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OpenTP1 Version 7 TP1/Messaging 使用の手引


2.2.1 作業の流れ

TP1/Messagingのアプリケーションプログラムを準備する手順について説明します。

TP1/MessagingのアプリケーションプログラムとしてMHP(メッセージ処理プログラム)を作成することができます。MHPの詳細については,マニュアル「OpenTP1 プログラム作成の手引」を参照してください。

アプリケーションの準備の手順を次の図に示します。

図2‒2 アプリケーションの準備の手順

[図データ]

〈この項の構成〉

(1) コーディング

MHPのサービス関数およびメイン関数をC言語,またはCOBOL言語で作成します。コーディングの詳細に関しては,次に示すOpenTP1のマニュアルを参照してください。

(2) MHP環境設定

MHPをTP1/Messagingで実行するための環境を設定します。MHPはTP1/LiNK上でサービスを提供するユーザサーバに当たるものです。MHPの環境設定は,GUI画面から行います。MHP管理画面のユーザサーバ環境設定画面で設定してください。

MHPの環境設定内容を保存すると,それぞれのMHPに対して,スタブソースファイルが作成されます。スタブソースファイルは,%DCDIR%\APLIB\ディレクトリの下に,×××_sstb.cという名称で作成されます。×××はMHPのユーザサーバ名を示します。このスタブソースファイルは,C言語で記述されています。

MHPの環境設定の詳細については,「2.3.1 GUIによる環境設定」を参照してください。

(3) コンパイルとリンケージ

MHPのサービス関数,メイン関数,およびスタブソースファイルをコンパイルし,オブジェクトファイルと,トランザクション制御用オブジェクトファイルをリンケージしてMHPの実行形式ファイルを作成します。実行形式ファイル名は,MHP環境設定画面で設定したプログラム名に拡張子(.EXE)を付けた名称としてください。MHPの実行形式ファイルは%DCDIR%\APLIB\ディレクトリの下に格納してください。

(4) MCFアプリケーションの環境設定

MHPのサービス関数をMCFのアプリケーションとして登録します。MCFアプリケーション名は,MCFで受け取ったメッセージを処理するときに,該当するメッセージを処理するアプリケーションであることを識別する名称です。MCFアプリケーションの環境設定は,GUIの画面のMCF環境設定画面で,MCFアプリケーション環境設定画面またはMCFアプリケーション定義ソース編集で行ってください。

MCF環境設定GUIで環境設定をする場合は,1個以上のMCFアプリケーションを1個のMCFアプリケーショングループとして定義します。このアプリケーショングループ名称は,MCF通信サービスとの対応づけに使います。MCFアプリケーション環境設定の詳細は,「2.3.1 GUIによる環境設定」を参照してください。

コマンドプロンプト画面から,MCFアプリケーション定義ソースファイルを編集して環境設定をする場合は,1個以上のMCFアプリケーションを1個のMCFアプリケーション定義ソースファイルの中で定義してください。MCFアプリケーション定義ソースファイルは,定義変換コマンドを使用してMCFアプリケーション定義オブジェクトファイルに変換する必要があります。この定義オブジェクトファイル名は,MCF通信サービスとの対応づけに使います。詳細については,「2.3.2 定義ソースファイル編集による環境設定」,およびマニュアル「OpenTP1 システム定義」を参照してください。

(5) MCF通信サービスとアプリケーションの対応づけ

MCF通信サービス(TCP/IP通信サービスおよびアプリケーション間通信サービス)がどのアプリケーションを使用するかを定義します。

MCF環境設定GUIで環境設定をする場合は,MCF環境設定GUIを使用します。MCFの通信サービス環境設定画面中のアプリケーショングループ名欄に,MCFアプリケーションの環境設定で定義したMCFアプリケーショングループ名称を設定してください。それによって,通信サービスとアプリケーショングループが対応づけられます。1個のアプリケーショングループを複数の通信サービスに対応づけることができます。MCF通信サービス環境設定の詳細については,「2.3.1 GUIによる環境設定」を参照してください。

定義ソースファイルを編集して環境設定をする場合は,MCF通信構成定義共通部のMCFアプリケーション定義オブジェクトファイル名に,MCFアプリケーション定義ソースファイルから作成した定義オブジェクトファイル名を指定します。それによって,MCF通信サービスとMCFアプリケーション定義ソースが対応づけられます。詳細については,「2.3.2 定義ソースファイル編集による環境設定」,およびマニュアル「OpenTP1 システム定義」を参照してください。

(6) TP1/LiNK起動

TP1/LiNKオペレーションGUIからTP1/LiNKを起動すると,MCF通信サーバ,および自動起動設定されたMHPユーザサーバが引き続き起動されます。詳細については,「3.1 TP1/Messagingの起動と停止」,およびマニュアル「TP1/LiNK 使用の手引」を参照してください。

(7) MHPユーザサーバの起動

MHPユーザサーバを手動起動する場合は,GUI画面のMHP管理画面から起動してください。

詳細については,「3.3 MHPのオペレーション」を参照してください。