トランザクショナル分散オブジェクト基盤 TPBroker Object Transaction Monitor ユーザーズガイド

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tscprclsプロセス情報の出力

形式

 
tscprcls [-h] [-TSCID TSC識別子] [-TSCDomain TSCドメイン名称]
         [-TSCTscd] [-TSCMyHost ホスト名称またはIPアドレス]
 

機能

コンピュータ内のTSCデーモンおよびTSCドメインマネジャが管理するプロセスに関する情報を出力します。TSCドメインマネジャが管理するプロセスは,自マシンでの該当ドメインに属するTSCデーモンを指します。TSCデーモンが管理するプロセスについては,「2.4.3 プロセスの管理」を参照してください。

オプション

●-h

コマンドの使用方法が表示されます。

●-TSCID TSC識別子

〜<1〜31文字の英数字,およびピリオド(.)>《IPアドレス》

出力対象のTSCデーモンのTSC識別子を指定します。"TSC"および"tsc"で始まる文字列は指定しないでください。ピリオド(.)は,IPアドレスを指定する場合だけ使用できます。省略した場合は,IPアドレスでTSC識別子が設定されます。

例えば,ホストのIPアドレスが"172.17.112.43"のとき,"172.17.112.43"という文字列がTSC識別子となります。

●-TSCDomain TSCドメイン名称

〜<1〜31文字の英数字>《TSCDOMAIN》

-TSCTscdオプションを省略する場合,出力対象のTSCデーモンが属するTSCドメイン名称を指定します。

-TSCTscdオプションを指定する場合,出力対象のTSCドメインマネジャのTSCドメイン名称を指定します。

指定するときは,"TSC"および"tsc"で始まる文字列は指定しないでください。省略した場合は"TSCDOMAIN"が設定されます。

●-TSCTscd

TSCドメインマネジャに登録済みのプロセスに関する情報を出力します。省略した場合は,指定されたTSCデーモンに登録済みのプロセスに関する情報が出力されます。

●-TSCMyHost ホスト名称またはIPアドレス

〜<1〜64文字の文字列>《hostnameコマンドで取得されるホスト名称》

マルチホームドホスト環境でOTMが使用するホスト名称またはIPアドレスを指定します。省略した場合は,hostnameコマンドで取得されるホスト名称が設定されます。

戻り値

このコマンドは次に示す戻り値をシェルに返してから,処理を終了します。

戻り値 意味
0 正常終了しました。
0以外 コマンド処理中にエラーが発生したために異常終了しました。
出力されたメッセージに従って対策したあと,再度,コマンドを実行してください。

出力形式

● TSCデーモンが管理するプロセス情報の出力形式

[図データ]

(凡例)
記号 説明
aaaaa 項番(数字)です。
bbbbb プロセスID(文字列)です。
ccc プロセス種別(文字列)を次の値で示します。
  • Srv:サーバアプリケーション
  • Clt:クライアントアプリケーション
  • Reg:TSCレギュレータ
  • Prf:tscprfdデーモン
  • Orb:TSCORBコネクタ
tscstartprcコマンドで開始するアプリケーションプログラムの場合,アプリケーションプロセスが開始され,種別が特定できるまで"-"が出力されることがあります。
dd..dd プロセスの開始時刻(文字列)です。
ee..ee カレントディレクトリIDです。
ff..ff 内部情報です。
gg..gg 実行形式ファイル名称(文字列)です。
tscstartprcコマンドで開始するアプリケーションプログラムの場合は,-TSCAPNameオプションに指定した値が出力されます。クライアントアプリケーション,およびtscstartprcコマンドで開始しないアプリケーションプログラムの場合は,argv[0]の値が出力されます。Javaアプリケーションの場合は"-"が出力されます。
なお,フルパス指定の場合のディレクトリ名は出力されません。実行形式ファイル名称が31文字を超える場合,先頭31文字が出力されます。
hh..hh アプリケーション識別子(文字列)です。
クライアントアプリケーション,およびサーバアプリケーションの場合,-TSCAPIDオプションが指定されなかったときは"-"が出力されます。
iiiiii プロセスステータス(文字列)です。
クライアントアプリケーションの場合は,次の値で示します。
  • LIVING:initClient()から終了要求受付まで
  • DYING:終了要求受付からendClient()まで
  • DEAD :initClient()以前またはendClient()以降
サーバアプリケーションの場合は,次の値で示します。
  • LIVING :initServer()からserverMainloop()まで
  • ACTIVE:serverMainloop()から終了要求受付まで
  • DYING :終了要求受付からendServer()まで
  • DEAD :initServer()以前またはendServer()以降
TSCレギュレータまたはTSCORBコネクタの場合は,次の値で示します。
  • LIVING:正常開始処理中
  • ACTIVE:オンライン稼働中
  • DYING:正常終了処理中
  • DEAD:開始処理以前,または停止処理以降

● TSCドメインマネジャが管理するTSCデーモンの情報の出力形式

[図データ]

(凡例)
記号 説明
aa..aa 項番(数字)です。
bb..bb プロセスID(文字列)です。
cc..cc プロセス種別(文字列)を次の値で示します。
Tscd:TSCデーモン
dd..dd TSCデーモンの開始時刻(文字列)です。
ee..ee TSC識別子(文字列)です。

注意事項