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OpenTP1 Version 7 OpenTP1 メッセージキューイング機能 TP1/Message Queue 使用の手引


mqaadd(キューファイルの組み込み)

〈このページの構成〉

形式

mqaadd  -g キューファイルグループ名
      〔-b バックアップキューファイル名
                        〔〔  ,バックアップキューファイル名〕…〕〕
        キューファイル名〔〔  キューファイル名〕…〕

機能

指定したキューファイルを組み込み,オンラインで使用できるようにします。

指定したキューファイルグループが登録済みの場合は,登録済みのキューファイルグループに指定したキューファイルだけを組み込みます。

このコマンドで組み込んだキューファイルの状態およびキューファイルグループに登録されているキューファイルの状態は,共に論理閉塞状態になります。

メッセージを操作する場合は,組み込んだキューファイルに対し,mqarlesコマンドを入力してください。バックアップキューファイルに対するmqarlesコマンドの入力は不要です。

オプション

● -g キューファイルグループ名

 〜<1〜31文字の識別子>

オンラインに組み込むキューファイルグループ名を指定します。

● -b バックアップキューファイル名

 〜<1〜59文字の文字列>

キューファイル二重化構成を行う場合,コマンド引数で指定したキューファイル名(A系ファイル名)に対するバックアップキューファイル名(B系ファイル名)を指定します。

キューファイル(A系ファイル),バックアップキューファイル(B系ファイル)は,大きさ(mqainitコマンドのオプション),キュー作成の有無(mqamkqueコマンドのコマンド引数),指定の順序,およびOpenTP1ファイルシステムのセクタ長を同一にしてください。

コマンド引数

● キューファイル名

 〜<1〜59文字の文字列>

キューに登録したメッセージを格納するためのファイル(キューファイル)の名称を指定します。

一つのキューファイルには,複数のキューを格納できます。

キューファイルを複数指定すると,一つのキューに登録するメッセージは,複数のキューファイルに分散して格納されます。そのためそれぞれのキューファイルを物理的に別ディスクにすると,キューに複数のアプリケーションからの操作が重なった場合に,性能が良くなります。

注意事項

  1. キューファイルを組み込む場合,次に示すどれかの数を超えるとエラーになります。

    • MQAサービス定義で指定するキューの最大数

    • キューファイルグループの最大数

    • キューファイルの最大数

  2. キューファイルを複数指定した場合,複数ファイルのうち,あるキューファイルでエラーが発生すると,それまでに組み込みが完了したキューファイルは組み込み状態のままになります。

  3. このコマンドで組み込んだキューファイルは,次に正常開始をする時に無効(組み込まれていない状態)になります。組み込んだキューファイルを次の正常開始で有効にするには,MQAサービス定義のmqaquegrp定義コマンドに追加する必要があります。ただし,再開始時には,このコマンドで組み込んだキューファイルは有効になります。

  4. キューファイル二重化構成を行っているキューファイルグループに組み込む場合は,-bオプションを指定してください。指定しない場合はエラーになります。

  5. キューファイル二重化構成でアクセスをしたキューファイル名(A系ファイル名)とバックアップキューファイル名(B系ファイル名)との定義をオンライン終了後に入れ替えて組み込まないでください。

    1回目のオンライン定義
    mqaquegrp -g GR1
              -b /dev/rdsk/MQA4,/dev/rdsk/MQA5,/dev/rdsk/MQA6
                 /dev/rdsk/MQA1,/dev/rdsk/MQA2,/dev/rdsk/MQA3
    2回目のオンライン定義
    mqaquegrp -g GR1
              -b /dev/rdsk/MQA1,/dev/rdsk/MQA2,/dev/rdsk/MQA3
                 /dev/rdsk/MQA4,/dev/rdsk/MQA5,/dev/rdsk/MQA6

    上記の指定をした場合,処理は保証できません。

  6. mqaaddコマンドで,オンライン中にキューファイルを組み込む場合,組み込むキューファイルで使用するサイズの共用メモリをMQAサービス専用共用メモリの拡張領域の空き領域から使用します。

  7. MQAサービス定義のmqaquegrp定義コマンドで指定したキューファイル以外の新規キューファイルをオンライン中に組み込むと,組み込むキューファイルで使用するサイズ分のMQAサービス専用共用メモリの拡張領域を使用します。一度,新規キューファイルを組み込むと,mqarmコマンドでキューファイルを切り離してもMQAサービス専用共用メモリの拡張領域は予約された状態のままとなります。したがって,同一のキューファイルを組み込む場合だけMQAサービス専用共用メモリの拡張領域の予約された部分を使用できます。

  8. mqaaddコマンドを実行した場合,mqaaddコマンドで指定したキューファイルグループに登録されているキューに対する次の動作は待ち状態となります。mqaaddコマンドの処理が終了した時点で待ち状態は解除されます。

    • MQPUT命令,MQPUT1命令,MQGET命令またはMQSET命令の発行

    • トランザクションのコミット・ロールバック

    • メッセージの送受信

    • メッセージの滞留時間の監視

    • mqadelmsgコマンドまたはmqalsmsgコマンドの実行

    また,上記の動作中にmqaaddコマンドを実行した場合,mqaaddコマンドの処理は待ち状態になります。上記の動作が終了した時点でmqaaddコマンドの待ち状態は解除されます。

出力メッセージ

出力メッセージID

内容

出力先

KFCA04200-E

I/Oエラーが発生しました。

標準エラー出力

KFCA04203-E

キューファイルグループ名が誤っています。

標準エラー出力

KFCA04208-E

MQAサーバのV/Rが誤っています。

標準エラー出力

KFCA04209-E

メモリ不足で処理を続行できません。

標準エラー出力

KFCA04211-E

キューファイル名の文字数が59文字を超えています。

標準エラー出力

KFCA04215-E

タイムアウトとなりました。

標準エラー出力

KFCA04217-E

指定したキューファイルでファイルシステム作成時のシステムのバージョンが異なっています。

標準エラー出力

KFCA04221-E

キューファイルとキューファイルで重複したキュー名が存在します。

標準エラー出力

KFCA04222-E

キューファイルとキューファイルで重複したメッセージが指定されています。

標準エラー出力

KFCA04223-E

動的共用メモリが足りないため,入出力バッファが確保できません。

標準エラー出力

KFCA04253-E

定義ファイルとキューファイルで重複したキュー名が指定されています。

標準エラー出力

KFCA04294-E

転送キュー名はローカルキュー名ではありません。

メッセージログファイル

KFCA04295-E

イニシエーションキュー名はローカルキュー名ではありません。

メッセージログファイル

KFCA04296-E

転送キュー名として指定されたキューのキュー使用方法が誤っています。

メッセージログファイル

KFCA04300-E

コマンドで指定した引数の数が正しくありません。

標準エラー出力

KFCA04301-E

定義解析中にエラーが発生しました。

標準エラー出力

KFCA04302-E

MQAサービスが終了処理中です。

標準エラー出力

KFCA04303-E

RPCでネットワーク障害が発生しました。

標準エラー出力

KFCA04304-E

MQAサービスが起動されていません。

標準エラー出力

KFCA04313-E

キューファイルに対するアクセス権がありません。

標準エラー出力

KFCA04314-E

指定したキューファイルは他のプロセスで使用中です。

標準エラー出力

KFCA04315-E

キューファイルのV/Rが誤っています。

標準エラー出力

KFCA04316-E

スペシャルファイルに対するアクセス権がありません。

標準エラー出力

KFCA04317-E

指定したキューファイルはスペシャルファイル名ではありません。

標準エラー出力

KFCA04318-E

キューファイルを割り当てるディスクパーティションはOpenTP1ファイルシステムとして初期化されていません。

標準エラー出力

KFCA04319-E

キャラクタ型スペシャルファイルのオープンでシステムから上限値オーバのエラーが報告されました。

標準エラー出力

KFCA04321-E

入出力用バッファ数の指定が誤っています。

標準エラー出力

KFCA04322-E

キューファイルグループ名の文字数が31文字を超えています。

標準エラー出力

KFCA04351-E

指定したキューファイルは最大数を超えたため組み込めません。

標準エラー出力

KFCA04352-I

ヘルプメッセージ

標準出力

KFCA04360-E

キュー数をオーバしました。

標準エラー出力

KFCA04364-I

キューファイルの組み込みが完了しました。

メッセージログファイル

KFCA04367-E

指定したキューファイルはキューファイルグループに組み込めません。

標準エラー出力

KFCA04368-E

指定したキューファイルは存在しません。

標準エラー出力

KFCA04375-E

指定されたキューファイル名はすでに存在します。

標準エラー出力

KFCA04387-E

指定したファイルはキューファイルではありません。

標準エラー出力

KFCA26158-E

キューファイルに登録されているメッセージのキュー名が違うキューファイルに存在します。

標準エラー出力

KFCA26164-E

キューファイルに格納されているメッセージのキュー名がキューファイルに存在しません。

標準エラー出力

KFCA26169-E

最大メッセージ長がキューマネジャ定義で指定したメッセージ長の最大値を超えています。

標準エラー出力

KFCA26170-E

トリガのためのメッセージ優先度の下限値がキューマネジャ定義で指定した優先度の最大値を超えています。

標準エラー出力

KFCA26171-E

省略時のメッセージ優先度がキューマネジャ定義で指定した優先度の最大値を超えています。

標準エラー出力

KFCA26174-E

キューファイル名が重複して指定されています。

標準エラー出力

KFCA26184-E

プロセス固有領域のメモリ不足で処理を続行できません。

標準エラー出力

KFCA26190-E

動的共用メモリが足らないため,入出力バッファが確保できません。要求メモリ量=オーバフローのため表示できません。

標準エラー出力

KFCA31023-E

キューファイルとバックアップキューファイルの指定数が異なっています。

標準エラー出力

KFCA31024-E

キューファイルとバックアップキューファイルの内容が不一致です。

標準エラー出力

KFCA31035-E

指定したキューファイルグループは,キューファイル二重化構成のため-bオプションを指定してください。

標準エラー出力

KFCA31038-I

キューファイル,およびバックアップキューファイルの組み込みが完了しました。

メッセージログファイル

KFCA31040-E

指定したキューファイルとバックアップキューファイルのキューファイル二重化構成が正しくありません。

標準エラー出力

KFCA31041-E

指定したバックアップキューファイルはキューファイルに対するバックアップキューファイルではありません。

標準エラー出力

KFCA31042-E

指定したキューファイルグループは,キューファイル二重化構成ではないため-bオプションは指定できません。

標準エラー出力

KFCA31050-E

モデルキューの定義に指定したキューファイル名がバックアップキューファイルのため指定できません。

標準エラー出力

KFCA31067-E

キューマネジャが配布リストをサポートしていないため指定したキューファイル内のキューに対して配布リストを指定できません。

標準エラー出力

KFCA31068-E

キューマネジャが配布リストをサポートしていないため指定したキューファイルとバックアップキューファイル内のキューに対して配布リストを指定できません。

標準エラー出力

KFCA31115-E

コマンドに対して処理結果を送信できません。

メッセージログファイル

KFCA31120-E

RPCインタフェースで異常を検知しました。

標準エラー出力

KFCA31173-E

OpenTP1がオンライン状態ではないため,コマンドを実行できません。

標準エラー出力

KFCA31176-E

不正なメッセージがキューファイルに存在します。

標準エラー出力

KFCA31177-E

MQAサービス専用共用メモリの領域が確保できません。

メッセージログファイル

KFCA31179-E

MQAサービス専用共用メモリの拡張領域が不足したため,指定したキューファイルは組み込めません。

メッセージログファイル

KFCA31180-E

MQAサービス専用共用メモリが参照できません。

メッセージログファイル