指定したアソシエーションに対する非同期要求の完了報告を監視します。非同期要求の完了報告は次に示す四つの種類があります。

• 非同期のENABLE関数に対するアソシエーションの確立完了
• 非同期のSEND関数要求に対するデータ送信完了
• 非同期のRECEIVE関数要求に対するデータ受信完了
• 非同期のDISABLE関数要求に対するアソシエーションの解放完了

#include <sys/types.h>             /* ヘッダ情報取り込み */
#include <sys/time.h>              /* ヘッダ情報取り込み */
#include <xnfw/xnf.h>              /* ヘッダ情報取り込み */
   int nfound;                     /* リターンコード */
   int nfds;                       /* チェック範囲の指定 */
   fd_set readfds,                 /* アソシエーション識別子領域確保 */
          writefds,                /* 拡張用 */
          exceptfds;               /* 拡張用 */
   struct timeval timeout;         /* 監視タイマ */
   nfound=xnf_evt(nfds,&readfds,&writefds,&exceptfds,&timeout); /*関数呼び出し*/

• nfds
  readfdsで与えられる状態完了ビットセットに対して，ビットの検査範囲を指定します。ビットセットの検査範囲は，0からnfds−1までです。
  
• readfds
  非同期事象の発生の監視対象に対応するビットセットのエリア，および非同期事象の発生通知を受けるビットセットのエリアです。OSI通信機能が非同期事象の発生しているnfdsに対応するビットをONにして返します。
  
• writefds
  writeが可能な監視対象に対するビットセットのエリアです。
  今後の拡張用としてリザーブしています。
  
• exceptfds
  例外の保留を受けるビットセットのエリアです。
  今後の拡張用としてリザーブしています。
  
• timeout
  非同期事象が発生していないときに，waitする時間を設定するtimeval構造体のポインタを指定します。
  

   
  struct timeval  {
      long tv_sec;      /* 秒 */
      long tv_usec;     /* ミリ秒 */
  }
   

  timeoutがNULL以外の場合，timeval構造体に指定された値が，waitする最大時間となります。また，timeval構造体の持つ値が0のときは，waitしないですぐにリターンします。
  timeoutがNULLの場合，非同期事象が発生するまでwaitします。
  timeval構造体のtv_usecは拡張用としてリザーブしています。
  

(a)　リターンコード

正の整数：完了報告の数（非同期事象が発生しているアソシエーション数）

0：完了している非同期要求なし

-1：異常終了

(b)　詳細エラー情報

詳細エラー情報は，リターンコードが異常終了のときに，グローバル変数のerrnoに設定されます。詳細エラー情報については，「11.　詳細エラー情報」を参照してください。

(c)　詳細エラーコード

なし。

• この機能は，ほかのスペシャルファイルも同時に指定できます。アソシエーション端点識別子は，ほかのスペシャルファイルのfd（ファイルディスクリプタ）と同じです。アソシエーションのうちどれか一つでも非同期完了事象を探知した場合，その時点でリターンします。
• 非同期要求の完了報告があった場合は，CHECK関数を発行してその完了報告を取り込んでください。
  非同期事象が存在しているときに，CHECK関数を発行しないで該当アソシエーションに対し，同期要求のSEND/RECEIVE関数を発行するとエラーになります。
  
• リターンコードが0（完了している非同期要求なし）の場合，以前に発行している要求が取り消されてはいないため，再度，EVENTS関数を発行する必要があります。
• xnf_evtのインタフェースはselectシステムコールインタフェースに準拠します。詳細については，AIXマニュアルを参照してください。