dc_mcf_sendrecv − 同期型メッセージの送受信（C言語）

〈このページの構成〉

形式
機能
UAPで値を設定する引数
OpenTP1から値が返される引数
リターン値

形式

ANSI C，C++の形式

＃include <dcmcf.h>
int  dc_mcf_sendrecv (DCLONG  action, DCLONG commform,
                      char  *termnam, char  *resv01,
                      char  *senddata, DCLONG  sdataleng,
                      char  *recvdata, DCLONG  *rdataleng,
                      DCLONG  inbufleng, DCLONG  *time,
                      DCLONG  watchtime)

K&R版 Cの形式

＃include <dcmcf.h>
int  dc_mcf_sendrecv (action, commform, termnam, resv01,
                      senddata, sdataleng, recvdata, rdataleng,
                      inbufleng, time, watchtime)
DCLONG           action;
DCLONG           commform;
char             *termnam;
char             *resv01;
char             *senddata;
DCLONG           sdataleng;
char             *recvdata;
DCLONG           *rdataleng;
DCLONG           inbufleng;
DCLONG           *time;
DCLONG           watchtime;

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機能

同期型でメッセージを送信したあと，同期型でメッセージを受信します。送受信するメッセージは，常に単一セグメントで構成されます。

メッセージを送信すると，dc_mcf_sendrecv関数は相手システムからの応答を待ちます。応答が届くと，そのメッセージを受信します。

受信できるメッセージの一つのセグメントの最大長は，32000バイトです。また，送信できるメッセージの一つのセグメントの最大長は，32000バイトです。

セグメントを送信する領域と受信する領域の形式をそれぞれ示します。Lは，バッファ形式1の場合は8バイト，バッファ形式2の場合は4バイトです。

[図データ]

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UAPで値を設定する引数

●action

送受信するセグメント，および使用するバッファ形式を次の形式で指定します。

DCMCFEMI〔|｛DCMCFBUF1|DCMCFBUF2｝〕

DCMCFEMI: 単一セグメントを示すDCMCFEMIを設定します。
DCMCFBUF1: バッファ形式1を使用する場合に設定します。
DCMCFBUF2: バッファ形式2を使用する場合に設定します。

●commform

同期型メッセージの送受信を示す，DCMCFIOを設定します。

●termnam

メッセージを出力して応答を入力する論理端末名称を設定します。論理端末名称は最大8バイトの長さです。論理端末名称の最後にはヌル文字を付けてください。アソシエーションプール管理機能を使用する場合，ダイアログ開始要求時に論理端末名称としてコネクショングループ名を指定できます。また，termnamが示す論理端末名称領域には，少なくとも9バイト（論理端末名称の最大長8バイト＋ヌル文字1バイト）をUAPで確保し，termnamには文字列定数を指定しないでください。

コーディング例

（誤）

char *termnam="GR01";
dc_mcf_sendrecv(…, termnam, …);

（正）

char termnam[9];
strcpy(termnam, "GR01")；
dc_mcf_sendrecv(…, termnam, …);

注

termnam以外のdc_mcf_sendrecv関数の引数は省略しています。

●resv01

NULLまたはヌル文字列を設定します。

●senddata

送信するセグメントの内容を設定した領域を設定します。一つのセグメントで32000バイトまで送信できます。

●sdataleng

送信するセグメントの長さを設定します。

●recvdata

セグメントを受信する領域を設定します。

dc_mcf_sendrecv関数が終了すると，受信したセグメントが返されます。

処理終了後，recvdataにはOpenTP1から値が返されます。

●inbufleng

セグメントを受信する領域の長さを設定します。

●watchtime

dc_mcf_sendrecv関数を呼び出してから終了するまでの監視時間を設定します。0を設定した場合，MCFマネジャ定義のUAP共通定義で指定した同期型送受信監視時間（mcfmuap -t sndrcvtim）が設定されます。

負の値を設定した場合は，時間を監視しません。

注意事項: 監視時間の精度は秒単位です。また，タイマ定義（mcfttim -t）のbtimオペランドで指定する時間の間隔でタイムアウトが発生したかどうかを監視しています。このため，設定した監視時間と実際にタイムアウトを検出する時間には秒単位の誤差が生じます。そのため，タイミングによっては，設定した監視時間よりも短い時間で起動することがあります。監視時間が小さくなるほど，誤差の影響を受けやすくなりますので，監視時間は3（単位：秒）以上の値の設定を推奨します。

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OpenTP1から値が返される引数

●recvdata

受信したセグメントの内容が返されます。

●rdataleng

受信したセグメントの長さが返されます。

●time

メッセージを受信した時刻が，1970年1月1日0時0分0秒からの通算の秒数で返されます。

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リターン値

リターン値	リターン値（数値）	意味
DCMCFRTN_00000	0	正常に終了しました。
DCMCFRTN_71002	-12002	メッセージキューへの入出力処理時に障害が発生しました。
		メッセージキューが閉塞されています。
		メッセージキューが割り当てられていません。
		sdatalengに32000バイトを超える値を設定しています。
		MCFが終了処理中のため，メッセージの送受信を受け付けられません。
DCMCFRTN_71003	-12003	メッセージキューが満杯です。
DCMCFRTN_71004	-12004	メッセージを格納するバッファをメモリ上に確保できませんでした。
DCMCFRTN_71108	-12108	メッセージを送信しようとしましたが，送信先の管理テーブルが確保できませんでした。
DCMCFRTN_71108	-12108	プロセスのローカルメモリが不足しています。
DCMCFRTN_72000	-13000	先頭セグメントを受信するdc_mcf_receive関数を呼び出す前に，dc_mcf_sendrecv関数を呼び出しています。
DCMCFRTN_72001	-13001	termnamに設定した論理端末名称が間違っています。
		termnamに設定した論理端末名称は，定義されていません。
		dc_mcf_sendrecv関数を呼び出せない論理端末を設定しています。
DCMCFRTN_72013	-13013	inbuflengの指定値を超えるセグメントを受信しました。 inbuflengの指定値を超えた部分は切り捨てられました。
DCMCFRTN_72016	-13016	actionに設定した値が間違っています。
		resv01に設定した値が間違っています。
		引数に設定した値に間違いがあります。
DCMCFRTN_72024	-13024	commformに設定した値が間違っています。
DCMCFRTN_72026	-13026	actionに設定した値が間違っています。
DCMCFRTN_72036	-13036	inbuflengの指定値が不足しています。バッファ形式1の場合は9バイト以上，バッファ形式2の場合は5バイト以上の領域を確保してください。
DCMCFRTN_72041	-13041	sdatalengに0バイト，またはマイナス値を設定しています。
DCMCFRTN_73001	-14001	watchtimeに60秒を加算した時間が経過しましたが，MCF通信プロセスからの応答がありません。
		送信処理中にコネクション障害が発生しました。
		出力先の論理端末でMCF通信プロセスの内部障害が発生しました。
DCMCFRTN_73005	-14005	dc_mcf_sendrecv関数を呼び出してから，watchtimeに設定した監視時間を過ぎても，端末からの応答がありません。
DCMCFRTN_73010	-14010	入力または出力メッセージ編集UOCで障害が発生しました。
		メッセージの読み込み時に障害が発生しました。
		メッセージの編集エラーが発生しました。
DCMCFRTN_73015	-14015	出力先の論理端末は，ほかのUAPで仕掛り中です。
DCMCFRTN_73018	-14018	watchtimeに設定した値が間違っています。
DCMCFRTN_73020	-14020	メッセージ出力先の論理端末は，停止しています。
DCMCFRTN_77001	-18001	指定したコネクショングループ内に使用できるコネクションがありません。
DCMCFRTN_77301	-18301	送信セグメント長と，「制御情報＋パラメタ＋ユーザデータ」のサイズが一致していません。
DCMCFRTN_77302	-18302	制御情報のサイズの設定が間違っています。
DCMCFRTN_77303	-18303	転送手順の設定が間違っています。
DCMCFRTN_77304	-18304	サービスプリミティブコードの設定が間違っています。
DCMCFRTN_77310	-18310	パラメタ情報サイズの設定が間違っています。
DCMCFRTN_77311	-18311	Initiating-TPSU-Titleに設定した値が間違っています。
DCMCFRTN_77312	-18312	Recipient-AP-Titleに設定した値が間違っています。
DCMCFRTN_77313	-18313	Recipient-TPSU-Titleに設定した値が間違っています。
DCMCFRTN_77314	-18314	Functional-Unitsに設定した値が間違っています。
DCMCFRTN_77315	-18315	Quality-of-Serviceに設定した値が間違っています。
DCMCFRTN_77316	-18316	Application-Context-Nameに設定した値が間違っています。
DCMCFRTN_77317	-18317	Confirmationに設定した値が間違っています。
DCMCFRTN_77318	-18318	Resultに設定した値が間違っています。
DCMCFRTN_77321	-18321	Confirmation-Urgencyに設定した値が間違っています。
DCMCFRTN_77330	-18330	ユーザデータのサイズが間違っています。
DCMCFRTN_77331	-18331	APDUの連結状態が間違っています。
DCMCFRTN_77332	-18332	ユーザデータのサイズが設定されていません。
DCMCFRTN_77333	-18333	ユーザデータが設定できません。
DCMCFRTN_77350	-18350	サービスプリミティブの発行順が間違っています。
DCMCFRTN_77350	-18350	サービスプリミティブの連結数が超過しています。
DCMCFRTN_77351	-18351	送信バッファが確保できません。
DCMCFRTN_77433	-18433	相手からのメッセージによって，ダイアログが未確立になりました。
DCMCFRTN_77436	-18436	相手からのメッセージによって，ダイアログを解放中です。
DCMCFRTN_77437	-18437	相手からのメッセージによって，ハンドシェイクが応答待ちになりました。
DCMCFRTN_77491	-18491	相手からのメッセージによって，エラー処理中です。
上記以外	−	プログラムの破壊などによる，予期しないエラーが発生しました。

（凡例）: −：該当しません。

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