COBOL2002 使用の手引 手引編

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付録A.3 EUCの場合

<この項の構成>
(1) EUCコードを使用したCOBOLプログラム
(2) -EucPositionオプション(HP-UX(IPF),HP-UX(IPF64),AIX(32),AIX(64),Linux(IPF64),Solaris(SPARC)で有効)

(1) EUCコードを使用したCOBOLプログラム

(a) 使用方法

環境変数LANGに,日本語EUCに対応した設定値が設定された環境(日本語EUC環境)では,コンパイル時および実行時の動作環境が日本語EUCとなります。日本語EUC環境では,日本語EUCコードで記述されたCOBOLソースをコンパイルおよび実行できます。日本語EUCに対応した環境変数LANGの設定値を次に示します。

表A-3 動作環境が日本語EUCとなる環境変数LANGの設定値

OS 環境変数LANGの設定値
HP-UX(IPF)
HP-UX(IPF64)
ja_JP.eucJP
AIX(32)
AIX(64)
ja_JP
Solaris(SPARC) ja
Linux(x86)
Linux(x64)
設定できません。
Linux(IPF64) ja_JP.eucJP
ja_JP.ujis

日本語EUC環境で作成したCOBOLプログラム(オブジェクト,アーカイブライブラリ,共用ライブラリ,または実行可能ファイル)は,日本語EUC環境で実行する必要があります。また,ほかの環境で作成したCOBOLプログラムと混在して使用することはできません。日本語EUC環境以外で実行した場合,およびほかの環境で作成したCOBOLプログラムと混在して使用した場合は,動作は保証しません。

(b)  注意事項

次の内容に反した場合の結果は保証しません。また,エラーチェックもその旨の記述がないときは行われません。

(2) -EucPositionオプション(HP-UX(IPF),HP-UX(IPF64),AIX(32),AIX(64),Linux(IPF64),Solaris(SPARC)で有効)

EUCコード使用時に見かけ上の文字位置で,固定形式正書法の境界を決定するときに指定します。このオプションを指定した場合,半角かたかな文字は2バイトとして扱われます。しかし,固定形式正書法の境界を決定するときには,見かけ上の1バイトとして扱われます。

(例)
[図データ]
  • このCOBOLソースファイルがEUCコードで書かれていた場合,コンパイルエラーとなります。
  • -EucPositionオプションを指定すると,このままコンパイルできます。ただし,この場合でもPIC X(5)ではなく,PIC X(10)にする必要があります。
(a) 使用方法

コンパイル時に,-EucPositionオプションを指定します。

(b) -EucPositionオプション指定時の注意事項