1.6.1 間接的なプログラム間通信
メッセージキューイングは間接的なプログラム間通信のための技術です。通信アプリケーション内のどこにでも使用できます。アプリケーションがメッセージをキューに登録し,相手アプリケーションがメッセージをキューから取り出すことによって,通信が発生します。
メッセージキューイングを使用して通信するプログラム間には,物理的なコネクションがありません。キューマネジャが保持するキューにアプリケーションからメッセージを送信し,相手アプリケーションはキューからメッセージを取り出します。
従来のプログラム間通信とメッセージキューイング通信との比較について,次の図に示します。
各メッセージはトランザクションの一部であり,キューへの保存とチャネルによる転送によってネットワークを移動します。ノード間の接続に障害が発生しても,障害から回復するまでメッセージは保持されます。または,オペレータやプログラムによって,転送先を変更されます。
メッセージがキューからキューへと移動する仕組みについて,アプリケーションは意識する必要がありません。そのため,アプリケーションは単純化されます。