filmkfs
形式
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キャラクタ型スペシャルファイルの場合
filmkfs -s セクタ長 -n 容量 -l 最大ファイル数 〔-t OpenTP1ファイルシステム形式〕 〔-v OpenTP1ファイルシステム名〕 スペシャルファイル名
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通常ファイルの場合
filmkfs〔-r〕 -n 容量 -l 最大ファイル数 〔-t OpenTP1ファイルシステム形式〕 〔-v OpenTP1ファイルシステム名〕 通常ファイル名
機能
指定したハードディスクのパーティション,または通常ファイルを,OpenTP1ファイルシステム用に初期設定します。初期設定は,OpenTP1ファイルシステムとして通常ファイル,またはパーティションを割り当てるときに一度だけ行います。
filmkfsコマンドを実行できるのは,キャラクタ型スペシャルファイルの場合,スーパユーザ,またはキャラクタ型スペシャルファイルの所有者です。通常ファイルの場合は,スーパユーザ,または通常ファイルを作成するディレクトリに書き込みを許可されているユーザです。通常ファイルがすでに存在する場合は,スーパユーザ,または通常ファイルの所有者です。
オプション
●-r
ユーザに確認を求めないで初期化します。そのため,指定した通常ファイルがすでにある場合,そのファイルの内容は失われます。
-rオプションの指定を省略すると,指定した通常ファイルがすでにある場合,初期化するかどうか,確認を求められます。
●-s セクタ長
OpenTP1ファイルシステムを構築するハードディスクのセクタ長を指定します。
-sオプションには,キャラクタ型スペシャルファイルに対応するディスクのセクタ長を指定してください。なお,指定できる最大のセクタ長は4,096バイトです。不正なセクタ長を指定した場合は,引数の指定誤り,I/Oエラーなどのエラーメッセージを出力して,filmkfsコマンドの処理が失敗します。
ハードディスクのセクタ長が4,096バイトの場合,07-07以前のOpenTP1ではOpenTP1ファイルシステムを作成できません。
なお,通常ファイルの場合,-sオプションは指定できません。通常ファイルでOpenTP1ファイルシステムを作成した場合のセクタ長は512バイトです。
●-n 容量 〜((1〜65535))(単位:メガバイト)
OpenTP1ファイルシステムとして割り当てる容量をメガバイトで指定します。
-nオプションに4095を超える値を指定する場合,必ず-tオプションにtype2を指定してください。-tオプションの指定を省略すると,コマンドエラーとなります。なお,4095を超える値は64ビット版の場合だけ指定できます。
-nオプションには,キャラクタ型スペシャルファイルの容量以下の値を指定してください。ディスクボリューム,またはパーティションの容量より大きな値を指定すると,容量不足,I/Oエラーなどのエラーメッセージを出力して,filmkfsコマンドの処理が失敗します。
●-l 最大ファイル数 〜((1〜4096))
OpenTP1ファイルシステム内に作成するファイル数の上限を指定します。
●-t OpenTP1ファイルシステム形式 〜《type1》
初期設定するOpenTP1ファイルシステムの形式を指定します。このオプションは,64ビット版の場合だけ指定できます。
type1:TP1/Server Base 07-07以前からサポートしている形式
type2:大規模システムにも対応可能な形式
type2形式の詳細については,「4.1.12 OpenTP1ファイルシステムの形式【64ビット版限定】」を参照してください。
TP1/Server Base 07-07以前と同じ形式のOpenTP1ファイルシステムを初期設定する場合は,-tオプションの指定を省略するか,-tオプションにtype1を指定してください。
OpenTP1ファイルシステム形式は,-Tオプションを指定したfilstatfsコマンドで確認できます。
●-v OpenTP1ファイルシステム名 〜〈1〜8文字のOpenTP1ファイル名〉
OpenTP1ファイルシステムに付ける名称を指定します。
-vオプションの指定を省略すると,OpenTP1ファイルシステムに名称が付きません。
コマンド引数
●スペシャルファイル名 〜〈パス名〉
初期化するスペシャルファイルの名称を指定します。
指定するファイルはキャラクタ型スペシャルファイルです。
●通常ファイル名 〜〈パス名〉
初期化する通常ファイルの名称を指定します。
注意事項
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容量不足,I/Oエラーなどのエラーメッセージを出力して,filmkfsコマンドの処理が失敗した場合,OpenTP1管理者は,OpenTP1ファイルシステムの容量を正確に計算して,ディスクを割り当てる必要があります。
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OpenTP1ファイルシステムにキャラクタ型スペシャルファイルを指定する場合,UNIXファイルシステムとして使用しているパーティションを指定しないでください。
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OpenTP1ファイルシステム領域名に指定できる長さは49文字までです。49文字を超えるOpenTP1ファイルシステム領域名を指定した場合,KFCA01574-Eメッセージを出力します。
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OpenTP1ファイルシステムの信頼性を確保したい場合,キャラクタ型スペシャルファイルを使用する必要があります。
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type2形式のOpenTP1ファイルシステムは,TP1/Server Base 07-07以前のシステムでは使用できません。