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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/User Agent編


5.2.1 MCFイベントの種類

TP1/NET/User Agentが通知するMCFイベントの種類を次の表に示します。

表5‒1 TP1/NET/User Agentが通知するMCFイベントの種類

MCFイベント名

MCFイベントコード

発生した原因

MCFイベント処理用MHPの処理の例

不正アプリケーション名検出通知イベント

ERREVT1

メッセージのアプリケーション名がMCFアプリケーション定義にありません。

該当するアプリケーション名がなかったことを報告します。

問い合わせメッセージの場合は,応答メッセージを出力できます。

メッセージ廃棄通知イベント

ERREVT2

次の理由で受信メッセージを破棄しました。

  • 入力キューに障害が発生しました。

  • 入力メッセージ最大格納数を超過しました。

  • 動的共用メモリが不足しました。

  • キューファイルが満杯になりました。

  • MHPのサービス,サービスグループまたはアプリケーションが閉塞しています。

  • スケジュール閉塞されているサービスグループの入力キューに未処理受信メッセージが残った状態で,OpenTP1を正常終了または計画停止Aで終了しました。

  • MHPのサービスグループ,またはアプリケーションがセキュア状態です。

  • MHPで呼び出すreceive関数にセグメントを渡す前に,MHPが異常終了しました。

  • アプリケーション名に相当するMHPのサービスがありません。

  • ユーザサーバ未起動などによって,MHPの起動に失敗しました。

  • DBMSの障害などによって,トランザクションの開始に失敗しました。

メッセージを廃棄したことを報告します。

問い合わせメッセージの場合は,応答メッセージを出力できます。

UAP異常終了通知イベント

ERREVT3

MHPのセグメント受信関数に,セグメントを渡したあとにMHPの異常終了が発生しました。

UAP異常終了時の対処障害メッセージを送信します。

問い合わせメッセージの場合は,応答メッセージを出力できます。

タイマ起動メッセージ廃棄通知イベント

ERREVT4

アプリケーションのタイマ起動時に障害が発生しました。

メッセージを廃棄したことを報告します。

未処理送信メッセージ廃棄通知イベント

ERREVTA

次の理由で未処理送信メッセージを破棄しました。

  • MCFの正常終了処理時に,未処理送信メッセージの滞留時間監視の時間切れ(タイムアウト)が発生しました。

  • 運用コマンド(mcftdlqle)の入力,またはAPI(dc_mcf_tdlqle関数もしくはCBLDCMCF('TDLQLE△△'))の発行によって,出力キューが削除されました。

  • 閉塞されている論理端末の出力キューに未処理送信メッセージが残った状態で,dcstopコマンドが実行されました。

未処理送信メッセージを廃棄したことを報告します。

障害通知イベント

CERREVT

通信管理プログラムのコネクション障害,または論理端末障害が発生しました。

コネクション,または論理端末に障害が発生したことを報告します。

状態通知イベント

COPNEVT

コネクションが確立しました。または,論理端末が閉塞解除しました。

コネクションが確立したことまたは論理端末が閉塞解除したことを報告します。

CCLSEVT

コネクションが正常に解放されました。

コネクションが解放されたことを報告します。

注※

アプリケーション属性定義(mcfaalcap -g)のrecvmsg オペランドにrを指定した場合,またはdc_mcf_rollbackのactionにDCMCFRTRYまたはDCMCFRRTNを指定した場合は除きます。