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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


rpcdump

〈このページの構成〉

名称

RPCトレースの出力

形式

rpcdump 〔{-r|-m}〕 〔{-c|-f}〕 〔-d 電文長〕
        〔-t 〔開始〕〔,終了〕〕
        〔-s サービスグループ名〔,サービス名〕…〕
        〔-b ノード識別子〔,ノード識別子〕…〕
        〔-v サーバ名〔,サーバ名〕…〕
        〔-p プロセスID〔,プロセスID〕…〕
        〔-x xid〔,xid〕…〕
        〔-n 〔開始トレース番号〕〔,終了トレース番号〕〕
        〔RPCトレースファイル名〕

機能

指定したRPCトレースファイルのトレース情報を編集して,標準出力に出力します。

オプション

●-r

編集した結果をRPCトレースファイルの形式で出力します。

●-m

RPCトレースの概要情報を出力します。

このオプションを指定すると,-c,-f,および-dオプションの指定は無効になります。

●-c

コール元とコール先のコール関係を抽出して編集し,コール関係にあるトレース情報単位に出力します。トレース情報単位の出力順序は,ほかのオプションの出力条件に従って時系列にソートした順序です。

ほかのオプションを指定して抽出されたトレース情報とコール関係にあるトレース情報は,ほかのオプションの出力条件に合わなくても出力されます。

●-f

RPCの一連のフローを抽出して編集し,ネスト関係にあるトレース情報単位に出力します。トレース情報単位の出力順序は,ほかのオプションの出力条件に従って時系列にソートした順序です。

ほかのオプションを指定して抽出されたトレース情報と同一のフロー内のトレース情報は,ほかのオプションの出力条件に合わなくても出力されます。

-c,および-fオプションを両方とも指定をしないと,RPCトレース情報が時系列に表示されます。

●-d 電文長  〜((0〜4096))

指定した長さの電文の内容を出力します。

このオプションの指定を省略すると,すべての電文の内容が出力されます。

●-t 〔開始〕〔,終了〕

トレース情報の出力範囲をトレース取得日時で指定します。

開始には,出力を開始する日時を指定します。終了には出力を終了する日時を指定します。

開始,および終了は,1970年1月1日0時0分0秒から当年当月当日の現在時刻までの範囲で指定します。

開始,または終了のどちらか一方を必ず指定してください。開始の指定を省略すると,RPCトレースファイルの先頭から指定した終了時刻までが出力範囲になります。終了の指定を省略すると,指定した開始時刻からRPCトレースファイルの最後までが出力範囲になります。

開始,および終了は,「hhmmss〔MMDD〔YYYY〕〕」の形式で指定します。

hh:時(00≦hh≦23)

指定を省略できません。

mm:分(00≦mm≦59)

指定を省略できません。

ss:秒(00≦ss≦59)

指定を省略できません。

MM:月(01≦MM≦12)

指定を省略できます。

DD:日(01≦DD≦31)

指定を省略できます。

YYYY:年(1970からの西暦を4けたで指定します)

指定を省略できます。

注※

開始,または終了の「年」の指定を省略した場合は,当年の指定月日時刻と見なされます。「年,月,日」の指定を省略した場合,当年当月当日の指定時刻と見なされます。「月,日」,「月」,または「日」だけを省略することはできません。省略した場合はオプションエラーになります。「月」または「日」を省略したい場合は,「年」,「月」,「日」のすべてを省略してください。

-tオプションの指定を省略すると,指定したファイル内のすべての情報を編集出力します。

●-s サービスグループ名〔,サービス名〕  〜〈1〜31文字の識別子〉

特定のサービスのコール先トレース情報も含めたトレース情報を編集して出力する場合,サービスグループ名,およびサービス名を指定します。

サービスグループに複数のサービスを指定できます。複数のサービスを指定する場合,サービス名とサービス名との間をコンマ(,)で区切ります。

サービス名の指定を省略すると,指定したサービスグループのすべてのサービスのトレース情報が編集されて出力されます。

サービス名だけを指定することはできません。

XATMIリクエスト/レスポンス型通信のサービスを指定する場合,サービスグループ名にはSPPのサービス定義で指定した名称を指定します。XATMI会話型通信のサービス名は指定できません。

●-b ノード識別子  〜〈4文字の識別子〉

指定したノード識別子のOpenTP1ノードで取得したトレース情報を出力します。システム共通定義に指定したノード識別子を指定してください。

複数のノード識別子を指定する場合は,ノード識別子名とノード識別子名との間をコンマ(,)で区切ります。

●-v サーバ名  〜〈1〜8文字の識別子〉

指定したサーバで取得したトレース情報を出力します。

複数のサーバ名を指定する場合は,サーバ名とサーバ名との間をコンマ(,)で区切ります。

●-p プロセスID  〜((0〜2147483647))

指定したプロセスで取得したトレース情報を出力します。

複数のプロセスを指定する場合は,プロセスIDとプロセスIDとの間をコンマ(,)で区切ります。

●-x xid  〜〈1〜8けたの16進数字〉((0〜ffffffff))

指定したグローバルトランザクション識別子のシーケンシャル番号のトレース情報が出力されます。

複数のxidを指定する場合は,xidとxidとの間をコンマ(,)で区切ります。

●-n 〔開始トレース番号〕〔,終了トレース番号〕  〜((1〜2147483647))

開始トレース番号から終了トレース番号までのトレース情報を出力します。

トレース番号とは,RPCトレースファイル内のトレース情報の通番です。

開始トレース番号の指定を省略すると,RPCトレースファイルの先頭から指定した終了トレース番号までが出力範囲となります。

終了トレース番号の指定を省略すると,指定した開始トレース番号からRPCトレースファイルの最後までが出力範囲となります。

開始トレース番号,または終了トレース番号のどちらか一方は,必ず指定してください。

コマンド引数

●RPCトレースファイル名  〜〈パス名〉

トレース情報を編集するRPCトレースファイルの名称を指定します。次のどれかの名称を指定してください。

  • システム共通定義,またはユーザサービス定義のrpc_trace_nameで指定したファイルの名称

  • rpcmrgコマンドの実行結果を格納したファイルの名称

  • -rオプション指定のrpcdumpコマンドの実行結果を格納したファイルの名称

このコマンド引数の指定を省略すると,$DCDIR/spool/rpctrから編集されて出力されます。

なお,パス名に含まれるRPCトレースファイルの名称(デフォルト:rpctr)の最大長は,13文字です。

出力形式

●-mオプションを指定した場合

[図データ]

●-r,および-mオプションを両方とも指定しない場合

[図データ]

注※

コンテナ内ではPodに割り当てられたIPアドレスを出力します。このIPアドレスはOpenTP1システム内の通信には使用しません。送信元または受信先のどちらか,もしくは両方がコンテナ内のノードの場合,OpenTP1システム内の通信に使用するIPアドレスについては,システム共通定義のipc_response_hostオペランドの説明を参照してください。

出力メッセージ

メッセージID

内容

出力先

KFCA00308-E

RPCトレースファイルにデータがありません

標準エラー出力

KFCA00310-E

指定したRPCトレースファイルはありません

標準エラー出力

KFCA00312-E

RPCトレースファイルに対するアクセスエラーが発生しました

標準エラー出力

KFCA00314-I

ヘルプメッセージ

標準出力

KFCA00352-E

RPCトレースファイルのデータが正しくありません

標準エラー出力

注意事項