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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/TCP/IP編


10.2.5 KFCA14830-EまたはKFCA14841-Eメッセージが出力された場合

KFCA14830-EまたはKFCA14841-Eメッセージが出力された場合の調査手順,および対処について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 現象

次のどちらかのメッセージが出力されて,相手システムとコネクションが確立できませんでした。

KFCA14830-E mmm ポートフリー型コネクションからのコネクション確立要求が定義数を超えたため拒否します。

クライアントアドレス(aa....aa,bb....bb) 自ポート番号=cc....cc

(凡例)

mmm:MCF通信プロセス識別子

aa....aa:相手システムのホスト名

bb....bb:相手システムのIPアドレス

cc....cc:自システムのポート番号

コネクションが確立済みの場合に,同じポート番号に対して同じ相手システムから繰り返し確立要求を受け付けたとき,KFCA14830-Eは一度だけ出力します。

いったんコネクションを解放すると,再びKFCA14830-Eは出力されるようになります。

また,異なる自ポート番号に対して繰り返し確立要求を受け付けている場合,それぞれの自ポート番号ごとにKFCA14830-Eを一度だけ出力します。

KFCA14841-E mmm 未確立のコネクションが存在しないため,確立要求を拒否しました。

自ポート番号=aa....aa 相手アドレス=bb....bb 相手ポート番号=cc....cc

(凡例)

mmm:MCF通信プロセス識別子

aa....aa:自システムのポート番号

bb....bb:相手システムのIPアドレス

cc....cc:相手システムのポート番号

(2) 現象発生時の確認事項

(3) 取得情報

(4) 原因の調査と対処

この障害の主な原因を次に示します。

次に示すフローに従って原因の調査と対処をしてください。

図10‒13 KFCA14830-EまたはKFCA14841-Eが出力された場合の調査手順

[図データ]

対処

内容

対処1

自システムがコネクション障害を検出していない状態で,コネクション障害を検出した相手システムからコネクションの確立要求を再度受け付けたことが原因です。

OpenTP1システムと相手システムの状態不一致を解消するため,次の中から自システムに必要な対策をしてください。

  • UAPでコネクションの生存確認(定期的なメッセージ送受信など)をする

  • 無通信状態監視を使用する(コネクション定義(mcftalccn -k)のnotrftimeオペランドに0以外の値を指定)

  • キープアライブを使用する(コネクション定義(mcftalccn -k)のkeepaliveオペランドにyesを指定)

  • コネクションリプレースを使用する(コネクション定義(mcftalccn -h)のchgconnオペランドにreplaceを指定)

対処2

継続問い合わせ応答のUAP実行中のため,コネクションを割り当てられないことが原因です。

UAPの動作を調査してください。

仕掛り中のトランザクションが終了するまで待ち合わせないで,相手システムとコネクションを確立したい場合,mcftendct -fコマンドを実行してください。

対処3

MCF通信構成定義のコネクション定義数が不足していることが原因です。

MCF通信構成定義のコネクション定義数および同時に接続するコネクション数を見直してください。