トランザクショナル分散オブジェクト基盤 TPBroker Object Transaction Monitor ユーザーズガイド

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4.1.4 ユーザ環境変数定義ファイル

tscstartコマンドおよびtscstartprcコマンドの-TSCEnvironオプションには,ユーザ環境変数定義ファイルを指定できます。ユーザ環境変数定義ファイルには,開始するプロセスが使用する環境変数を記述します。記述した環境変数は,それぞれ,次のプロセスに渡されます。

<この項の構成>
(1) ユーザ環境変数定義ファイルの記述形式
(2) ユーザ環境変数定義ファイルの記述例
(3) ユーザ環境変数定義ファイル使用時の注意事項

(1) ユーザ環境変数定義ファイルの記述形式

ユーザ環境変数定義ファイルの記述形式を次に示します。

 
環境変数名称=指定値
 

環境変数名称,イコール(=),および環境変数値のどれも省略できません。行の先頭からその行の最初のイコール(=)の直前までが環境変数名称とみなされます。また,最初のイコール(=)の直後から改行またはファイルの終端の直前までが環境変数値とみなされます。

シャープ(#)で始まる行は,その行全体がコメントとみなされて無視されます。また,行の途中からシャープ(#)の場合はそれ以降から行の最後までがコメントとみなされて無視されます。このとき,シャープ(#)の手前の空白およびタブも無視されます。したがって,シャープ(#)は有効な環境変数値としては指定できません。

一つの定義を複数行に分けて記述する場合は,改行の直前に継続符号(\)を記述してください。継続符号(\)を記述した場合,直前の空白およびタブは無視されます。ただし,行の途中に記述された継続符号(\)は文字として扱われます。また,コメントを記述した行に継続行を続けることはできません。シャープ(#)を記述すると,その行の終わりまでがコメントとみなされるため,継続符号(\)を記述しても行の継続はできなくなります。

指定された環境変数は,すでに同一の環境変数名称があれば上書きされ,なければ追加されます。tscstartコマンドでは,tscstartコマンド実行時の環境変数が基となります。tscstartprcコマンドでは,TSCデーモンの実行環境の環境変数,つまり,tscstartコマンド実行時の環境変数にtscstartコマンドの-TSCEnvironオプションで指定された環境変数を上書きまたは追加した環境変数が基となります。

(2) ユーザ環境変数定義ファイルの記述例

ユーザ環境変数定義ファイルの記述例を次に示します。

 
# コメント行
LANG=ja_JP.SJIS                         # 以降コメント
CLASSPATH=/opt/TPBrokerOTM_S/lib/tscsv.jar:    \
/opt/java/lib/classes.zip               # 継続行
 

(3) ユーザ環境変数定義ファイル使用時の注意事項

ユーザ環境変数定義ファイルを使用する場合の注意事項を次に示します。