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OpenTP1 Version 7 OpenTP1 メッセージキューイング機能 TP1/Message Queue 使用の手引


mqafrc(キューファイルの回復)

〈このページの構成〉

形式

mqafrc 〔-s〕 〔-e〕 〔-g〕 〔-k キー〕 〔-m-f 回復対象キューファイル定義ファイル名
         ジャーナルファイル名〔〔  ジャーナルファイル名〕...〕

機能

指定したジャーナルファイルを入力として,キューファイルを回復します。

詳細については,「2.2.2(11) キューファイルの回復」を参照してください。

オプション

● -s

前回のMQA FRCを引き継ぎません。

このオプションを省略すると,前回のMQA FRCが引き継がれます。

このオプションは,jnlcolcコマンドの-fオプションに対応します。

● -e

MQA FRC終了時に引き継ぎファイルを削除します。

このオプションを指定してMQA FRCを実行した場合,次回のMQA FRC実行時には,必ず-sオプションを指定してください。

このオプションを省略すると,引き継ぎファイルは削除されません。

このオプションは,jnlcolcコマンドの-lオプションに対応します。

● -g

-sオプションの指定があり,かつジャーナル世代番号が1であるアンロードジャーナルファイルの指定がない場合でも,MQA FRCを実行します。その場合,-gオプションを省略すると,処理は中断されます。

-sオプションを省略した場合,このオプションを指定しても無視されます。

● -k キー

 〜<3けたの符号なし整数>((001〜999))《001》

引き継ぎファイルの名称の一部を指定します。

OpenTP1は,このオプションの指定値に応じてカレントディレクトリに引き継ぎファイルを作成します。引き継ぎファイルの名称は"jnlcolc***"および"mqafrc***"です。"***"にはこのオプションの指定値が設定されます。

複数のMQA FRCを同時に実行する場合は,それぞれ別のキーになるように指定してください。また,damfrcコマンドまたはtamfrcコマンドをこのコマンドと同時または連続して実行する場合にもそれぞれ別のキーになるように指定してください。前回のMQA FRCを引き継ぐ場合は,前回指定したキーを指定してください。

このオプションは,jnlcolcコマンドの-cオプションに対応します。

● -m

キューファイルの回復に必要なジャーナルレコードをファイル上に集積します。

このオプションを省略すると,メモリ上に確保されたバッファにジャーナルレコードが集積されます。

このオプションは,jnlcolcコマンドの-mオプションに対応します。

● -f 回復対象キューファイル定義ファイル名

 〜<パス名>

回復するキューファイルを定義したファイルの名称を指定します。

回復対象キューファイル定義ファイルは次に示す形式で,テキストエディタなどで作成します。

{{ mqafilmap  回復対象キューファイル名 〔回復先キューファイル名〕}}
  • 回復対象キューファイル名

     〜<1〜59文字の文字列>

    回復するキューファイルの名称を完全パス名で指定します。

  • 回復先キューファイル名

     〜<1〜59文字の文字列>

    回復先キューファイル名を指定する場合は完全パス名で指定します。

    このオプションを省略すると,回復対象キューファイル名に指定したファイルが回復先になります。

コマンド引数

● ジャーナルファイル名

 〜<パス名>

MQA FRC実行時に使用するアンロードジャーナルファイルの名称を指定します。複数世代のジャーナルを処理する場合は,複数のジャーナルファイルを指定します。

注意事項

  1. mqafrcコマンドの指定が誤っている場合,メッセージIDが付いていないメッセージ,およびmqafrcコマンドの使用方法が出力されることがあります。

  2. mqafrcコマンドは,jnlcolcコマンドを内部で使用しています。そのため,jnlcolcコマンドについてのエラーメッセージが出力されることがあります。対策については,マニュアル「OpenTP1 メッセージ」を参照してください。

  3. mqafrcコマンドはカレントディレクトリにテンポラリファイルを作成することがあります。そのため,カレントディレクトリには書き込み権を設定してください。テンポラリファイルのディスク容量の計算式を次に示します。

    最大  4096+aa....aa (単位:バイト)
    • aa....aa:mqafrcコマンド実行時に指定したアンロードジャーナルファイルの総ディスク容量

    なお,アンロードジャーナルファイルの総ディスク容量は,UNIXのlsコマンドなどで参照できます。コマンド引数に複数のアンロードジャーナルファイルを指定した場合は,その合計になります。

  4. -sオプションを指定しないでMQA FRCを実行する場合,つまり2回目以降にmqafrcコマンドを実行する場合の回復対象キューファイル定義は,前回にMQA FRCを実行した時の内容と同じにする必要があります。2回目以降のmqafrcコマンドを実行する時に,回復対象キューファイル定義ファイルを変更した場合の結果は保証できません。

  5. 複数キューファイルで構成されたキューファイルグループを使用する場合は,必ずすべてのキューファイルの回復を実行してください。

  6. キューファイルの障害要因を調査し,キューファイル格納媒体損傷の場合は,MQAサービス定義のmqa_jnl_confオペランドにYを指定して取得したアンロードジャーナルファイルを使用してMQA FRCを実行してください。mqa_jnl_confオペランドにNを指定して取得したアンロードジャーナルファイルを使用してMQA FRCを実行すると,キューファイルの情報が不正になります。

  7. キューファイルの障害要因を調査し,キューファイル格納媒体損傷以外の場合は,MQAサービス定義のmqa_jnl_confオペランドにYまたはNを指定して取得したアンロードジャーナルファイルを使用してMQA FRCを実行できます。

  8. mqafrcコマンドで指定するアンロードジャーナルファイルのバージョンと,mqafrcコマンドを実行するTP1/Message Queueのバージョンは同じである必要があります。

  9. キューファイルグループが複数のキューファイルで構成されている場合,mqarmコマンドで切り離す前に,mqagrpobsコマンドを実行する必要があります。

  10. mqafrcコマンドで指定するアンロードジャーナルファイルは,永続的動的キューにアクセスしたことによって取得されたジャーナルレコードを含んだものを使用しないでください。永続的動的キューにアクセスしたことによって取得されたジャーナルレコードを含んだアンロードジャーナルファイルを使用した場合,mqafrcコマンドによって回復されたキューファイルがオンラインで使用できなくなる場合があります。

出力メッセージ

出力メッセージID

内容

出力先

KFCA31095-E

コマンド引数が不正です。

標準出力

KFCA31096-E

回復処理中に内部不一致が発生しました。

標準出力

KFCA31097-I

ヘルプメッセージ

標準出力