namchgfl
形式
namchgfl 〔-n〕 〔-d 〔-t コネクション確立監視時間〕〕 〔-e〕
機能
OpenTP1のドメイン構成を,OpenTP1の動作中に変更します。all_nodeおよびall_node_exのドメイン定義ファイルに,変更後のドメイン構成(ノードの並び)を定義してください。その後,このコマンドを実行してください。コマンド正常終了後にドメイン定義ファイルのドメイン構成が有効になります。ドメイン定義ファイルの詳細については,「3.10.1(2) namchgflコマンドを使用したドメイン構成の変更」を参照してください。
このコマンドは,システム共通定義のname_domain_file_useオペランドにYを指定した場合だけ使用できます。name_domain_file_useオペランドにNを指定した場合,このコマンドはエラーになります。また,OpenTP1が動作中のときだけこのコマンドを実行できます。
オプション
●-n
このオプションを指定した場合,共用メモリを変更しません。
このオプションは,共用メモリを変更しないで,all_nodeのドメイン定義ファイルに指定しているノードが共用メモリ中のネームサービスが管理する領域に格納できるかどうかの確認だけをしたいときに指定します。-eオプションを指定した場合は,all_node_exのドメイン定義ファイルに指定しているノードも確認対象になります。共用メモリの領域に格納しきれない場合,標準エラー出力にメッセージを出力します。
システム共通定義に指定したall_nodeオペランド,およびall_node_exオペランドのノードについては確認できません。
●-d
all_nodeのドメイン定義ファイルに指定しているノードの起動状況を確認する場合,指定します。すべてのノードが起動していて,さらに共用メモリ中のネームサービスが管理する領域に,all_nodeのドメイン定義ファイルに指定しているノードを格納できる場合だけ,ドメイン構成を変更します。-eオプションを指定した場合は,all_node_exのドメイン定義ファイルに指定しているノードも確認,変更対象になります。
未起動のノードがある場合,未起動のノードのノード情報を標準出力へ表示します。ただし,起動状況によって,各ノードのサービス情報を格納した領域から,サービス情報を削除したり,RPC抑止リストを登録/除外したりはしません。all_nodeのドメイン定義ファイル,およびall_node_exのドメイン定義ファイルに,未起動のノードがない場合(ノードが一つも指定されていないか,またはすべてのノードを起動状態と確認した場合)は,ノード情報にはヘッダ部分も含め何も出力しません。
システム共通定義に指定したall_nodeオペランド,およびall_node_exオペランドのノードについては確認および変更できません。
ドメイン定義ファイルに指定しているノードに未起動のノードがあっても共用メモリを変更したい場合は,このオプションを指定しないでください。
●-t コネクション確立監視時間 〜〈符号なし整数〉((1〜65535))《8》(単位:秒)
指定した時間内に起動を確認できないOpenTP1ノードを未起動と判断します。
確認,または確認と変更をする場合の指定方法について次に示します。
共用メモリの 領域サイズ確認 |
ノードの 起動状況確認 |
共用メモリの 変更 |
指定方法 |
---|---|---|---|
○ |
× |
× |
namchgfl -n |
○ |
○ |
× |
namchgfl -n -d |
○ |
× |
○ |
namchgfl |
○ |
○ |
○※ |
namchgfl -d |
●-e
all_nodeのドメイン定義ファイル,およびall_node_exのドメイン定義ファイルに指定されたノードを,起動確認およびドメイン構成変更の対象にします。このオプションを指定しない場合,all_nodeのドメイン定義ファイルに指定されたノードだけを,起動確認およびドメイン構成変更の対象にします。
出力形式
「namchgfl -d -e」と指定した場合の出力形式を次に示します。
all_node 情報 No.| 未起動ノード | ポート番号 aaa|bb....bb | ccccc aaa|bb....bb | ccccc all_node_ex 情報 No.| 未起動ノード | ポート番号 aaa|bb....bb | ccccc aaa|bb....bb | ccccc
-
aaa:ノードの項目番号(整数3文字以内)
-
bb....bb:未起動のノード名(英数字32文字以内)
ドメイン定義ファイルに指定しているノードのうち,未起動のノード名を出力します。
-
ccccc:未起動のノードのポート番号(整数5文字以内)
出力メッセージ
メッセージID |
内容 |
出力先 |
---|---|---|
KFCA00654-E |
定義ファイルに指定したall_nodeの数が許容範囲を超えています |
標準エラー出力 |
KFCA00655-E |
定義ファイルに指定したall_node_exの数が許容範囲を超えています |
標準エラー出力 |
KFCA00656-E |
指定されたノード名に誤りがあります |
標準エラー出力 |
KFCA00657-E |
指定されたポート番号に誤りがあります |
標準エラー出力 |
KFCA00658-W |
重複するノード情報が定義されています |
標準エラー出力 |
KFCA00659-I |
コマンド(namchgfl)を開始しました |
標準出力 |
KFCA00660-I |
起動確認(namchgfl)を開始しました |
標準出力 |
KFCA00661-I |
起動確認(namchgfl)を終了しました |
標準出力 |
KFCA00662-I |
ドメイン構成の書き換え(namchgfl)を終了しました |
標準出力 |
KFCA00663-E |
name_domain_file_useにNを指定しているため,コマンド(namchgfl)をできません |
標準エラー出力 |
KFCA00665-E |
解析処理中にエラーが発生しました |
標準エラー出力 |
KFCA00666-E |
指定されたノード名は未定義です |
標準エラー出力 |
KFCA00669-W |
ディレクトリが存在しません。オペランドが指定されていないとして,処理を続行します |
標準エラー出力 |
KFCA00670-I |
ノードが指定されていません。自ノードだけで構成するOpenTP1システムとして続行します |
標準出力 |
KFCA00671-I |
ドメイン定義ファイルに指定されたノードの確認(namchgfl)を終了しました |
標準出力 |
KFCA00672-E |
コマンド(namchgfl)が異常終了しました |
標準エラー出力 |
KFCA33600-E |
ノード自動追加機能を使用しているノードでコマンド(namchgfl)は実行できません |
標準エラー出力 |
KFCA33619-E |
ネームサービス起動中のため,(namchgfl)コマンドが受け付けられません |
標準エラー出力 |
注意事項
-
namchgflコマンドを実行すると,ノード数を増やして大きな構成にできます。OpenTP1起動時より増やせるノード数は,次のとおりです。
-
all_node
システム共通定義のall_node_extend_numberオペランドに指定した値(省略値は64)まで増やせます。
-
all_node_ex
システム共通定義のall_node_ex_extend_numberオペランドに指定した値(省略値は64)まで増やせます。
-
-
all_nodeのドメイン定義ファイルからノードを削除する場合は,そのノードのSPPをすべて停止してから,namchgflコマンドを実行してください。SPP起動中にノードを削除した場合は,トランザクション処理などで障害が発生するおそれがあります。
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次のどれかの場合は,KFCA00672-Eメッセージを出力してコマンドが異常終了します。
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コマンド引数の指定に誤りがある。
-
ドメイン定義ファイルに指定した内容に誤りがある。
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ドメイン定義ファイルに指定したノードが,共用メモリ中のネームサービスが管理する領域に格納しきれない。
-
ドメイン定義ファイルに指定したノードのうち,未起動と判断されたノードが一つ以上ある。
-
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ノード自動追加機能を使用しているマネジャノードおよびエージェントノードでは,namchgflコマンドは実行できません。実行した場合はエラーとなり,KFCA33600-Eメッセージが出力されます。