2.4.1 OpenTP1監視機能を使用したOpenTP1の監視
OpenTP1監視機能とは,OpenTP1監視サービスによってプロセスサービスを監視し,プロセスサービスを無応答状態から自動で復帰させる機能です。HA Toolkitを使用しないOpenTP1システムでも,無応答状態から復帰できます。
OpenTP1監視機能は,OpenTP1監視サービスの正常稼働が前提となります。そのため,OSパニックやCPUの高負荷状態など,OpenTP1が稼働するマシン全体に影響を及ぼす障害に起因するプロセスサービスの無応答については,ユーザの運用で対処する必要があります。
なお,OpenTP1監視機能は,HA Toolkitと併用できます。HA Toolkitを使用した系切り替え構成の場合,プロセスサービスの無応答に加え,マシン全体の障害についても監視および系切り替えによって自動復帰できます。そのため,HA Toolkitを使用したOpenTP1の監視を優先してください。
OpenTP1監視機能の動作(プロセスサービスが無応答状態になった場合)を次の図に示します。
|
- (説明)
-
-
プロセスサービスは,OpenTP1監視サービスへ定期的に稼働報告をします。
-
ハードウェアの障害に起因する一時的なエラーなどによって,プロセスサービスはOpenTP1監視サービスへの稼働報告ができません。
-
OpenTP1監視サービスは,一定時間(これを無応答監視時間と呼びます)内にプロセスサービスからの稼働報告がないため,無応答状態と判断します。
-
OpenTP1監視サービスは,プロセスサービスを強制終了します。
-
再開始(リラン)するため,OpenTP1を強制停止します。
-
Windowsサービスプロセスが,プロセスサービスの終了を検知します。
-
Windowsサービスプロセスが,自動でOpenTP1を再開始(リラン)します。
-
プロセスサービスは,OpenTP1監視サービスへの定期的な稼働報告を再開します。
-
OpenTP1監視機能の運用設計については,「6.9 OpenTP1の監視に関する運用」の説明を参照してください。