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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/User Agent編


OpenTP1システムの変更に影響する定義

OpenTP1システムの変更に伴って見直しが必要となる定義およびOpenTP1ファイルについて説明します。

〈このページの構成〉

IPアドレスの変更

IPアドレスを変更する場合に,見直しが必要な定義および変更手順について説明します。

IPアドレスを変更する場合に見直しが必要な定義

IPアドレスを変更する場合,見直す必要のある定義の一覧と発生する条件を次の表に示します。

表6‒9 IPアドレスを変更する場合に見直しが必要な定義の一覧

定義ファイル名

定義

見直しが必要な条件

MCF通信構成定義

mcftalccn -q※1

OSI拡張機能を使用する場合(OSI拡張高信頼化機能を除く)

XNFの構成定義文

TPTCP_slotのIP_address※2

自局IPアドレス指定機能を使用する場合

注※1

OSI拡張機能を使用する場合,NSAPアドレスにIPアドレスが含まれています。NSAPアドレスの形式については,マニュアル「通信管理 XNF/AS NSAPアドレス概説編」またはマニュアル「通信管理 XNF/LS 使用の手引」を参照してください。

注※2

詳細については,マニュアル「通信管理 XNF/AS 構成定義編」またはマニュアル「通信管理 XNF/LS 使用の手引」を参照してください。

IPアドレスの変更手順

IPアドレスは,次の手順で変更してください。

  1. OpenTP1を正常停止します。

  2. XNF/ASまたはXNF/LSを停止します。

  3. MCF通信構成定義およびXNFの構成定義文について,変更前のIPアドレスをgrepコマンドを使用して検索します。

  4. 検索の結果,変更前のIPアドレスが見つかった場合には,変更します。

  5. MCF通信構成定義を変更した場合,MCF通信構成定義の定義オブジェクトファイルを再作成します。XNFの構成定義文を変更した場合,ゼネレーションを行います。

コネクション(論理端末)の追加

コネクション(論理端末)を追加する場合に見直す必要のある定義の一覧,および再見積もりが発生する条件を次の表に示します。

表6‒10 コネクション(論理端末)を追加する場合に見直しが必要な定義の一覧

定義ファイル名

定義

再見積もりが発生する条件

システム環境定義

static_shmpool_size※1

無条件に再見積もりが必要

dynamic_shmpool_size※1

同時に送受信するメッセージ数が増加する場合

MCFマネジャ定義

mcfmcomn -n

メッセージ出力通番を使用する場合

mcfmcomn -p※2

無条件に再見積もりが必要

mcfmexp -l※3

拡張予約定義を定義している場合

MCF通信構成定義

mcftbuf -g count※4

無条件に再見積もりが必要

mcftsts -l

状態を引き継ぐ論理端末が増える場合

システムサービス共通情報定義

max_open_fds※5

無条件に再見積もりが必要

注※1

詳細については,マニュアル「OpenTP1 システム定義」の「MCFサービス用の共用メモリの見積もり式」の説明を参照してください。

注※2

詳細については,マニュアル「OpenTP1 システム定義」の「mcfmcomn」と「MCFサービス用の共用メモリの見積もり式」の説明を参照してください。

注※3

詳細については,マニュアル「OpenTP1 システム定義」の「mcfmexp」の説明を参照してください。

注※4

詳細については,「mcftalccn(コネクション定義の開始)」の注意事項とマニュアル「OpenTP1 システム定義」の「mcftbuf」の説明を参照してください。

注※5

詳細については,「システムサービス共通情報定義」を参照してください。

見直す必要のあるOpenTP1ファイルの一覧,および再見積もりが発生する条件を次の表に示します。

表6‒11 コネクション(論理端末)を追加する場合に見直しが必要なOpenTP1ファイルの一覧

OpenTP1ファイル

再見積もりが発生する条件

ステータスファイル

次に示すどれかの条件の場合,再見積もりが必要

  • メッセージ出力通番を使用する場合

  • 拡張予約定義を定義している場合

  • 状態を引き継ぐ論理端末が増える場合

メッセージキューファイル

入力キューまたは出力キューにディスクキューを割り当てていて,同時に送受信するメッセージ数が増加する場合

また,TP1/NET/User Agentの「リリースノート」を参照し,MCF通信プロセスが使用するローカルメモリのメモリ所要量も見直してください。