scdbufgrp
形式
scdbufgrp -g スケジュールバッファグループ名 {〔-s メッセージ格納バッファ使用制限サイズ〕| 〔-p メッセージ格納バッファ使用制限率〕}
機能
メッセージ格納バッファプールを共用するユーザサーバの集合をスケジュールバッファグループといいます。ユーザサーバは,スケジュールバッファグループごとにメッセージ格納バッファプールを共用します。
ユーザサービス定義では,このユーザサーバを所属させるスケジュールバッファグループを指定します。
また,このユーザサーバがメッセージ格納バッファプール内で使用するバッファサイズの上限を設定できます。
なお,ソケット受信型のユーザサーバでは,このコマンドを指定しても無視されます。また,キュー受信型のユーザサーバでは,ユーザサービス定義のmessage_store_buflenオペランド,およびmessage_cell_sizeオペランドを指定しても無視されます。
オプション
●-g スケジュールバッファグループ名
〜〈1〜8文字の識別子〉
このユーザサーバを所属させる,スケジュールバッファグループの名称を指定します。
スケジュールバッファグループ名は,スケジュールサービス定義のscdbufgrp定義コマンドで指定した名称を指定してください。
●-s メッセージ格納バッファ使用制限サイズ
〜〈符号なし整数〉((512〜1610612736))(単位:バイト)
このユーザサーバが使用するメッセージ格納バッファの使用制限サイズを指定します。-pオプションとは同時に指定できません。MHPの場合,この指定は無視されます。
この指定値を超えてメッセージをメッセージ格納バッファに格納しようとした場合,dc_rpc_call関数はDCRPCER_NO_BUFS(バッファ不足)でエラーリターンします。
スケジュールバッファグループのメッセージ格納バッファサイズを超過した値は指定しないでください。超過した値を指定した場合,または指定可能範囲外の値を指定した場合,ユーザサービス起動時にエラーとなります。
スケジュールバッファグループに属するユーザサーバの,メッセージ格納バッファ使用制限サイズの総計が,スケジュールバッファグループのメッセージ格納バッファサイズを超えても問題ありません。
このオペランドの指定値には,スケジュールサービス定義のscdbufgrp定義コマンドの-lオプションで指定するメッセージ格納バッファセル長(省略時は512バイト)の整数倍となる値を指定します。指定した値が-lオプションでの指定値の整数倍でない場合は,-lオプションでの指定値の整数倍に切り下げた値が仮定されます。切り下げた結果,値が0になった場合はユーザサーバの起動を中止します。
-s オプションで定義エラーが発生した場合,KFCA00830-Eメッセージを出力し,ユーザサーバの起動を中止します。
●-p メッセージ格納バッファ使用制限率
〜〈符号なし整数〉((1〜100))(単位:%)
このユーザサーバが使用するメッセージ格納バッファ使用制限率を指定します。このユーザサーバが所属する,スケジュールバッファグループのメッセージ格納バッファプール全体のサイズのうち,何%まで使用できるかを指定します。
-sオプションとは同時に指定できません。MHPの場合,この指定は無視されます。
この指定値を超えてメッセージをメッセージ格納バッファに格納しようとした場合,dc_rpc_call関数はDCRPCER_NO_BUFS(バッファ不足)でエラーリターンします。
指定範囲外の値を指定した場合,ユーザサービス起動時にエラーとなります。
このオペランドの指定値により計算されたメッセージ格納バッファ使用制限サイズの値が,所属するスケジュールバッファグループのメッセージ格納バッファセル長の整数倍でない場合は,メッセージ格納バッファ使用制限サイズは整数倍に切り下げた値になります。切り下げた結果,値が0になった場合はユーザサーバの起動を中止します。
-pオプションで定義エラーが発生した場合,KFCA00830-Eメッセージを出力し,ユーザサーバの起動を中止します。
注意事項
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-sオプションおよび-pオプションの指定値によって,メッセージ格納バッファにサービス要求が登録できない場合には,KFCA00879-Wの警告メッセージを出力してほかのTP1ノードへの再スケジュールを試みます。再スケジュール先が存在しない場合は,RPC発行元にDCRPCER_NO_BUFS(-304)がリターンされます。
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ユーザサービスデフォルト定義にscdbufgrp定義コマンドを指定した場合,すべてのユーザサービス定義のmessage_store_buflenオペランドの指定値(メッセージ格納バッファプール長)が無視されます。
ユーザサービス定義のmessage_store_buflenオペランドとユーザサービスデフォルト定義の指定とメッセージ格納バッファプール長の関係を次に示します。
表3‒23 ユーザサービス定義のmessage_store_buflenオペランドとユーザサービスデフォルト定義の指定とメッセージ格納バッファプール長の関係 ユーザサービス定義
ユーザサービスデフォルト定義
メッセージ格納バッファプール長
message_store_buflen
scdbufgrp
message_store_buflen
scdbufgrp
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ユーザサービス定義のmessage_store_buflenオペランドの指定値
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ユーザサービスデフォルト定義に指定した,scdbufgrp定義コマンドの共用バッファグループのメッセージ格納バッファプール長
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ユーザサービス定義に指定した,scdbufgrp定義コマンドの共用バッファグループのメッセージ格納バッファプール長
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ユーザサービス定義のmessage_store_buflenオペランドのデフォルト値