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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 テスタ・UAPトレース使用の手引


3.1.2 テスタサービス定義

定義ファイル$DCCONFPATH/utoを作成し,テスタサービス定義を定義します。

〈この項の構成〉

(1) 形式

(a) set形式

〔set uto_server_count=最大テスト用ユーザサーバ数〕
〔set max_trace_file_size=最大トレースファイル容量〕
〔set max_message_file_size=最大MCF送信メッセージファイル容量〕
〔set watch_time=最大応答待ち時間〕
〔set rpc_trace=Y|N〕
〔set rpc_trace_name="RPCトレース情報を取得するファイル名"〕
〔set rpc_trace_size=RPCトレース情報を取得するファイルのサイズ〕

(b) コマンド形式

{{〔utoterm〔-p OSITP|other〕論理端末名称〕}}

(2) 機能

オンラインテスタサービスを実行するための環境を定義します。

(3) 説明

(a) setの形式オペランド

  • uto_server_count=最大テスト用ユーザサーバ数

    〜〈符号なし整数〉((1〜240))《64》

    オンラインテスタのテスト対象として起動するユーザサーバ数を指定します。

  • max_trace_file_size=最大トレースファイル容量

    〜〈符号なし整数〉((0〜2000000))《64》(単位:キロバイト)

    UAPトレース情報を取得するトレースファイルの最大容量を指定します。ただし,トレースファイルは128バイトのヘッダ(管理情報)を持つため,その大きさを加えた値を指定します。

    0を指定した場合には,オンラインテスタはUAPトレース情報をファイルに取得しません。

    なお,トレースファイルはテストユーザIDごとに最大二つ作成します。これは,トレースファイルが満杯になった場合にトレース情報が消えるのを防ぐためです。

    トレースファイルが満杯になると,そのたびにトレース情報の退避や満杯になったトレースファイルの削除が必要になります。最大トレースファイル容量には,できるだけ満杯にならない容量を指定してください。

    OpenTP1システムでトレースファイルとして使用する最大容量は,次の式で表されます。

    トレースファイルの最大容量

    =max_trace_file_sizeオペランドの指定値×2×ユーザ数×1024バイト

  • max_message_file_size=最大MCF送信メッセージファイル容量

    〜〈符号なし整数〉((0〜2000000))《64》(単位:キロバイト)

    オンラインテスタのMCFシミュレート機能使用時,次に示す関数で送信するメッセージを格納する,MCF送信メッセージファイルの最大容量を指定します。

    • dc_mcf_send関数

    • dc_mcf_reply関数

    • dc_mcf_sendsync関数

    • dc_mcf_sendrecv関数

    • dc_mcf_execap関数

    ただし,各送信メッセージは128バイトの管理データを持ち,MCF送信メッセージファイルは128バイトのヘッダ(管理情報)を持つため,その大きさを加えた値を指定します。

    0を指定した場合には,オンラインテスタは送信メッセージをファイルに取得しません。

    なお,MCF送信メッセージファイルはテストユーザIDごとに作成するため,OpenTP1システムでMCF送信メッセージファイルとして使用する最大容量は,次の式で表されます。

    MCF送信メッセージファイルの最大容量

    =max_message_file_sizeオペランドの指定値×ユーザ数×1024バイト

  • watch_time=最大応答待ち時間

    〜〈符号なし整数〉((0〜65535))(単位:秒)

    RPCを使用してプロセス間で通信する場合,サービス要求を送信してからサービスの応答が返るまでの待ち時間の最大値を指定します。

    OpenTP1の終了処理では,このオペランドで指定した時間,終了処理を待ち合わせる場合があります。このため,大きな値を指定した場合,OpenTP1の終了処理に時間が掛かるときがあります。

    指定時間を過ぎても応答がない場合は,RPCは送受信タイムアウトとしてエラーリターンします。

    0を指定した場合は,応答を受信するまで待ち続けます。0を指定した場合,OpenTP1が終了しないときがあります。

    省略した場合は,システム共通定義のwatch_timeオペランドの値が仮定されます。

  • rpc_trace=Y|N

    RPCトレースで情報を取得するかどうかを指定します。

    Y:情報を取得します。

    N:情報を取得しません。

    省略した場合は,システム共通定義のrpc_traceオペランドの値が仮定されます。

  • rpc_trace_name="RPCトレース情報を取得するファイル名"

    〜〈パス名〉

    RPCトレース情報を取得するファイルのパス名を指定します。

    パス名のうち,RPCトレースを取得するファイル名(デフォルトはrpctr)の最大長は,13文字です。

    パス名に環境変数を指定する場合,パス名の先頭に環境変数を指定してください(指定例 $DCDIR/tmp/ファイル名)。

    省略した場合は,システム共通定義のrpc_trace_nameオペランドの値が仮定されます。

  • rpc_trace_size=RPCトレース情報を取得するファイルのサイズ

    〜〈符号なし整数〉((1024〜2147483648))(単位:バイト)

    RPCトレース情報を取得するファイルのサイズを指定します。

    省略した場合は,システム共通定義のrpc_trace_sizeオペランドの値が仮定されます。

(b) コマンド形式

次の項に記述しています。