ここでは，金融機関および収納機関がMPNの収納サービスを提供するために，通信サーバに求められる役割について説明します。

まず，収納サービスでの金融機関と収納機関の主な役割を説明します。

表2-1　収納サービスでの金融機関と収納機関の役割

機関	役割
金融機関	利用者や窓口からの要求を受けて，収納情報の照会，消込，または取消を収納機関に依頼します。また，収納機関での処理結果を利用者または窓口に通知します。
収納機関	金融機関からの依頼内容を基に，照会，消込，または取消の処理をします。また，処理結果を金融機関に通知します。

金融機関および収納機関では，業務プログラムと通信サーバを連携させて，これらの役割を果たします。このうち，通信サーバが果たす主な役割を次に示します。

• MPNへの接続
  MPNの仕様に従った手順で，MPNセンタと通信します。
  
• MPNセンタとの情報の送受信
  照会，消込，または取消を依頼するための情報，および結果を通知するための情報をMPNセンタとの間で送受信します。MPNセンタとの間で送受信するための情報は，MPNの仕様に従ったデータ形式である必要があります。通信サーバは，この形式に合ったデータを作成し，MPNセンタに送信します。
  
• 照会，消込，および取消の処理（収納機関の通信サーバだけ）
  金融機関からの依頼に従って，照会，消込，または取消の処理をし，その情報をDBに反映させます。
  

なお，これらの収納サービスの処理は，電文の送受信によって実現される場合とファイルの送受信によって実現される場合があります。電文の送受信によって収納サービスを実現する機能をオンライン機能，ファイルの送受信によって収納サービスを実現する機能をファイル転送機能と呼びます。通信サーバは，これらの両方の機能を備えている必要があります。