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OpenTP1 Version 7 分散アプリケーションサーバ TP1/LiNK 使用の手引


1.2.1 アプリケーションでサーバの業務を支援します

TP1/LiNKでは,次のような使いやすいアプリケーションプログラムを作れます。

〈この項の構成〉

(1) アプリケーションを作成することで,多様な業務処理に対応できます

TP1/LiNKを使ったサーバでは,業務処理をアプリケーションとして作成するので,オペレータの操作だけでは対応できない複雑な処理ができます。アプリケーションではデータベースへのアクセス以外の処理(クライアントの認証,クライアントへ送信するデータの加工など)もできるので,業務に合わせてきめ細かいサービスをクライアントへ提供できます。

さらに,TP1/LiNKを使うと,異なるマシン間のアプリケーションをリモートプロシジャコールで連携させて,分散した処理を一つの業務にできます。サーバの処理はアプリケーション単位に分かれているので,作成したアプリケーションの業務を拡張するときにも柔軟に対応できます。

(2) サーバの負荷を調整して,効率良く業務を処理できます

複数のアプリケーションを起動することでサーバの負荷が増え過ぎると,各アプリケーションの処理性能は向上しません。

TP1/LiNKでは,アプリケーションのプロセスを効率良く振り分けたり(スケジュール機能),負荷に応じて実行領域を増やしたり減らしたり(マルチサーバ機能)できます。そのため,プロセスが増え過ぎてサーバの性能が下がるのを避けられます。したがって,複数のクライアントからサービスを要求されたときでも安定した応答ができます。

(3) 業務の開始と終了を,柔軟に操作できます

TP1/LiNKを使ったサーバでは,アプリケーションの業務をTP1/LiNKと一緒に開始させることができます。TP1/LiNKの稼働中に任意に開始または終了させることもできます。そのため,アプリケーションとして作成した定型業務の開始と終了を,オペレータの操作で管理できます。

さらに,業務の都合でTP1/LiNKを開始し直しても,前回のアプリケーションの状態を引き継ぐこともできます。

TP1/LiNKを使うと,このような柔軟な運用がオペレータの操作でできます。