Hitachi

OpenTP1 Version 7 分散アプリケーションサーバ TP1/LiNK 使用の手引


4.3.8 MSCSへの設定

MSCS構成でTP1/LiNKを使用するためのクラスタアドミニストレータの設定について説明します。

なお,MSFC(Microsoft Failover Cluster)またはWSFC(Windows Server Failover Clustering)を使用する場合は,その環境に合わせて用語を置き換えてお読みください。

〈この項の構成〉

(1) グループの定義

クラスタアドミニストレータの[ファイル]メニューから[新規作成]をクリックし,次に[グループ]をクリックします。

設定内容

設定例

[名前][説明]を入力します。ここでグループ名称と詳細説明が設定されます。

[名前]:TP1/LiNK

[説明]:TP1/LiNKグループ

優先所有者を定義します。グループのフェールバック許可を設定した場合,優先所有者に設定された順序でフェールバックされます。優先所有者を設定しない場合はフェールバックされません。

node-Aを優先的に所有者にしたい場合は,node-A, node-Bの順に登録します。

(2) リソースの定義

クラスタアドミニストレータの[ファイル]メニューから[新規作成]をクリックし,次に[リソース]をクリックします。

項番

設定内容

設定例

1

物理ディスクリソースを作成します。

Disk Groupがデフォルトで作成されていて,そのグループにリソースとしてディスクドライブが定義されています。したがって,このリソースを先に作成したグループに移動してください。

Disk Group1のリソース「Disk F:」をTP1/LiNKに移動します。

2

IPアドレスリソースを作成します。

  1. 新しいリソース画面で[名前],[説明]を入力することで,リソース名称と詳細説明が設定されます。さらに,[リソースの種類]でIPアドレスを選択し,「グループ」では登録したいグループを選択します。

  2. 実行所有者画面で,実行できる所有者にノードを追加します。

  3. 依存関係画面で,IPアドレスリソースがオンラインになる前にオンラインにする必要があるリソースを登録します。

  4. TCP/IPアドレスパラメタ画面で,[使用するネットワーク]でIPアドレスをバインドしたいネットワークカードを選択してください。[使用するネットワーク]ではネットワークカードに対してインストール時に設定した名称がメニューとして表示されます。

    [アドレス],[サブネットマスク]では,使用したいIPアドレスおよびサブネットマスクを設定してください。

  1. 次のように設定します。

    [名前]:TP1/LiNK_IP

    [説明]:F:ファイル共有用IPアドレス

    [リソースの種類]:IPアドレス

    [グループ]:TP1/LiNK

  2. そのまま次へ進んでください。デフォルトではすべてのノードがすでに追加されています。

  3. そのまま次へ進んでください。IPアドレスと依存関係が必要なリソースはないためです。

  4. 次のように設定します。

    [使用するネットワーク]:Service Network(インストール時に設定した名称がプルダウンメニューとして表示されます)

    [アドレス]:200.10.10.100

    [サブネットマスク]:255.255.255.0

3

汎用サービスリソースを作成します。

  1. 新しいリソース画面で[名前][説明]を入力することでリソース名称と詳細説明が設定されます。さらに,[リソースの種類]で汎用サービスを選択し,[グループ]では登録したいグループを選択します。

  2. 実行所有者画面で,実行できる所有者にノードを追加します。

  3. 依存関係画面で,汎用サービスリソースがオンラインになる前にオンラインにする必要があるリソースを登録します。

  4. 汎用サービスパラメタ画面で,[サービス名]を設定してください。

  5. レジストリの複製画面では,何も設定しないで[完了]をクリックしてください。

  1. 次のように設定します。

    [名前]:TP1/LiNKリソース

    [説明]:TP1/LiNK

    [リソースの種類]:汎用サービス

    [グループ]:TP1/LiNK

  2. そのまま次へ進んでください。デフォルトではすべてのノードがすでに追加されています。

  3. そのまま次へ進んでください。汎用サービスと依存関係が必要なリソースは項番4で変更するためです。

  4. [サービス名]:TP1LiNK

4

依存関係を変更します。

TP1/LiNKリソースは,[IPアドレス]と[共有ディスク]リソースとの依存関係を必要とします。

TP1/LiNKリソースの[プロパティ]−[依存関係の変更]を選択して,[依存関係変更]ダイアログボックスの[IPアドレス]および[共有ディスク]を[利用できるリソース]から[リソースの依存関係]へ移動します。

次のように設定します。

IPアドレス:「TP1/LiNK_IP」

共有ディスク:「Disk F:」

5

TP1/LiNKリソースに異常が発生した場合,現用系のマシンでリトライするか,すぐに待機系に処理を移すかの設定を,リソースのプロパティで行うことができます。

TP1/LiNKリソースの[プロパティ]−[詳細設定]を選択して,すぐに待機系に処理を移したい場合は[しきい値]を0に設定してください。

該当しません。

6

TP1/LiNKリソースの連続異常終了の監視については,グループのプロパティで設定できます。

TP1/LiNKグループの[プロパティ]−[フェールオーバー]を選択して,[しきい値]および[期間]を設定してください。

該当しません。