2.2.5 注意事項
リモートAPI機能を利用する場合は,次の点に注意してください。
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非同期応答型RPCを使用してはいけません。非同期応答型RPCを使用した場合,リモートAPI機能として動作しないで,通常のRPCとして動作します。
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リモートAPI機能では,XATMIインタフェースを使用してはいけません。XATMIインタフェースを使用した場合,OpenTP1の動作は保証されません。
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トランザクション内から,リモートAPI機能を使ってdc_rpc_callを発行しても,トランザクションとして処理されません。
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リモートAPI機能による通信はRPCトレースに取得されません。ただし,rapサーバで代理実行したdc_rpc_callはRPCトレースに取得されます。
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レスポンス統計情報,および通信遅延時間統計情報には,リモートAPI機能による通信部分は取得されません。
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アプリケーションゲートウェイ型ファイアウォールの,ゲートウェイを介してRPCを実行する場合などで,ユーザサービスネットワーク定義のdcsvgdef定義コマンドに-wオプションを指定してリモートAPI機能を使用するときは,トランザクション属性でdc_rpc_call関数を呼び出してもトランザクションにはなりません。そのため,リモートAPI機能を使用した場合,トランザクション内から連鎖RPCを開始して,同期点処理で連鎖RPCを終了させる運用は正しく動作しません。flagsにDCNOFLAGSを指定したdc_rpc_call関数を呼び出して,明示的に連鎖RPCを終了してください。
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通常,rapサーバはrapリスナーによって自動的に開始されます。rapサーバを単独で終了(dcsvstopコマンド実行)または開始(dcsvstartコマンド実行)しないでください。ただし,次の場合は,dcsvstartコマンドでrapサーバを開始してください。
- 定義エラーなどが原因で,rapサーバの開始に失敗した場合
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定義エラーなどが原因でrapサーバを開始できない場合でも,rapリスナーはrapサーバを開始できないことを検知できません。そのため,システムは,リモートAPIサービスの準備中(KFCA26950-Iメッセージが出力された状態)のままになってしまいます。rapリスナーによるrapサーバの開始時に,要因コードがCONFIGURATIONのKFCA01812-Eメッセージが出力された場合は,rapサーバの定義を見直し,dcsvstartコマンドでrapサーバを開始してください。なお,rapサーバの定義エラーは,KFCA00244-Eメッセージでは検出できません。
- rapリスナーおよびrapサーバの終了中にrapリスナーがダウンした場合
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rapリスナーのダウン後に,dcsvstartコマンドでrapリスナーを開始しても,rapサーバがKFCA26950-Iメッセージを出力し,リモートAPIサービスの準備中のままになることがあります。rapサーバが開始されないときは,dcsvstartコマンドでrapサーバを開始してください。
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rapサーバのオンライン中に,rapサーバに対してscdholdコマンドを実行しないでください。
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rapサーバと同一のノードにあるUAPに対して,リモートAPI機能を使用したサービス要求をしないでください。サービス要求をした場合の動作は保証しません。
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非オートコネクトモードで,コネクション確立後に発行したdc_rpc_callがエラーとなった場合は,dc_rap_disconnectでコネクションを解放したあと,再度dc_rap_connectでコネクションを確立させてください。