4.1.12 OpenTP1ファイルシステムの形式【64ビット版限定】
TP1/Server Base 07-50から,大規模システム向けのOpenTP1ファイルシステム形式がサポートされました。
形式を区別するため,07-50からサポートしたOpenTP1ファイルシステムの形式をtype2,07-07以前からサポートしているOpenTP1ファイルシステムの形式をtype1といいます。
type2形式のOpenTP1ファイルシステムには次の特徴があります。
-
4096メガバイト以上のOpenTP1ファイルシステム領域を作成できる(上限は65535メガバイト)
-
ラージユーザID(65535を超えるユーザID)を使用したOpenTP1ファイルシステム領域およびOpenTP1ファイルを作成できる
OpenTP1ファイルシステムの各形式の仕様について,次の表に示します。
項目 |
形式 |
|
---|---|---|
type1 |
type2(推奨) |
|
最大容量 |
4095メガバイト |
65535メガバイト |
最大OpenTP1ファイル数 |
4096 |
4096 |
最大OpenTP1ファイル名長 |
14バイト |
14バイト |
最大ユーザID |
65535 |
2147483632 |
(1) 作成方法
type2形式のOpenTP1ファイルシステムを作成するには,filmkfsコマンドの-tオプションにtype2を指定して作成してください。
type1形式のOpenTP1ファイルシステムを作成する場合は,-tオプションの指定を省略するか,-tオプションにtype1を指定してください。
OpenTP1ファイルシステムの見積もり式については,「付録K OpenTP1ファイルシステムの見積もり式」を参照してください。
(2) 形式確認方法
filstatfsコマンドに-Tオプションを指定して実行すると,OpenTP1ファイルシステムの形式を確認できます。
(3) type1形式からtype2形式への移行
type1形式のOpenTP1ファイルシステムをtype2形式に移行する手順を次に示します。
-
移行元のOpenTP1ファイルシステムをfilbkupコマンドでバックアップします。
-
移行先のOpenTP1ファイルシステムをfilmkfsコマンドの-tオプションにtype2を指定して作成します。
-
filrstrコマンドで,1.で取得したバックアップファイルを2.で作成したOpenTP1ファイルシステムにリストアします。
(4) バックアップとリストア
バックアップ元のOpenTP1ファイルシステム形式とリストア先のOpenTP1ファイルシステム形式に違いがあると,リストアできないことがあるため,ご注意ください。
バックアップしたtype1形式のOpenTP1ファイルシステムをtype2形式のOpenTP1ファイルシステム領域にリストアすることはできますが,その逆のリストアはエラーとなります。ただし,filrstrコマンドに-fオプションを指定することで,ラージユーザIDを使用していない場合に限り,リストアできます。
形式の違いによるリストア成否を次の表に示します。
バックアップ元のOpenTP1ファイルシステム形式 |
リストア先のOpenTP1ファイルシステム形式 |
||
---|---|---|---|
type1 |
type2 |
||
type1 |
○ |
○ |
|
type2 |
ラージユーザID未使用 |
△ |
○ |
ラージユーザID使用 |
× |
○ |
- (凡例)
-
○:リストアできます。
△:デフォルトではリストアできません。-fオプションを指定してください。
×:リストアできません。
(5) 注意事項
-
type2形式のOpenTP1ファイルシステムはTP1/Server Base 07-07以前のシステムでは使用できません。系切り替え構成でtype2形式のOpenTP1ファイルシステムを使用する場合は,実行系だけでなく待機系も07-50以降を使用してください。
-
バックアップしたtype2形式のOpenTP1ファイルシステムをTP1/Server Base 07-07以前のシステムにリストアすることはできません。