Hitachi

OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Connector for .NET Framework 使用の手引


2.6.3 TSPの動作設定

〈この項の構成〉

(1) TSP実装クラスの利用方法

TSP実装クラスは,ASP.NET XML WebサービスおよびASP.NET Webアプリケーションを含む,任意のアプリケーションから利用できます。

TSPの動作は,次の表に示すTSP実装クラスのプロパティまたはASP.NET構成ファイルで変更します。自動生成されたTSP実装クラスのソースコードは変更しないでください。

表2‒10 TSPの実行時に指定できる項目

指定個所

指定できる項目

プロパティ

RPC要求先のサービスグループ名

Connector .NET構成定義のプロファイルID

RPC形態

RPC要求の最大応答監視時間

ASP.NET構成ファイル

RPC要求先のサービスグループ名

Connector .NET構成定義のプロファイルID

RPC要求の最大応答監視時間(Webサービスメソッドごとに指定)

(2) TSP実装クラスのプロパティの詳細

TSP実装クラスのプロパティの詳細を,次の表に示します。

表2‒11 TSP実装クラスのプロパティの詳細

名称

説明

データ型

ServiceGroup

RPC要求先のサービスグループ名を設定,および取得します。

System.String

ProfileID

Connector .NET構成定義のプロファイルIDを設定,および取得します。

System.String

RpcFlags

RPC実行時のサービス呼び出し形態を設定,および取得します。RpcInfoクラスのDCNOFLAGSフィールド,またはDCRPC_NOREPLYフィールドを設定します。

それ以外の値が設定された場合は,次の例外が発生します。

Hitachi.OpenTP1.Connector.TP1ConnectorException

System.Int32

WatchTime

RPCの形態が同期応答型RPCの場合に,SPP.NETにサービス要求を送ってからサービスの応答が返るまでの最大応答待ち時間(単位:秒)を設定および取得します。

-1,および0〜65535までの整数が設定できます。-1を指定した場合は,対応するClient .NET構成定義の設定に従います。

(凡例)

−:該当しません。

注※

プロパティの設定値が不正な場合,TSP実装クラスのサービスメソッドが呼び出された時点でTP1ConnectorExceptionが発生します。

(3) ASP.NET構成ファイルの詳細

(a) 構成定義名と設定値

ASP.NET構成ファイルを変更してTSPの動作プロパティを設定するときは,<appSettings>要素の子要素に設定します。構成定義名と設定値を次の表に示します。

表2‒12 構成定義の設定(TSP)

構成定義名

指定内容

設定値※2

《デフォルト値》

〈TSP実装クラス名〉.ServiceGroup※1

RPC要求先のサービスグループ名を指定します。

31文字以内の識別子

《TSP生成コマンドで指定したサービスグループ名》

〈TSP実装クラス名〉.ProfileId※1

Connector .NET構成定義のプロファイルIDを指定します。

文字列

《空文字》

〈TSP実装クラス名〉.〈サービス名〉.WatchTime※1

RPC要求時の最大応答監視時間を,秒単位で指定します。対応するサービスのRPC形態が同期応答型の場合にだけ有効です。

-1を指定した場合は,対応するClient .NET構成定義の設定に従います。

-1,0〜65535の整数(単位:秒)

《-1》

注※1

〈TSP実装クラス名〉は,名前空間を含んだ完全限定名で指定します。

注※2

設定値が不正の場合は,デフォルト値が仮定されます。

(b) 構成定義の指定例

次の条件での構成定義の指定例を示します。

  • TSP実装クラス名:MyCompany.GYOUMU1WebService

  • サービスグループ名:SVGRP1

【指定例】
<configuration>
…
 <appSettings>
   <add key="MyCompany.GYOUMU1WebService.ServiceGroup"
        value="SVGRP1" />
   <add key="MyCompany.GYOUMU1WebService.ProfileId"
        value="server1" />
   <add key="MyCompany.GYOUMU1WebService.PUTDATA.WatchTime"
        value="180" />
 </appSettings>
…
</configuration>