定された一時ファイルについて存在確認を行う。
先行ジョブステップでPASS指定された一時ファイルが存在しない場合,KAKC1614-Eメッセージを出力して割り当てエラーとなる。
恒久ファイル,
世代ファイル
次の2点のどちらかの条件を満たす場合に確認する。
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EXEC要素のLANG属性に"COBOL"を指定したジョブステップで次の条件をすべて満たす場合
・DD要素でファイル連結として指定している。
・DD_EXISTCHECK_COBOLパラメータにCONCATを指定している。
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EXEC要素のLANG属性に"COBOL"を指定していないジョブステップで次の条件をすべて満たす場合
・DD要素でファイル連結として指定している。
・DD_EXISTCHECKパラメータにCONCATを指定している。
左記の条件を満たしてファイルの確認をした場合,ファイルが存在しなければKAKC1660-Eメッセージを出力して割り当てエラーとなる。
ディレクトリ
なし。
なし。
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