トランザクショナル分散オブジェクト基盤 TPBroker Object Transaction Monitor ユーザーズガイド

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2.8.1 TSCORBコネクタ経由の接続の仕組み

TPBrokerでは,クライアントはサーバオブジェクトと直接接続します。一方,ORBクライアントからOTMに接続する場合は,TSCORBコネクタ経由でTSCノードに接続します。そのため,TSCORBコネクタの開始時に,サーバオブジェクトの情報を登録する必要があります。この登録には,アプリケーションプログラムの開発で定義したインタフェースやオペレーションについて記述したIDLファイルを使用します。具体的には,TSCORBコネクタの開始時にtscstartgwコマンドの-TSCIDLFileオプションでIDLファイルを指定します。なお,一つのTSCORBコネクタの開始時に,複数のIDLファイルを指定することもできます。

ORBクライアントは,IDLファイルの記述内容に従って,該当するインタフェースを持つTSCORBコネクタに接続します。なお,接続に成功したORBクライアントからのリクエストでも,登録されていないオペレーションから送信された場合は,TSCORBコネクタはそのリクエストを受け付けられません。

IDLファイルの記述内容に従って,ORBクライアントからOTMに接続する仕組みを次の図に示します。

図2-24 ORBクライアントからOTMに接続する仕組み

[図データ]

ORBクライアントからOTMへの接続方法には,TPBrokerのスマートエージェントを使用する方法とIOR文字列を使用する方法の二通りがあります。それぞれの接続方法について次に説明します。