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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/OSAS-NIF編


mcftalcle(論理端末定義)

〈このページの構成〉

形式

mcftalcle -l 論理端末名称
          -t request|reply|send|receive
        〔-m "〔mmsgcnt=メモリ出力メッセージ最大格納数〕
              〔dmsgcnt=ディスク出力メッセージ最大格納数〕 "〕
          -k "〔quekind=memory|disk〕
              〔quegrpid=キューグループID〕 "
        〔-o "〔aj=yes|no〕"〕
        〔-r "〔repr=yes|no〕"〕
        〔-d "〔sync=yes|no〕
              〔nugua=yes|no〕
              〔rplytim=応答監視タイマ値〕"〕

機能

論理端末に関する環境を定義します。

オプション

● -l 論理端末名称  〜〈1〜8文字の識別子〉

OpenTP1システム内で,一意となる論理端末名称を指定します。

● -t request|reply|send|receive

この論理端末の端末タイプを指定します。

request

request型論理端末またはrequest型論理端末(同期型)

reply

reply型論理端末

send

send型論理端末

receive

receive型論理端末

なお,request型論理端末(同期型)を指定する場合,-dオプションのsyncオペランドにyesを指定してください。

● -m

(オペランド)

mmsgcnt=メモリ出力メッセージ最大格納数  〜〈符号なし整数〉((0〜65535))《0》

メモリキューで待ち合わせる出力メッセージの最大格納数を指定します。

出力メッセージの待ち合わせ数が指定した最大数になると,それ以降UAPからの送信要求(dc_mcf_send関数またはSEND文)はエラーリターン(リターン値DCMCFRTN_71003またはステータスコード71003)となります。

0を指定した場合,または省略した場合,メモリキューで待ち合わせをする出力メッセージの数は指定可能な最大数(65535)となります。ただし,実際に待ち合わせをできる出力メッセージ数は動的共用メモリの容量に依存します。

dmsgcnt=ディスク出力メッセージ最大格納数  〜〈符号なし整数〉((0〜65535))《0》

ディスクキューで待ち合わせをする出力メッセージの最大格納数を指定します。

出力メッセージの待ち合わせ数が指定した最大数になると,それ以後UAPからの送信要求(dc_mcf_send関数またはSEND文)はエラーリターン(リターン値DCMCFRTN_71003またはステータスコード71003)となります。

0を指定した場合,または省略した場合,ディスクキューで待ち合わせをする出力メッセージの数は指定可能な最大数(65535)となります。ただし,実際に待ち合わせをできる出力メッセージ数はメッセージキューファイルの容量に依存します。

● -k

(オペランド)

quekind=memory|disk  〜《disk》

送受信メッセージの割り当て先(メモリキューまたはディスクキュー)を指定します。

memory

メモリキューだけに割り当てます。

disk

ディスクキューおよびメモリキューに割り当てます。

quegrpid=キューグループID  〜〈1〜8文字の識別子〉

ディスクキューで待ち合わせをする出力メッセージに使用するキューグループIDを指定します。

入出力キュー定義(mcfmqgid)で指定するキューグループID(キューグループ種別はotq)のどれかを指定してください。

このオペランドは,quekindオペランドでdiskを指定した場合は省略できません。

● -o

(オペランド)

aj=yes|no  〜《yes》

送信完了時の情報を取得するかどうかを指定します。

yes

取得します。

no

取得しません。

● -r

(オペランド)

repr=yes|no  〜《no》

該当する論理端末を代表論理端末とするかどうかを指定します。

代表論理端末は,コネクションに関するイベントを受信するための論理端末です。

一つのコネクション内に複数の論理端末がある場合,一つの論理端末定義でだけ,yesを指定できます。このオペランドの指定がすべてnoの場合,最初に定義した論理端末が代表論理端末になります。

yes

該当する論理端末定義の論理端末を代表論理端末とします。

no

該当する論理端末定義の論理端末を代表論理端末としません。

● -d

(オペランド)

sync=yes|no  〜《no》

request型論理端末を同期型として使用するかどうかを指定します。-tオプションにrequestを指定した場合だけ有効です。

このオペランドの指定を省略した場合,noに設定されます。

yes

同期型として使用します。

no

同期型として使用しません。

nugua=yes|no  〜《yes》

MCFの再開始時に,NIF通番を引き継ぐかどうかを指定します。

-kオプションのquekindオペランドにmemoryを指定した場合,有効となります。

このオペランドの指定を省略した場合,yesに設定されます。

yes

NIF通番を引き継ぎます。

no

NIF通番を引き継ぎません。

なお,noを指定した場合,MCFの再開始時には,NIF通番はリセット状態となり,再送のための情報は失われます。

rplytim=応答監視タイマ値  〜〈符号なし整数〉((0〜8191))《0》 (単位:秒)

問い合わせメッセージを受信して,reply型論理端末で起動したMHPからの応答メッセージの送信を受け付けるまでの監視時間を秒単位で指定します。-tオプションにreplyを指定した場合だけ有効です。

次に示す契機から応答メッセージの送信を受け付けるまでの時間を監視します。

  • 相手システムから問い合わせメッセージを受信して入力キューへ登録したとき

  • MHPからの応答メッセージ送信待ちの状態で,相手システムから通番問い合わせ要求を受信したとき

  • MHPからの応答メッセージを送信待ちの状態で,相手システムから再送された問い合わせメッセージを受信したとき

問い合わせメッセージを受信して,監視時間内にMHPからの応答メッセージ送信を受け付けない場合,該当するメッセージの送受信の処理を打ち切り,次メッセージを処理します。

通番問い合わせ要求または再送された問い合わせメッセージを受信して,監視時間内にMHPから応答メッセージの送信を受け付けない場合,該当するメッセージは未受信として処理します。

このオペランドの指定を省略した場合,または0を指定した場合,応答監視はしません。

なお,監視時間の指定はコネクション定義(mcftalccn -v)のtim1オペランドまたはtim2オペランドの指定値より小さな値を指定してください。

注意事項

監視時間の精度は秒単位です。また,タイマ定義(mcfttim -t)のbtimオペランドで指定する時間の間隔でタイムアウトが発生したかどうかを監視しています。このため,このオペランドで指定した監視時間と実際にタイムアウトを検出する時間には秒単位の誤差が生じます。そのため,タイミングによっては,指定した監視時間よりも短い時間でタイムアウトすることがあります。監視時間が小さくなるほど,誤差の影響を受けやすくなりますので,監視時間は3(単位:秒)以上の値の設定を推奨します。