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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 TP1/Extension for .NET Framework 使用の手引


8.1 障害の種類と対処方法

Extension .NETで発生するおそれがある障害の種類とユーザが取る処置を次の表に示します。

表8‒1 障害の種類とユーザの取る処置

障害の種類

障害の内容

Extension .NETの処理

ユーザが取る処置

通信障害

・サーバ障害

・ネットワーク障害

など

  1. 障害発生時の情報をメッセージログファイルに出力します。

  2. 例外をUAPに通知します。

障害原因を調査して取り除くか,または障害回復を待ち,再度処理を実行してください。

必要に応じてOpenTP1の定義の内容を見直してください。

ユーザサーバ障害

・ユーザサーバの起動失敗,または停止失敗

・ユーザサーバダウン

  1. 障害発生時の情報をメッセージログファイルに出力します。

  2. ユーザサーバを異常終了させます。

SPP.NETおよびSUP.NETの処理,または環境を見直してください。

必要に応じてSPP.NETおよびSUP.NETのユーザサービス定義,およびOpenTP1の定義の内容を見直してください。

サーバアプリケーション障害※1

SPP.NETでの例外発生(ユーザ例外)

  1. 障害発生時の詳細情報を.NETエラーログファイルに出力します。

  2. TP1UserExceptionをクライアントUAPに通知します。

SPP.NETの処理,入力データなどを見直してください。

SPP.NETでの例外発生(ユーザ例外以外)

  1. 障害発生時の詳細情報を.NETエラーログファイルに出力します。

  2. TP1RemoteExceptionをクライアントUAPに通知します。

SPP.NETの処理,実行環境などを見直してください。

データ変換障害

・サーバスタブでのデータ変換エラー

・クライアントスタブでのデータ変換エラー

  1. 障害発生時の詳細情報を.NETエラーログファイルに出力します。

  2. TP1MarshalExceptionをクライアントUAPに通知します。

使用している.NETインタフェース定義の内容を見直してください。または,サービス定義およびデータ型定義の内容を見直してください。

マシン環境障害

・ファイル障害

・メモリ不足

など

  1. 障害発生時の情報をメッセージログファイルに出力します。※2

  2. 例外をUAPに通知します。

障害の要因を取り除いてください。

注※1

サーバアプリケーションが.NETインタフェース定義を使用したSPP.NETの場合にだけ発生します。それ以外の場合は通信障害として通知されます。

注※2

メッセージログファイルへの出力や.NETエラーログファイルへの出力で障害が発生した場合は,メッセージログファイルへの出力や.NETエラーログファイルへの出力のエラーを無視して処理を続行します。以降,ログは出力されません。