トランザクショナル分散オブジェクト基盤 TPBroker Object Transaction Monitor プログラマーズガイド

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ABC_TSCfactimpl(COBOL)

ABC_TSCfactimplは雛形クラスです。

ABC_TSCfactimplは,TSCユーザオブジェクトファクトリを実現するためのクラスです。実際の副プログラムのプリフィックスは"ABC_TSCfact"となります。各副プログラム名の"_TSCfact"の部分は,tscidl2cblコマンドの-TSCfact_extオプションによって変更できます。省略した場合,"_TSCfact"が設定されます。

形式

斜体で示している部分は,ユーザが実装のコードを記述する必要がある副プログラムです。太字で示している部分は,引数の型および数を変更できる副プログラムで,ユーザが実装のコードを記述する必要があります。

 
CALL 'ABC_TSCfact-NEW'
            ...
             RETURNING          FACTORY-PTR.
 
CALL 'ABC_TSCfact-crt' USING
                  BY VALUE      FACTORY-PTR
             RETURNING          OBJECT-PTR.
CALL 'ABC_TSCfact-dst' USING
                  BY VALUE      FACTORY-PTR
                  BY VALUE      SK-PTR.
 
CALL 'ABC_TSCfact-get' USING
             RETURNING          FACTORY-PTR.
 
CALL 'ABC_TSCfact-rls' USING
                  BY VALUE      FACTORY-PTR.
 
CALL 'ABC_TSCfact-DEL' USING
            BY VALUE FACTORY-PTR
            ....

副プログラム

●CALL 'ABC_TSCfact-NEW'

      ...
         RETURNING   FACTORY-PTR.
 
項目 型・意味
戻り値 FACTORY-PTR USAGE POINTER ABC_TSCfact-getの戻り値

ABC_TSCfactを作成します。引数の型や数を含めて,ユーザがコードを記述する必要があります。

名称を変更して複数の副プログラムを作成できますが,どの副プログラムの戻り値にも,次に示す副プログラムを実行して得られる戻り値を設定する必要があります。

 
CALL 'ABC_TSCfact-get' USING
         RETURNING FACTORY-PTR.

●CALL 'ABC_TSCfact-crt' USING

            BY VALUE    FACTORY-PTR
         RETURNING   OBJECT-PTR.
 
項目 型・(入出力の区別)意味
引数 BY VALUE FACTORY-PTR USAGE POINTER (入力)ABC_TSCfact-NEWの戻り値
戻り値 OBJECT-PTR USAGE POINTER ABC_TSCimpl-NEWの戻り値

ABC_TSCimplを作成するための副プログラムです。典型的なコードを生成するため,ユーザは必要に応じて変更してください。

この副プログラムの戻り値には,次に示す副プログラムまたは同等のユーザ実装副プログラムを実行して得られる戻り値を設定する必要があります。

 
CALL 'ABC_TSCimpl-NEW' ...
         RETURNING OBJECT-PTR.

●CALL 'ABC_TSCfact-dst' USING

            BY VALUE    FACTORY-PTR
            BY VALUE    SK-PTR.
 
項目 型・(入出力の区別)意味
引数 BY VALUE FACTORY-PTR USAGE POINTER (入力)ABC_TSCfact-NEWの戻り値
BY VALUE SK-PTR USAGE POINTER (入力)ABC_TSCimpl-NEWの戻り値

ABC_TSCimplを削除するための副プログラムです。典型的なコードを生成するため,ユーザは必要に応じて変更してください。

この副プログラムでは,次の副プログラムを実行する必要があります。

 
CALL 'ABC_TSCimpl-DEL' USING
            BY VALUE SK-PTR ... .

●CALL 'ABC_TSCfact-get'

         RETURNING         FACTORY-PTR.
 
項目 型・意味
戻り値 FACTORY-PTR OTM内部のファクトリのポインタ

ユーザ定義IDLインタフェース依存クラスのABC_TSCfactとOTMを関連づけて,OTM内部のファクトリのポインタを返します。この副プログラムは必ずABC_TSCfact-NEWから呼び出して,その戻り値をABC_TSCfact-NEWの戻り値に設定してください。この副プログラムはユーザが変更してはいけません。

●CALL 'ABC_TSCfact-rls'

            BY VALUE     FACTORY-PTR.
 
項目 型・(入出力の区別)意味
引数 BY VALUE FACTORY-PTR USAGE POINTER (入力)ABC_TSCfactのポインタ
戻り値 ありません。

ユーザ定義IDLインタフェース依存クラスのABC_TSCfactとOTMの関連づけを解除します。この副プログラムは必ずABC_TSCfact-DELから呼び出してください。この副プログラムは変更できません。

●CALL 'ABC_TSCfact-DEL' USING

            BY VALUE FACTORY-PTR
            ....
 
項目 型・(入出力の区別)意味
引数 BY VALUE FACTORY-PTR USAGE POINTER (入力)ABC_TSCfact-NEW の戻り値
戻り値 ありません。

ABC_TSCfactを削除します。引数の型や数を含めて,ユーザがコードを記述する必要があります。名称を変更して複数の副プログラムを作成できますが,どの副プログラムも,次のように発行する必要があります。

 
CALL 'ABC_TSCfact-rls' USING
            BY VALUE FACTORY-PTR.