prcdlpath
形式
prcdlpath {-d | 追加パス名〔:追加パス名〕…}
機能
サービス関数動的ローディング機能に使用するUAP共用ライブラリのサーチパスに指定した追加パス名を追加し,サーチパス名を変更します。
このコマンドを実行すると,サーチパス変更前のユーザサーバと,サーチパス変更後に起動されたユーザサーバが併存することになります。このような状態が望ましくない場合は,ユーザが責任を持って,該当するユーザサーバを終了してから,サーチパスを変更してください。
オプション
●-d
prcdlpathコマンドで設定した追加パス名を無効化します。
コマンド引数
●追加パス名 〜〈パス名〉
追加パス名を指定します。追加パス名は,絶対パスで指定してください。
追加パス名は,複数指定できます。複数の追加パス名を指定するときは,追加パス名と追加パス名との間を':'で区切ります。
なお,環境変数を使用した場合は,環境変数展開後の追加パス名で最大255文字指定できます。
出力メッセージ
メッセージID |
内容 |
出力先 |
---|---|---|
KFCA00710-E |
共用メモリを使用できません |
標準エラー出力 |
KFCA00712-E |
予期しないエラーが発生しました |
標準エラー出力 |
KFCA00735-E |
サーチパスの保存に失敗しました |
標準エラー出力 |
KFCA00750-E |
メモリ不足です |
標準エラー出力 |
KFCA00751-E |
コマンドの文法が間違っています |
標準エラー出力 |
KFCA00755-E |
プロセス間通信ができません |
標準エラー出力 |
KFCA00756-E |
引数が誤っています |
標準エラー出力 |
KFCA00757-E |
ファイルがありません |
標準エラー出力 |
KFCA00758-E |
ディレクトリではありません |
標準エラー出力 |
KFCA00774-I |
メッセージヘルプ |
標準出力 |
注意事項
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prcdlpathコマンドで指定する追加パス名は,OSのライブラリサーチパス(環境変数)の先頭に追加される形で,この環境変数に設定されます。このため,サービス関数動的ローディング機能でUAP共用ライブラリを検索する場合,prcdlpathコマンドで指定した追加パス名が示すディレクトリを最初に検索します。この場合,そのディレクトリにUAP共用ライブラリがなかったとき,サーチパスに元々設定されていたディレクトリに存在する,UAP共用ライブラリが読み込まれることがあります。
-
prcdlpathコマンドで指定した追加パス名が有効になるUAPは,SPPとMHPだけです。
-
prcdlpathコマンドで指定した追加パス名が有効になる範囲は,UAPプロセスの起動時から終了時までです。
次に,ライブラリサーチパスを読み込むときの例を示します。この例では,OpenTP1のサービス関数動的ローディング機能を使用してlibusr.soを読み込もうとすると,(b)のlibusr.soが読み込まれます。
- (例)
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UAP共用ライブラリが存在するディレクトリ:
/OpenTP1/aplib/libusr.so …(a)
/usr/aplib/libusr.so …(b)
OSのライブラリサーチパス(環境変数):/OpenTP1/aplib
prcdlpathコマンドで設定した追加パス名:/usr/aplib
-
OpenTP1の誤動作を避けるために,追加パス名が示すディレクトリに存在するライブラリ名が,OpenTP1が提供するライブラリ群($DCDIR/libの下)のライブラリ名と重複しないようにしてください。
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prcdlpathコマンドを繰り返し実行した場合,有効になる追加パス名は最後に実行したprcdlpathコマンドで設定した追加パス名だけです。以前にprcdlpathコマンドで設定した追加パス名に加えて,新たに追加パスを設定したい場合は,prcdlpathlsコマンドで現在設定されているパスを確認し,そのパスを追加パス名に含めた上で,再度prcdlpathコマンドを実行してください。