アプリケーションプログラムとシステム環境設定の関連

UAPとシステム環境設定の関係について説明します。

〈このページの構成〉

メッセージ送受信の監視時間

メッセージ送受信の監視時間

一方送信メッセージの送信と各種タイマ監視値の関係

メッセージ送達確認機能を使用しない場合の一方送信メッセージの送信と，各種タイマ監視値の関係を次の図に示します。

図6‒3　一方送信メッセージの送信と各種タイマ監視値の関係（メッセージ送達確認機能を使用しない場合）

図中のt1について次に説明します。

t1：メッセージ送信完了監視時間

出力メッセージ編集UOCのリターン直後からメッセージの送信完了（TCP/IPソケットの送信バッファへのメッセージ書き込み完了）までの時間を監視します。

コネクション定義（mcftalccn -b）のsndcmptimオペランドの指定値が監視時間の最大値となります（省略または0を指定した場合は時間監視をしません）。

タイムアウト発生時には，KFCA14815-Eメッセージが出力され，論理端末を閉塞し，CERREVTを起動します。

DCCMとのメッセージ送達確認機能を使用する場合の一方送信メッセージの送信と各種タイマ監視値の関係を次の図に示します。

図6‒4　一方送信メッセージの送信と各種タイマ監視値の関係（DCCMとのメッセージ送達確認機能を使用する場合）

図中のt1，t2について次に説明します。

t1：メッセージ送信完了監視時間

出力メッセージ編集UOCのリターン直後から応答専用データを受信するまでの時間を監視します。

コネクション定義（mcftalccn -b）のsndcmptimオペランドの指定値が監視時間の最大値となります（省略または0を指定した場合は時間監視をしません）。

メッセージ送信完了前にタイムアウトが発生した場合は，KFCA14815-Eメッセージが出力され，論理端末を閉塞し，CERREVTを起動します。メッセージ送信完了から応答専用データ受信前にタイムアウトが発生した場合は，KFCA14815-Eメッセージが出力され，コネクションを解放し，CERREVTを起動します。

t2：後続セグメント受信監視時間

応答専用データがネットワーク上で分割された場合，未完成のセグメントを受信してから次のセグメントを受信するまでの時間を監視します。

コネクション定義（mcftalccn -u）のntimeオペランドの指定値が監視時間の最大値となります（コネクション定義（mcftalccn -u）のntimerオペランドにnoを指定した場合は時間監視をしません）。

タイムアウト発生時には，KFCA14823-Wメッセージが出力され，コネクションを解放し，CERREVTを起動します。

任意の相手システムとのメッセージ送達確認機能を使用する場合の一方送信メッセージの送信と各種タイマ監視値の関係を次の図に示します。

図6‒5　一方送信メッセージの送信と各種タイマ監視値の関係（任意の相手システムとのメッセージ送達確認機能を使用する場合）

図中のt1，t2について次に説明します。

t1：メッセージ送信完了監視時間

出力メッセージ編集UOCのリターン直後から送達確認メッセージを受信するまでの時間を監視します。

コネクション定義（mcftalccn -b）のsndcmptimオペランドの指定値が監視時間の最大値となります（省略または0を指定した場合は時間監視をしません）。

メッセージ送信完了前にタイムアウトが発生した場合は，KFCA14815-Eメッセージが出力され，論理端末を閉塞し，CERREVTを起動します。メッセージ送信完了から送達確認メッセージ受信前にタイムアウト発生した場合は，KFCA14815-Eメッセージが出力され，コネクションを解放し，CERREVTを起動します。

t2：後続セグメント受信監視時間

送達確認メッセージがネットワーク上で分割された場合，未完成のセグメントを受信してから次のセグメントを受信するまでの時間を監視します。

コネクション定義（mcftalccn -u）のmasmオペランドの指定によって，監視時間の最大値が異なります。監視時間を次の表に示します。

表6‒6　後続セグメント受信監視時間の最大値
コネクション定義（mcftalccn -u）のmasmオペランドの指定値	コネクション定義（mcftalccn -u）のntimerオペランドの指定値	入力セグメント判定UOCのdctcp_uoctimer_inf構造体のtimer_codeの指定値	監視時間
yes	yesまたは省略	任意	コネクション定義（mcftalccn -u）のntimeオペランドの指定値
yes	no	任意	時間監視をしません
noまたは省略	任意	DCTCP_TIME_SET	入力セグメント判定UOCのdctcp_uoctimer_inf構造体のtimer_valueの指定値
noまたは省略	任意	DCTCP_TIME_NO_SET	時間監視をしません

タイムアウト発生時には，KFCA14823-Wメッセージが出力され，コネクションを解放し，CERREVTを起動します。

一方送信メッセージの受信と各種タイマ監視値の関係

メッセージ送達確認機能を使用しない場合の一方送信メッセージの受信と各種タイマ監視値の関係を次の図に示します。

図6‒6　一方送信メッセージの受信と各種タイマ監視値の関係（メッセージ送達確認機能を使用しない場合）

図中のt2について次に説明します。

t2：後続セグメント受信監視時間

メッセージがネットワーク上で分割された場合，未完成のセグメントを受信してから次のセグメントを受信するまでの時間を監視します。

コネクション定義（mcftalccn -u）のmasmオペランドの指定によって，監視時間の最大値が異なります。監視時間の詳細については，表6-6を参照してください。

タイムアウト発生時には，KFCA14823-Wメッセージが出力され，コネクションを解放し，CERREVTを起動します。

DCCMとのメッセージ送達確認機能を使用する場合の一方送信メッセージの受信と各種タイマ監視値の関係を次の図に示します。

図6‒7　一方送信メッセージの受信と各種タイマ監視値の関係（DCCMとのメッセージ送達確認機能を使用する場合）

図中のt1，t2について次に説明します。

t1：メッセージ送信完了監視時間

受信メッセージを入力キューに書き込んだ直後から応答専用データの送信完了（TCP/IPソケットの送信バッファへのメッセージ書き込み完了）までの時間を監視します。

コネクション定義（mcftalccn -b）のsndcmptimオペランドの指定値が監視時間の最大値となります（省略または0を指定した場合は時間監視をしません）。

タイムアウト発生時には，KFCA14815-Eメッセージが出力され，コネクションを解放し，CERREVTを起動します。

t2：後続セグメント受信監視時間

メッセージがネットワーク上で分割された場合，未完成のセグメントを受信してから次のセグメントを受信するまでの時間を監視します。

タイムアウト発生時には，KFCA14823-Wメッセージが出力され，コネクションを解放し，CERREVTを起動します。

任意の相手システムとのメッセージ送達確認機能を使用する場合の一方送信メッセージの受信と各種タイマ監視値の関係を次の図に示します。

図6‒8　一方送信メッセージの受信と各種タイマ監視値の関係（任意の相手システムとのメッセージ送達確認機能を使用する場合）

図中のt2については，図6-6の説明を参照してください。t1について次に説明します。

t1：メッセージ送信完了監視時間

受信メッセージを入力キューに書き込んだ直後から送達確認メッセージの送信完了（TCP/IPソケットの送信バッファへのメッセージ書き込み完了）までの時間を監視します。

コネクション定義（mcftalccn -b）のsndcmptimオペランドの指定値が監視時間の最大値となります（省略または0を指定した場合は時間監視をしません）。

タイムアウト発生時には，KFCA14815-Eメッセージが出力され，コネクションを解放し，CERREVTを起動します。

問い合わせメッセージの受信と各種タイマ監視値の関係

問い合わせメッセージの受信と各種タイマ監視値の関係を次の図に示します。

図6‒9　問い合わせメッセージの受信と各種タイマ監視値の関係

図中のt2については，図6-6の説明を参照してください。t1について次に説明します。

t1：メッセージ送信完了監視時間

コネクション定義（mcftalccn -b）のsndcmptimオペランドの指定値が監視時間の最大値となります（省略または0を指定した場合は時間監視をしません）。

タイムアウト発生時には，KFCA14815-Eメッセージが出力され，コネクションを解放し，CERREVTを起動します。

同期型メッセージの送信と各種タイマ監視値の関係

同期型メッセージの送信と各種タイマ監視値の関係を次の図に示します。

図6‒10　同期型メッセージの送信と各種タイマ監視値の関係

図中のt3，t4について次に説明します。

t3：同期型送信監視時間(UAP)

dc_mcf_sendsync関数を発行してからTP1/NET/TCP/IPから送信完了を受信するまでの時間を監視します。

監視時間の最大値を次の表に示します。

表6‒7　同期型送信監視時間（UAP）の最大値
dc_mcf_sendsync関数のwatchtime引数の指定値	UAP共通定義（mcfmuap -t）のsndtimオペランドの指定値	監視時間
プラス値	任意	dc_mcf_sendsync関数のwatchtime引数の指定値に60を加算した値
0	0以外	UAP共通定義（mcfmuap -t）のsndtimオペランドの指定値に60を加算した値
0	0または省略	時間監視をしません
マイナス値	任意	時間監視をしません

タイムアウト発生時には，dc_mcf_sendsync関数がDCMCFRTN_73001（-14001）でエラーリターンします。

t4：同期型送信監視時間（TP1/NET/TCP/IP）

監視時間の最大値を次の表に示します。

表6‒8　同期型送信監視時間（TP1/NET/TCP/IP）の最大値
dc_mcf_sendsync関数のwatchtime引数の指定値	UAP共通定義（mcfmuap -t）のsndtimオペランドの指定値	監視時間
プラス値	任意	dc_mcf_sendsync関数のwatchtime引数の指定値
0	0以外	UAP共通定義（mcfmuap -t）のsndtimオペランドの指定値
0	0または省略	時間監視をしません
マイナス値	任意	時間監視をしません

タイムアウト発生時には，KFCA14853-Wメッセージが出力され，dc_mcf_sendsync関数がDCMCFRTN_73005（-14005）でエラーリターンします。さらに，コネクション定義（mcftalccn -w）のsrtimoutオペランドを省略，またはnoを指定した場合は，コネクションを解放し，CERREVTを起動します。

同期型メッセージの受信と各種タイマ監視値の関係

同期型メッセージの受信と各種タイマ監視値の関係を次の図に示します。

図6‒11　同期型メッセージの受信と各種タイマ監視値の関係

図中のt2，t5，t6について次に説明します。

t2：後続セグメント受信監視時間

メッセージがネットワーク上で分割された場合，未完成のセグメントを受信してから次のセグメントを受信するまでの時間を監視します。

タイムアウト発生時には，KFCA14823-Wメッセージが出力され，dc_mcf_recvsync関数がDCMCFRTN_73005（-14005）でエラーリターンし，コネクションを解放し，CERREVTを起動します。

t5：同期型受信監視時間（UAP）

dc_mcf_recvsync関数を発行してからTP1/NET/TCP/IPからメッセージを受信するまでの時間を監視します。

監視時間の最大値を次の表に示します。

表6‒9　同期型受信監視時間（UAP）の最大値
dc_mcf_recvsync関数のwatchtime引数の指定値	UAP共通定義（mcfmuap -t）のrecvtimオペランドの指定値	監視時間
プラス値	任意	dc_mcf_recvsync関数のwatchtime引数の指定値に60を加算した値
0	0以外	UAP共通定義（mcfmuap -t）のrecvtimオペランドの指定値に60を加算した値
0	0または省略	時間監視をしません
マイナス値	任意	時間監視をしません

タイムアウト発生時には，dc_mcf_recvsync関数がDCMCFRTN_73001（-14001）でエラーリターンします。

t6：同期型受信監視時間（TP1/NET/TCP/IP）

dc_mcf_recvsync関数を受け付けてから入力メッセージ編集UOCを呼び出す直前までの時間を監視します。

監視時間の最大値を次の表に示します。

表6‒10　同期型受信監視時間（TP1/NET/TCP/IP）の最大値
dc_mcf_recvsync関数のwatchtime引数の指定値	UAP共通定義（mcfmuap -t）のrecvtimオペランドの指定値	監視時間
プラス値	任意	dc_mcf_recvsync関数のwatchtime引数の指定値
0	0以外	UAP共通定義（mcfmuap -t）のrecvtimオペランドの指定値
0	0または省略	時間監視をしません
マイナス値	任意	時間監視をしません

タイムアウト発生時には，KFCA14866-Wメッセージが出力され，dc_mcf_recvsync関数がDCMCFRTN_73005（-14005）でエラーリターンします。さらに，コネクション定義（mcftalccn -w）のsrtimoutオペランドを省略，またはnoを指定した場合は，コネクションを解放し，CERREVTを起動します。

同期型メッセージの送受信と各種タイマ監視値の関係

同期型メッセージの送受信と各種タイマ監視値の関係を次の図に示します。

図6‒12　同期型メッセージの送受信と各種タイマ監視値の関係

図中のt1，t2，t7，t8について次に説明します。

t1：メッセージ送信完了監視時間

コネクション定義（mcftalccn -b）のsndcmptimオペランドの指定値が監視時間の最大値となります（省略または0を指定した場合は時間監視をしません）。

タイムアウト発生時には，KFCA14815-Eメッセージが出力され，dc_mcf_sendrecv関数がDCMCFRTN_73019（-14019）でエラーリターンし，論理端末を閉塞し，CERREVTを起動します。

t2：後続セグメント受信監視時間

メッセージがネットワーク上で分割された場合，未完成のセグメントを受信してから次のセグメントを受信するまでの時間を監視します。

タイムアウト発生時には，KFCA14823-Wメッセージが出力され，dc_mcf_sendrecv関数がDCMCFRTN_73005（-14005）でエラーリターンし，コネクションを解放し，CERREVTを起動します。

t7：同期型送受信監視時間（UAP）

dc_mcf_sendrecv関数を発行してからTP1/NET/TCP/IPからメッセージを受信するまでの時間を監視します。

監視時間の最大値を次の表に示します。

表6‒11　同期型送受信監視時間（UAP）の最大値
dc_mcf_sendrecv関数のwatchtime引数の指定値	UAP共通定義（mcfmuap -t）のsndrcvtimオペランドの指定値	監視時間
プラス値	任意	dc_mcf_sendrecv関数のwatchtime引数の指定値に60を加算した値
0	0以外	UAP共通定義（mcfmuap -t）のsndrcvtimオペランドの指定値に60を加算した値
0	0または省略	時間監視をしません
マイナス値	任意	時間監視をしません

タイムアウト発生時には，dc_mcf_sendrecv関数がDCMCFRTN_73001（-14001）でエラーリターンします。

t8：同期型送受信監視時間（TP1/NET/TCP/IP）

出力メッセージ編集UOCのリターン直後から入力メッセージ編集UOCを呼び出す直前までの時間を監視します。

監視時間の最大値を次の表に示します。

表6‒12　同期型送受信監視時間（TP1/NET/TCP/IP）の最大値
dc_mcf_sendrecv関数のwatchtime引数の指定値	UAP共通定義（mcfmuap -t）のsndrcvtimオペランドの指定値	監視時間
プラス値	任意	dc_mcf_sendrecv関数のwatchtime引数の指定値
0	0以外	UAP共通定義（mcfmuap -t）のsndrcvtimオペランドの指定値
0	0または省略	時間監視をしません
マイナス値	任意	時間監視をしません

タイムアウト発生時には，KFCA14831-Wメッセージが出力され，dc_mcf_sendrecv関数がDCMCFRTN_73005（-14005）でエラーリターンします。さらに，コネクション定義（mcftalccn -w）のsrtimoutオペランドを省略，またはnoを指定した場合は，コネクションを解放し，CERREVTを起動します。

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