5.3.2 チャネル情報を引き継がない条件
正常開始をしても,チャネル情報を引き継がない場合があります。どのチャネル情報を引き継がないかは,条件によって異なります。
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次に示す条件で正常開始した場合は,どのMQTサーバのチャネル情報も引き継ぎません。
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前回のオンラインが強制停止,またはOpenTP1が異常終了し,強制正常開始したとき
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チャネル管理情報格納ファイルのA,およびB両系がない,または破壊されているとき
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自システムのキューマネジャ名(mqaquemgr定義コマンドの-nオプション)を変更したとき
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次に示す条件で正常開始した場合は,該当するMQTサーバのチャネル情報を引き継ぎません。
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MQT通信プロセス識別子(mqttenv定義コマンドの-sオプション)を変更したとき
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次に示す条件で正常開始した場合は,該当するチャネルのチャネル情報を引き継ぎません。
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TCP定義のmqtalccha定義コマンドに指定したチャネルタイプ(-yオプション)を変更したとき
このとき,該当するチャネル以外はチャネル情報を引き継ぎます。
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正常開始時にMQT通信構成定義からチャネルを削除したとき
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チャネルが所属するクラスタ名(mqtalccha定義コマンドの-aオプション)を変更したとき
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SYSTEM.CLUSTER.REPOSITORY.QUEUEのメッセージを削除したとき(クラスタ自動定義チャネル情報)
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次に示す条件の送信側チャネルがある場合は,正常開始時にKFCA31909-Eメッセージが出力されます。バッチサイズを変更するまでMQTサーバを開始できません。
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センダチャネル,サーバチャネルまたは事前定義クラスタセンダチャネルについて,TCP定義のmqtalccha定義コマンドに指定したバッチサイズ(-jオプション)が前回のオンラインの値よりも小さく,かつメッセージ送達確認状態=未確認のとき
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自動定義クラスタセンダチャネルについて,バッチサイズが前回のオンラインの値よりも小さく,かつメッセージ送達確認状態=未確認のとき。自動定義クラスタセンダチャネルのバッチサイズの計算式については,4章の「チャネルのネゴシエーション」を参照してください。
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チャネル情報を引き継がない場合,次の表に示す属性値になります。
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情報 |
属性値 |
注意点 |
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メッセージシーケンス番号 |
仕掛かりシーケンス番号=0,完了シーケンス番号=0(すべてのチャネル) |
相手システムとの間でメッセージシーケンス番号が不一致になるので,メッセージシーケンス番号をリセットする必要があります。 |
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送達確認情報 |
メッセージ送達確認状態(送信側チャネル) |
送信チャネルのメッセージ送達確認状態=未確認,かつ受信チャネル側でメッセージの受信処理が完了している場合,転送メッセージの二重送信が最大バッチサイズ分発生します。 |
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メッセージシーケンス番号リセット値 |
リセットしたメッセージシーケンス番号 |
前回のオンライン時にリセットしたメッセージシーケンス番号でメッセージ送受信をする場合は,再度リセット処理をする必要があります。 |
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相手システム情報 |
TCP定義のmqtalccha定義コマンド-oオプションで指定する属性 |
前回のオンライン時にmqtaltcha -l permコマンドによって変更した相手システム情報がある場合は,再度mqtaltchaコマンドを入力する必要があります。 |
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自動定義チャネル情報 |
自動定義クラスタセンダおよびクラスタレシーバインスタンスなし |
− |
- (凡例)
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−:該当しません。
TCP定義に追加したチャネルはTCP定義を基に初期状態のチャネル情報で開始します。